プライド月間最後のブログは、旦那の実家滞在中に行って来たDrag Brunchの様子を写真付きで簡単投稿。

 

旦那は南部の保守州の出身、昨年の大統領選挙でもトランプがカマラハリスに圧勝した州です。我々ゲイは実家の田舎町では肩身の狭い思いをしていますが、少し大きい規模の隣町に行くとLGBT当事者も結構住んでいて、今年もこれまで通りプライド祭りも開かれています。そんな中、旦那の高校時代の女友達から「Drag Brunch」行かないかと誘われて、この週末に行って来ました。Drag Brunchと聞いてもいまいちぱっと来なかったのですが、ドラァグクィーンのショーを見ながらブランチするくらいの意味。日本語に訳しづらいですが、タイトルにはオカマショーにしましたが、日本でいう「ニューハーフショー」だというとイメージしやすいでしょうか。

 

 

私は、あまりドラァグクィーンに詳しくありませんでしたが、ゲイを目の敵にする政治家が支持を得るこの保守的な州で一体どんな人たちが観客としてくるんだろうという興味がありました。なんだか昨年は、トランプ子飼いの知事が公共の場での女装を禁止する法律なるものを施行しようと画策したらしいです。そんな政治的な土地柄、意地悪なトランプ支持者から嫌がらせ行為されるのではないかと、やや不安もありました。旦那も、私と二人だけで行くと地元の古い知り合いに見られたりしたら嫌なんだろうけど、女友達と三人だと、どうにでも見えるので、当日は乗り気でした。

 

結論から言うと、行ってみて色々な心配は杞憂に終わりました。すごく楽しかったです。この日は4人のドラァグクィーンが登場。それぞれ4ー5曲づつ、たっぷり2時間に渡ってパフォーマンスを披露してくれました。大体、マドンナとかレディー・ガガとか誰もが知ってるような有名歌姫のヒット曲に合わせてのダンスです。基本口パクなのですが、みなデカい図体なのに、皆キレッキレの動きで、相当練習しているのがわかります。ヒールを履いているので、足を挫いたりしないのだろうかと余計なお世話をしてしまうくらいでしたが、そんなミスはしないプロ根性に脱帽もの。

 

客層はというと、7−8割が女性でした。年齢的には若い人から中年。女性同士で来てる人が多くて、中には旦那やボーイフレンドを連れて来てる人もいました。我々を誘ってくれたDの同級生曰く、ドラァグショーはこの辺では数少ない刺激のある娯楽なんだそうです。夜のショーだと来にくいけれど、ブランチなら外も明るいし安全。彼女は、一度義理の妹に連れられてきてハマったとか。弟夫妻は離婚したので、一緒に来る雰囲気でもないけれど、Dが帰省しているのを知って誘ってくれたみたいでした。その他の客は人種も年齢層も多様で、とても平和な時間を過ごすことができました。保守的でトランプに投票した人の多いこの州でも、実際にはこうしてた催しも継続していることが嬉しいです。

 

観客は女性が大半。私は左端のクマさんに目が行きがち

 

大きい体なのに機敏なダンスがすごいです

 

近くに来てくれたらチップを渡すのが流儀

 

客層は老若男女、人種もアジア系、アフリカ系、白人と多様

 

身長2メートル近いと迫力があります

 

右端のイケメン、メインのドラッグクィーンの恋人

 

この日のブランチは、席に座るのに、ドリンク2杯とブランチメニューをオーダーするのが必須で、あとはドラッグクィーンが自分の近くに来たら、1ドル札をチップとして渡します。パフォーマンスが素晴らしかったり、一緒に写真を撮ってもらったりしたら、5ドルか10ドル札を渡してもいいかもしれません。大抵店で両替してくれるのですが、予め細かい紙幣を準備しておいた方がいいでしょう。旦那の友人女性は、ドラァグクィーンに連れ出されて一緒のダンスして楽しそうでした。

 

