社会で大事なこと(2:ヒマがあったら学ぼう) | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

いま、コロナの影響で、学校や会社が休みになっている人も増えています。

いきなりやってきた長期の休みで、しかも、外出も自粛と来たら、

何をしていいのかわからなくて、ヒマをもてあましてる人も少なくないでしょう。

 

しかし、この、「ヒマをもてあましてる」という状態は、

とても危険な状態なんだ、というシグナルだと思ってください。

 

命令されてやることは、簡単です。

やってれば、認められます。

人よりやったら、ほめられます。

だから、それにすっかり身を任してしまう人がいます。

でも、そうすると、「思考力」と「主体性」を失っていきます。

それは、これからの時代に、「ロボットに負ける」を意味しています。

 

学校を表す「スクール」の語源は、ギリシア語の「スコレ」だといわれています。

古代ギリシアは発展し、多くの国に勝って、奴隷が沢山手に入ります。

やがて、奴隷が働くようになり、ギリシア人は労働から遠ざかっていきます。

そのとき、ギリシア人は「ヒマ」を手に入れてしまいました。

その「ヒマ」を「学ぶ」ために使ったのが、スクールの語源になってるそうです。

その頃のギリシアでは、哲学や数学や医学が、飛躍的に発達しています。

(この頃の奴隷制度は、僕らが知ってる奴隷制度とはかなり違います。興味深いです。)


子どもが、学校や部活で忙しいのは、もしかしたら、ロボットに負ける道かもしれません。

何をしていいのかわからないから、ネットゲームばかりするしかないのかもしれません。

もしかしたら、このコロナが生み出した時間は、

これからのロボットやAIが増え広がる時代に備えるための「スコレ」なのかもしれません。

(北海道では、学校休みなのに部活やってる学校もあるけどね。)

むかし、「燃え尽き症候群」なんて言葉がありました。

仕事を頑張ってきた人が、定年退職したら、一気に能力を失う現象です。

いま、子ども達にも「燃え尽き症候群」は広まっています。

おまけに、ロボットに負けるって・・・。

子どもの将来のためにも、「学ぶ」に挑戦して欲しいです。(大人もね)

 

そんな事言われても、何を学べばいいのかわからない・・・

という人もいるかも。

そんなときは、たとえばね、自分が好きなものの歴史なんかを調べてみてはいかがでしょう。

きっと、好きだから、掘り下げられるかも。

その途中で、いろんな学びがあると思いますよ。