第17話「下を向いて歩こう」その1 | にゃんすけのオモチャ箱

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地球連邦司令部では、N国殲滅成功に沸いていた。

しかし、そんな折でも司令室本部では緊張感を維持していたのだった。


「まだ肝心のマァルを仕留めていない。しかもこれまでのモビルスーツではなく、新型に乗り換えたとの報告まで上がってきている」(司令室長)


「これまでヤツにどれだけ束になってかかって行っても、倒せませんでしたからね…」(室長補佐)


「そういえば、N国に侵入していた諜報員は無事に帰ってきたのか?ヤツからの更なる情報を知りたい」


「わかりました。(無線を手にして)、こちら司令室。809号取れるか」


「はい、こちら809号。どうぞ」


「今すぐ司令室に来てくれ。司令室長がお呼びだ。以上」


「了解」


というやり取りがあったのは10分前。

未だにやってくる気配がなく、司令室長補佐は再び無線を手にした。


「こちら司令室。809号取れるか?」


何の応答もない。

「どうしたのだ?何かあったのか?!」


その瞬間、司令室の扉が開いた。


振り返った司令室長補佐が

「遅いぞ!一体、なにを…」

と言い終わらない内に、彼の生命は終了した。


「え?!な、なんだ?!」

司令室長が開いた扉の向こうに見えた物体を確認した。


それを認識する間もなく、司令室長は絶命させられた。


「くはぁ…くはぁ…うはははは…」

と、不気味に笑う声が司令室内に響いたのだった…




その頃、生明達の家では、格之進がぼんやりと外を眺めていた。


テツヤとアラタは璃彩(リリーサ)をあやしている。

璃彩は特に外傷と共に体内にも特に問題がない事が確認された。璃彩もすっかり元気だ。


ふたりの「兄」たちに遊ばれて、とて楽しそうな声をあげている。


そんな様子を背中で感じつつ、格之進は考えごとをしていたのだ。


「はぁ…」

とため息をついてから


なんて、頭の中で考えていた。


そこへ


「“俺は役立たずだよなぁ…サウサリコへ連れて行ってもらえなかったたのも、本当はみんなの足手まといにになるからじゃないか?今後、マァル将軍がもし襲ってきたら…?その時は僕が居ることで迷惑をかけてしまうのではないか…”とか考えてそーねー」


と背後で声がして、格之進は思わずビックリして振り返った瞬間、イスから転げ落ちてしまった。


「だ、大丈夫ぅ?!」

生明だった。


「いてて…だ、だ、大丈夫…てか、なんで僕の気持ちを…?」


「うーん、なんとなく」←絶対嘘だろー


「そ、そうか」 ←信じるんかーい


「まぁ、色々考えることは無駄じゃないよ。あ、お腹空いてない?」


「あ、うん。あれ?そういえば…お腹空いてたかも…?!」


「そか。じゃ、何か作るけど、何がいーい?」


「なんでもいい…簡単なものでも」


「わかった!」

と言って、生明はキッチンへ向かっていった。


そして出てきたのは特盛りの卵かけご飯だった…

目の前に着丼されて、その量に驚いた格之進。


「へへー!全部食えよなー。残したら全部食わせるかんな!」←意味不明


「何でもいいって確かに言ったけど…簡単なものでもいいって言ったけど…(汗滝)」


格之進はテキトーに答えた自分に後悔したのだった…


(その2へつづく)