厚木での講演の質問への回答7(子どもの趣味との関わり) | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

子どもが好きなことに、親はどの程度関わるのがよいでしょうか。

 

子どもの年齢にもよりますが、

一番いいのは、親自身がそれを好きになることです。

そうしたら、自動的に、知りたくなります。やりたくなります。

そうしたら、自動的に、子どももそうなります。

 

たとえば、子どもがゲームが好きなら、一緒に楽しむ努力をするといいです。
それは、なるべく低年齢の頃からの方がいいです。
その上で、たとえば、
「あ、御飯したくしなくちゃいけないから、やめるわ。ついでだから、あんたも手伝ってよ。」
という感じで、ゲームを楽しむけど、やらなきゃいけない事もする。一緒にする。
という機会を増やすことができます。
 
また、新作ゲームの情報を調べる過程で、ネットの検索の仕方を伝えたり、
本屋での本の探し方を教える事ができます。
 
さらには、そういうイベントに参加したり、
そういう会社の見学会などにいったり、
ゲームを作ってる人達との縁を作って、そういう人と会わせてあげたり・・・
 
重要なのは、「見るだけ」「プレイするだけ」ではなく、
次のステップに進むチャンスを、親はつくることができる、ということです。
 
情報を増やす。経験を増やす。
それも、できるだけ、お金で買えない情報と経験を増やす。
をしていくと、ただの消費者ではなくなります。
 
趣味は、日本では、悪いことのように言われます。
しかし、趣味は、立派な産業です。
重要なのは、お客さんで終わるのか、提供側になるのか、です。
 
趣味に限らず、どんなことも、お金を払ってしてもらうだけの存在では、
一生、支払いのためだけに働くことになります。
そうではない人生のためにも、子どもの「好き」を、
発展的に支えてあげて欲しいと思います。
もしかしたら、自分が提供者側になっちゃう可能性も十分にあるしね。
海外では、子どもの趣味に付き合っているうちに、親が本気になっちゃって、
すごいレベルになっちゃいました、なんてのは、よくある話だそうです。