社会で必要なこと(4:お金とはマンパワーです。) | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

お金は大事です。

会社をはじめた頃、本当に苦しくて、

毎月末は、支払いの資金繰りで目がくらみました。

そんな時には、コンビニのレジで支払いをしている人の、

財布の中の一万円札に目が行ってしまうこともありました。

のどから手が出るほど欲しいと思ったものです。

(のどから手が出るほど、という表現を、最初に使ったのは誰なんだろうねえ。)

 

お金は大事です。

 

では、お金を得るためにはどうしたらいいのか?

 
日本では、「仕事とは、言うことを聞いて、お金をもらうこと」と教えてしまいます。
 
だから、「雇われよう」と思います。
 
雇われるためには、相手が求める能力があって、安い人が勝ちます。
もしくは、相手が支払う金額に対して、よりアウトプットの多い人が勝ちます。
これは、いずれも、「労働に対して払う金額が安い人」が勝つ、という事を意味しています。
これは、安売り合戦です。いいことないです。
また、雇う側が、より高度なことを求めない限り、自分の能力を上げる必要がありません。
「ロボットはコスト的に導入できないから、安い人材で・・・」という会社が
増えてしまうと、能力向上のモチベーションなど生まれません。
おまけに、最終的にはロボットに負けます。
 
お金が欲しいのはなぜか?
払うためです。
 
なぜ払うのか?
自分でできないからです。
 
だとしたら、
他人にできることは、自分でもできるんじゃね?と考えてもいいはずです。
なんせ、同じ人間なのだから。
 
自分がお金を払ってやってもらっていることを、
自分でもできるようになれば、お金を払わなくてすみます。
それどころか、それは仕事になる可能性があります。
 
だとしたら、お金よりも、能力が欲しくなるはずです。
 
実は、お金とは、人間の能力(マンパワー)を、保存したり、交換したりするためのアイコンです。
100人を雇うお金と、100人のマンパワーは等価です。
で、100人を雇うお金は、放っておいても増えません。
しかし、100人は、教育や練習によって、能力を増やすのです。
 
すなわち、教育や練習は、お金を増やす意味があるということです。
 
そして、教育や練習は、高いお金を払って、学校に行かなくとも、
自分で行うこともできます。
 
お金は、自分のなかに詰まっています。
それを、現金に変換するのが、労働です。
そして、労働には、変換レートがあります。
その変換レートは、「誰でもできること」の場合は、低いです。
「他の人にはできないこと」の場合は、高くなります。
レートは変えられるのです。
そして、「他の人にはできないこと」は、「他の人がしない経験」によって得られます。
 
学校の教育は、クラス全員が同じ教育を受けます。
それは、みんな同じですから、優位性にはなりません。
「大勢が教えてもらえること」は、優位性にはならないのです。
だからこそ、在学中という、社会人としての負担がない時代に、
いかにして、他の人と違う経験をするか、が、自分の価値を高める事になります。
 
いま、コロナの感染拡大を防ぐために、学校が休みです。
この時間は、ものすごいチャンスです。
この時間を使って、学校では教えてもらえないことをいかに学ぶか、です。
要するに、「学校の成績に関係ないことを、いかにするか。」です。
それは、希少性があるほどいいです。お金で買えないほど優位です。
 
お金は、増やすことができます。
自分自身の能力を高めることで、お金は増えたも同然です。
ただし、その高まった能力を必要とする人と出会う努力も必要です。
 
 
 
平穏な時は、どの会社も安定しています。
しかし、今回のコロナのような非常事態下では、「備えてきた会社」が輝きます。
生存性の高い会社を見極める、とてもよい機会とも言えます。
就職を考えている人達は、ぜひ、この期間に、どの企業が、どんな対応をしたのか?を
しっかり記録しておいたらいいですよ。
それはね、中学生、小学生からやっておいて損はないです。
そういう会社に入るための条件をしらべ、今から縁を作る努力をすれば、
将来的に必ず優位になります。あなたの能力が輝きます。

人生には限りがあります。
だったら、フライングした方が、人生が有効に使えます。
行動は、速い方がいいです。差はつくものではなく、つけるものです!