客の中にシャイそうなイケメンがいて、一人で来てるのかなと気になっていたのですが、ドラァグクィーンのうちの一人のボーイフレンド兼付き人のようでした。パフォーマンスを終えてカツラと化粧を落としたそのドラァグクィーンと一緒に店の端の方に座ってましたが、そのドラッグクィーンも女装してない時の素顔は結構なイケメンでした。ちなみに、ドラァグクィーンの大半はゲイ男性で、ごくまれにストレートのドラッグクィーンもいます。よくトランスジェンダーの人たちと混同する論調がありますが、ドラッグクィーンのみなさんが女装するのは主にイベントの時や晴れの舞台だけで、普通は男性として生活しています。

 

アメリカのドラァグクィーンといえば、RuPaulが有名ですが、女装家としてプロの仕事をしているドラァグクィーンはごくごく一握りで、この日登場したパフォーマーさんたちは皆フルタイムの仕事していて、副業でこうして週末などにパフォーマンスしているそうです。

 

 

 

と言うことで、今月最後のブログは、旦那の実家滞在中に行って来たDrag Brunchの様子でした。日本語では馴染みのない言葉なので、タイトルにはニューハーフショーと付けましたが、少しでもどんなものなのかおわかりいただけたのであれば幸いです。そして、旦那の故郷は保守的な地域で、LGBTにも風当たりが強いと思っていましたが、実際にはこうしてドラァグクィーンのショーが盛況でみんな楽しそうにしているのを見ることができて、安心しました。

 

 

今年の夏にやり遂げることの一つとして、義父が施設に移る前に住んでいた実家を売却すること。旦那は毎月のように、実家に義父の介護に行っては実家の物品の整理をしているようですが、その家を売りに出すと決断したので、この夏はバケーションは中止にして、私も有給休暇は旦那のために捧げ、実家の整理を手伝っています。

 

義父の住んでいた家は、築60年以上のわりには状態が良く、ローンなどもないので売却益も見込めそう。丁寧に住んで、きちんとメンテナンスして来た義父と亡き義母のおかげです。アメリカの中古住宅マーケットは、異様な新築信仰呪縛の日本と違って、不動産価格は基本的に右肩上がりなので、いかに高い値段でマーケットに出せるかが売る側のスタンス。よって旦那も義兄もこの家を売りに出すモチベーションが結構高いです。

 

面白いのが、アメリカ人ってこういうところさっぱりしていて、子供の時から大学入学で親元を離れるまでずっと住んで、たくさんの思い出があるはずの家なのに、愛着とか郷愁とかいう感情はないようです。義父が老人向けサービスアパートメントに移った時からすぐに、どこの不動産屋がいいかとか、何月が一番高く売れるかとか事務的な会話をしてました。それでも、義父母が新婚時から使ってる重厚な家具類の処分が厄介で、二の足を踏んでいましたが、義父の老化が一気に進んで、今住んでるサービスアパートメント本格的介護施設へ移らなくてはならないという段階になったので、アクセルがかかった格好です。

 

先週も再び義実家へと行って来ましたが、細々としたものを整理していたときに、旦那と義兄の子供の頃の写真、義兄が現役の軍人だった頃の写真、義父母の若い頃の写真、などなど、たくさんの写真が出て来ました。何世代まで保管してんだろうという具合で、化粧箱6箱分の写真を見てたら、義母方の曽祖父の若い頃のポートレートに目が留まりました。

 

義母の祖父。Dにとっては曽祖父(ひいおじいさん)

 

モダンな感じのイケメン。Dの生まれる前に亡くなっているので、もちろんDはどんな人だったのかなどは知らないようですが、つぶらな瞳が可愛くて今の時代に生きてたらすごくモテそうな顔です。確かにDのお義母さんは、CNNのアナウンサーのアンダーソン・クーパーみたいな涼しげな顔してたので、母方はサッパリ系の美形の家系だったようです。ちなみに、このひいおじいさんの写真と旦那とは、面影は全く一致しません。そのほかにも、もう誰が誰だか分からないようですが、義母の父母(Dの祖父母)はおじさんおばさんなど、かなりの写真が残っており、南部の裕福な一家だったことが伺えます。一方義父方で一番古い写真は、義父の父(旦那のおじいさん)が太平洋戦争から帰還した時の写真なので、1945年ごろでしょうか。義父の方の写真には撮影場所と日付、そして名前など、裏にメモ書きが書いてあるので、見ていて面白かったです。

