国の借金 平成思考から脱っせない高齢者の言論は子どもと若者には大迷惑 | ふるさとを守りたい、子供達の未来を守りたい

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  5月28日付愛媛新聞の投書欄「門」の「国の借金返済 真剣に検討を」という投稿を読んだが、内容は私達若者や子ども達にとって大迷惑な内容だった。個人的にはこういう投稿のせいで休みの日が記事を書くことでつぶれてしまうことが迷惑だが、こういう投稿が放置され増税や緊縮財政で子ども達の未来が壊されることはそれ以上に耐え難いことなので、この投稿者の主張を一つ一つ論破していこうと思う。

  「日本国民は勤勉で真面目、目先のことよりもその後のことを考え、できるだけ貯蓄に回そうとする。」

 反論
  日本人が真面目だから貯蓄をしているのではなく、緊縮財政と増税という政府の失政の結果、実質賃金が低下したり社会保障がカットされ将来不安が増大し、人々を貯蓄にかりたてているのだ。人々が貯蓄を増やした結果内需が縮小し、更にデフレに拍車がかかるという悪循環に陥り、今や日々生きていくので精一杯で貯蓄すらできない若い世代も少なくないのが現状である。

「国の借金が過去最大を更新している。これを一般家庭に置き換えれば、もう大変どころではない。家庭崩壊、一家離散の域までいってしまっている。」

反論
  そもそも、一般家庭の借金と国の借金(正しくは政府の借金)は全く別物だ。家庭の借金は私達が銀行等の貸し手に自身の所得から返さなければならないが、政府の借金は私達が返す必要は無い。日本の場合政府の借金の大半は日本国内の銀行等の通じ私達の預金などを借りているものであり、私達は政府からお金を返してもらう側であり国民の借金ではなく資産だ。もちろん日本政府にも対外債務はあるが、債務より対外資産のほうが上回っており全く問題無い。あえて家庭に例えるなら、A家には100万円の借金があるが、資産を1000万円持っているというようなものだ。
    さらに重要な点は、日本政府の国債は全て円建てで、政府の子会社である日銀が保有することで返済不要になるということである。投稿者は1103兆円という額を何の疑いも持たず信じているようだが、日銀が量的緩和で円を発行し市中の国債を大量に買っているので国の借金とやらは減っており、その分は国の借金から除かなければならない。投稿者の方はご高齢で騙されやすい性格のようなので特殊詐欺などにはくれぐれもお気をつけいただきたい。

「最低限の自国防衛のために自衛隊は必要であるが、防衛費と称して1機100億円以上もする戦闘機を大量購入することは本当に必要なのだろうか。」 

反論
   そもそも、国の防衛費の水準が適正か否かは財政事情だけで判断すべきことではない。
   最も重要なのは相手国の意図や能力だ。相手国が自国の平和と独立を脅かす意図をもち軍備を増強している場合には多少財政的に無理をしても防衛力を強化する必要があるのだ。今、日本の周辺では中国が覇権拡大の意思をあらわにし最新兵器の開発など軍備増強に力を入れ、北朝鮮も核やミサイルを放棄したわけではない。
   ありもしない国の借金問題を理由に防衛費をケチっている間に他国が軍事力を増強し戦闘機等の自衛隊の装備が相対的に旧式化、脆弱化し日本の平和と独立を守れなくなるというのはあまりにも馬鹿げたはなしだ。

「今こそ、本気で国の借金を減らすために行動することを最優先にしなければならない。」

   前述のように日本の場合、政府債務が増えることによる国民に対するリスクはほとんどなく、命にかかわるようなことではない。なのに投稿者は、西日本豪雨などの災害復興や、この前の滋賀県大津市の園児死傷事故のような事故から子どもを守る安全対策や南海トラフ巨大地震等の将来の大災害の被害を最小化するための防災・減災など国民の命を守ることより国の借金を減らすことが大事だと言いたいのだろうか。

はい、 論破!(イヤミ課長風)。

  日本が令和の時代になるのに合わせたかのように、現在世界的にMMT理論(現代貨幣理論)というものが話題になっている。これは、前述のような自国通貨建ての政府債務の破綻リスクはなく、インフレ率の許容範囲内においては政府の財源を国債で賄うことが可能という事実を説明する理論にすぎないものだが、既存の経済学者や我が国の財務省はこれまでの言動の正当性が失われることを恐れ反論に躍起だが、いずれも説得力を欠くものばかりだ。まるでガリレオ・ガリレイが地動説を唱えたときのようである。
   それでも投稿者が国の借金削減を最優先する平成的な古い思考にこだわるのは勝手だが、それが実際の国の政策に反映され私達若い世代や子ども達が被害を被るころには失礼ながらおそらく投稿者は亡くなっているだろう。なのにこういう投稿をするのは将来世代に対して極めて無責任だと言わざるを得ない。
 本当に将来世代のことを考えているのなら、勉強しなおし考えを改めてから投稿するか、それができないなら二度と投稿しないでいただきたい。