メタボでないのに糖尿病になるわけとは？（きょうの健康より）

２月の第一週はNHKきょうの健康において

メタボでないのに糖尿病になる理由についての解説が行われていました。

糖尿病というのはダイエットととても関係のある病気なので参考になります。

忘れないように内容をまとめてみました。

現在日本には８９０万人の糖尿病患者がいます。

その内訳をさぐってみると意外な事実が判明

メタボが原因で糖尿病になってしまった人が40%なのに対し、

メタボでないのに糖尿病になってしまった人が60%！

なんと半数以上は自分はメタボじゃないし糖尿病とは無縁！そう油断していた人たちだったのです。

例えばこちらの男性の場合

よく食べ、よく運動し、よく寝るという超健康生活を送っていたのが

ある時腰を痛めてしまい

仕事も忙しくなってしまったこともあり、運動ができなくなってしまいました。

それでもメタボ体型になることはありませんでしたが

その後の健康診断ではなんと糖尿病判定が！

・・・なんで！？

そもそも糖尿病になる理由ってなんなの？

今回解説してくださったのは関西電力病院　院長の

清野　裕先生

糖尿病と聞くと尿に糖が混じることが問題なのだと勘違いしている人が多いのですが

実際はそうではなく、

血液中の糖分（血糖）が常に多い状態になり、

それがもとで合併症（さまざまな血管や臓器に異常を起こす。毛細血管がやられて手足を切断する羽目になったり、失明することも）を起こすことが問題

糖尿病になるとき体内でどのような反応が起きているのか？

まず、体に糖が取り込まれるとそれがブドウ糖として血液に乗って全身に運ばれていきます。

そして肝臓や筋肉に蓄えられていくのですが、

運ばれただけでは蓄えることができず、

すい臓からインスリンが分泌され、それのおかげで蓄えることができるようになります。

例えて言うならインスリンは倉庫の鍵みたいな感じ

ブドウ糖というお届けものを保管場所にしまうための鍵がインスリン。

太っている人の場合、

体にたくさん脂肪がついています。

この脂肪がインスリンの働きを邪魔する物質を放出

インスリンもまけじと量をふやすのですが、ある程度のところまで行くと限界がきてしまい

糖が取り込まれないまま血液の中をぐるぐる回り続けることになり、糖尿病になってしまいます。

（これをインスリン作用障害という）

それに対し、メタボでないのに糖尿病になってしまう人は

体質的にインスリンの分泌量が少ない

（これをインスリン分泌障害という）

インスリンが少ないからあっという間に糖を取り込めなくなってしまい、糖尿病になるというわけ。

（以前にも似たようなことを記事にしていたのを思い出しました。　より深く知りたい方はこちらをどうぞ）

日本人はこのタイプの人が非常に多い。

体質というのは先祖代々暮らしてきた土地の環境が大きな影響を及ぼします。

白人の場合何千年も前から肉を多く食べる食生活を送ってきました。

肉にはインスリンの働きを悪くする成分がたくさん入っているため、

それに対抗してインスリンの出がよくなるような体質へと進化していきました。

日本人の場合、農作物を栽培して食べるという食生活をずっと送ってきたため、

そんなにインスリンの出がよくなくても十分生活できました。

でもここ数十年の間に一気に肉食の文化が広がってきました。

本来なら何千年もかけて体を対応させてきたものをほんの数十年でやってみろということ自体に無理があります。

メタボでないのに糖尿病になるのは体質的にインスリンの分泌量が少ないことが大きな原因。

（日本人は白人の半分くらいしかインスリンを出せない。）

ただ、インスリンの効きかたは生活習慣によって変わります。

インスリンの出が悪くてもそれをカバーするような良い生活習慣をもっていれば発症させずに済みます。

特に運動をしているとインスリンの効きが非常に効きが良くなります。

ただし、生活環境がちょっとでも悪い方向に傾くと、それが原因で糖尿病を発症することが！

先ほど紹介した男性の場合、

もともと体質的にインスリンの出が悪かったのを運動によって

いつの間にかカバーしていたということになります。

そのため腰を痛めて運動できなくなってしまったというのが発症の大きな要因になってしまったというわけ。

体質的にインスリンの出が悪い人は食生活においてどんな点に気をつけたら良いのでしょうか？

食べ過ぎ、動物性脂肪（肉類）のとり過ぎ、お酒をよく飲む、

すべてインスリンの効きを悪くするので気をつけましょう。

なお、

自分はどっちの体質なんだろう？と疑問に思った場合は

病院で検査してもらうことができます。

かなり正確に分かるようなので気になる場合は検査してみると良いですね。

※放送の内容はきょうの健康２月号にも詳しく載っています。

↓

NHK きょうの健康 2010年 02月号 [雑誌]/著者不明: ￥530; Amazon.co.jp

リバウンドしない正しいダイエットは
栄養バランスを意識しながら適度に食べ、
適度に運動して
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取ることです！
（次々いろんなダイエット方法が紹介されますが、まずはこれを守った上で取り入れましょうね！）

無駄な体脂肪を増やさないようにするには糖質をカットするのが効果的です。
（デスクワーク中心でろくに動かない人は特に！）
でも飲み会の時に
シメにラーメン屋行こう！なんてことありませんか？