一番多かった質問です。
「子どもの頃の夢は?」
僕は、飛行機やロケットを作る人になりたかったです。
他には、潜水艦を作りたかったです。
しかし、この夢は、中学生の頃に、「ジョーズ」という映画を見てしまったことで、
海に入れなくなってしまったので、長く頓挫したままです。あきらめてないけど。
でも、いまでも、水族館が大好きです。
サメコーナーも、こわいけど、必ず徹底的に見てきます。
幼稚園の頃は、「お店屋さんごっこ」というものがありました。
みんなが、いろんなお店を準備している中、僕は、ダンボールを使って、
自動販売機を作りました。
僕が中に入っていて、お金を入れてもらったら、ジュースを出すのです。
僕は、自動販売機になりたかったのかも・・・。
いまでも、自動的に動く装置とか、メカメカしいものが大好きです。
他には、中学生の頃には、化石を掘るのが好きになりました。
化石の復元とか、してみたかったです。
いまでも、博物館で骨格展示を見るのが、ものすごく好きです。
ジュラシックパークという映画を初めて見たときは、感動して泣きました。
(ブラキオサウルスのとこ。広い水場にたくさんの恐竜たちが暮らしてるシーン。)
思い返してみると、僕は、職業名で夢を考えたことがないような気がします。
僕は「してみたいこと」を夢だと思っていたのだと思います。
中学生の頃も、「資格」というものも「職業」も、意識してませんでした。
なんでかな?
それは、もしかしたら、周囲の人達が「将来なんになりたいの?」って、
質問しなかったからなのか、それとも、そういう質問には答えられなかったのか、
よくわからないです。
ただ、昔の大人は、子どもに「将来なんになりたいの?」なんて質問してなかったような・・・。
ああ、でも、何人かの大人は、僕の書いた潜水艦の設計図を見て、
苦笑いをしていたなあ・・・。
僕は、かわいそうな子どもだったのかも・・・。
だから、将来の事とか、聞かれなかったのかも・・・。
僕は、紙切り工作や、紙飛行機や、化石や、宇宙や、スペースシャトルや、ガンダムや、
宇宙戦艦ヤマトや、スターウォーズや、サイボーグ009とかが好きでした。
だから、自分で勝手に調べました。
それらは、すべて、職業名と直結していなかったので、
「くだらない」「できるわけない」「ムダだ」「まじめに考えなさい」などなど
怒られ続けました。
しかし、今にして思うと、それらの知識は、すべて、今の僕の仕事を支えています。
夢とは、大好きなことや、やってみたいことです。
何個あったってかまいません。
追いかける課程で、知識と経験が増えます。人と出会います。
夢は多ければ多いほど、絡み合って、どんどん叶っていきます。
しかしそれを、「職業名」や「進学先」に限定してしまうと、
知識や経験は、限定的なものになります。出会う人のジャンルも限定されます。
夢に関係のない事への、興味も関心もなくなります。
しかも、職業名や進学先から選ばされた夢は、
「安定」「楽」「お金」でランク付けされます。
ランク付けされた段階で、一生負け続けます。
なぜなら、世界1にならない限り、負けだからです。
しょうがないから、自分のまわりに、自分以下を作りはじめます。
自慢をし、人を見下します。
それは悲しい人生です。
子どもに夢を聞くときは、聞いた夢を評論するのではなく、
いいね!と言って、
だったらさあ、
「この博物館面白かったよ。」
「この人に会ってみたら?」
「こういうイベントがあるよ!」
と、その夢に近づく道を教えてあげて欲しいです。
しかし、間違った夢を夢だと思い込まされた人は、
興味も関心もないから、「だったらさあ」という情報提供ができません。
そういう人が、子どもの夢を評論し、子どもの夢を、職業や進学先に、
限定させてしまうのだと思います。
子ども達には、夢を追いかけている人達を会わせるのが一番です。
そんな機会を、たくさん作ってあげて欲しいです。