人への指示の出し方で気を付けている事 | 植松努のブログ

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講演でしゃべりきれないことを書きます。

青年会議所にいた頃、外部の人の指示で作業をすることがありました。

 

しかし、その人の指示が、曖昧すぎる。

だから動けないでいると、「やるきあんのか?」とか

「だから最近のやつはダメなんだ」とか言われます。

かといって、曖昧な指示を自分なりに解釈してやると、

「余計なコトすんな!」「そうじゃないだろ!」と怒られます。

 

幸いにして、僕は、そういう親の元で仕事をしていましたから、

そういうのに耐性があります。

しかし、幸いにして、他の青年会議所のメンバーは、そういう耐性がない人がいて、

「やってられっか!そんなに言うなら、お前が自分でやれ!」と怒って帰ってしまいました。

それによって、その人も少しだけ反省したのか、

それ以前よりは指示がすこし明確になりました。

 

でも、そうやって、キレられないと、自分がおかしいことをしている、ということに、

気がつけない指導者はけっこういます。

そして、最近の人達はやさしいので、なかなかキレません。

キレないで、自分の中にストレスをためていきます。

それはそれで、かわいそう。

 

だから、僕はかなり気を付けています。

誰かに作業を手伝ってもらうとき、

「なんで、自分の思ったとおりにやってくんないのかな?」

「もっと、やることあるのに、なんであそこで突っ立てるのかな?」

と感じるのは、自分に問題がある可能性があるからです。
自分の指示が曖昧だったり、不明瞭だったりしていないかな?

曖昧に指示したことに対して、事細かに文句つけていないかな?

できる限り、具体的に指示をだす。

具体的に出せないときは、任せる。

やってくれたことには、どんな結果であれ、まずは、感謝する。

その上で、足りない部分があるなら「ここをこうしたらもっとよくなるんじゃない?」といって、一緒に改善する。

うまくいったら、一緒に喜ぶ。

僕は、そうできるように努力をしています。(うまく出来てる自信が無いから、改善し続けるしかない。)

 

人のやる気や情熱を奪うのは、指示をする人の問題である場合が多いです。

だのに、そういう人に限って、

「最近の人はやる気がない」「情熱が足りない」などと言います。

ということは、

「最近の人はやる気がない」「情熱が足りない」と思ったときは、

自分に問題がある可能性が高い、と考えてみるのも良いのではないでしょうか。

 

愚痴を言って、他人を見下しているヒマがあったら、

自分の行動を工夫して、人との関わり方を改善してみた方が建設的です。

 

ちなみに、
自分の指示が曖昧で、そのくせ、頼んだことに事細かに文句をつけてる人は、

まわりの人から距離を置かれます。

だんだん、頼まれなくなります。頼られなくなります。声をかけられなくなります。

それは、ものすごい危険信号です。

「自分は最近、人にあてにされてるかなあ・・・」

「自分は最近、人に頼まれごとされてるかなあ・・・」

「自分は最近、誰かに話しかけられているかなあ・・・」

のいずれかが、「ないな」と思ったら、

それは、「頼られなくて、ラッキー!」ではなく、

「このまま、人生縮小モードだ」です。

 

どうか、勇気を持って、自分のやりかたを変えてみる努力をしてみて欲しいです。