 

 

母方は綿花取引で潤った一家だったようです

 

たくさんの写真を見ながら旦那の幼少期の話や、父方、母方それぞれの祖父母の話をしているうちに、旦那が思いついたように、何年か前に誰かからクリスマスにプレゼントとしてもらったAncestry.comのアカウントを開きました。Ancestry.comとは、簡単にいうと、先祖の家系図を提供してくれるサービスです。DNA鑑定をして、できる限りの情報を入力、そして公文書などとマッチングして何代も前のご先祖様の家系の歴史がわかるというもの。旦那によれば、母方の一族はもともとスイスに由来があり19世紀にアメリカ大陸にわたってきたことになっているそうです。家系図も見せてくれましたが、ご先祖さま1678年まで遡ることができたそうです。どの程度信頼できるデータなのか不明ですが、300年以上前なのに、詳細の名前も記されていました。一方、父方の一族はそれほど詳細は出てこなかったようですが、ドイツにルーツを持つことは確かなようです。義父はゲルマン民族の末裔なのか、と考えると中世へのロマンを感じてしまいます。

 

Ancestry.comのデモ画面。

 

Ancestry.comご先祖さまトラッキングサービスに関してはどの程度信憑性があるのか、精度もどのくらい高いのかなど、自分が使ったことがないのでわかりませんが、移民国家であるアメリカでは、自分のルーツを探るというニーズはいつもあるので、大勢のアメリカ人が大真面目に情報収集して、自分の家系の由来を調べようとしています。Ancestry.comの他に、FamilyTree.comなどもあります。日本人の私がトライしても、例えば江戸時代まで遡れるのか不明なので、金払ってまで試したいとは思いませんが、もしご興味がある方は以下のリンク、ご覧になってみてください。

 

 

 

こんな感じで、イケメンな先祖の写真やら、17世紀まで遡る家系図なんかを見ているうちに、旦那の実家に愛着が湧いてきて、家具などNYの家で引き取ることができないか考えるようになりました。ベッドやダイニングテーブルなどはもう揃っているので、もうスペースはないけれど、それほど場所を取らないものについては、うちで受け入れることができそうだと思い、物色をはじめました。手頃なサイズの椅子と、戦前から使ってたというラジオ(まだ稼働してる!)、大型トランクをキープ、これならSUVの後部座席倒して自分たちで運搬できそうです。

 

アンティークの数々。NYに持って帰ることに。

 

 

ワシントンDCで開催された「World Pride 2025」を訪問した続きです。

 

パレードとフェスという2大メインイベントは6月第2週の週末にかけて行われましたが、前後の週には市内各所で、LGBT関連のワークショップやトークショー、映画、音楽などカルチャーイベントなど様々なサイドイベントが開催されていました。さすが、ワールドプライドと冠するだけあって、ただ単にLGBTが大勢集まって騒いで飲んで、というだけにとどまらない層の厚さです。

 

 

ということで、もう1週間以上経ってしまいましたが、パレードとフェス以外のサイドイベントの様子を写真中心で紹介したいと思います。我々がワールドプライド滞在中に参加したのは、主にカルチャー関連の催しです。もう終わってしまったイベントなので、日時や場所など詳細は省きますが、どんなものか興味を持っていただいた方のためにリンクを貼っておきます。

 

ワールドプライド国際コーラスフェスティバル

 

ワールドプライドのイベントの一環で、国際コーラスフェスティバル(World Pride International Choral Festibal)と称して、アメリカ内外から招待されたコーラスグループが毎日どこかしらでコンサートを開いていました。地元の「ワシントン・ゲイメンズ・コーラス」がホスト団体として、各コンサートではメンバーがボランティアをしていたようです。我々は、その「ワシントン・ゲイメンズ・コーラス」、そしてミネソタ州から来ていた「ミネアポリス・ゲイメンズ・コーラス」、そしてブルックリンをベースに活動するゴスペルグループ「ラベンダーライト」のジョイント・コンサートに行ってきました。大きな教会が会場でしたが、平日だというのに超満員で、立ち客すらいました。特に、「ラベンダーライト」の演奏は圧巻でした。ニューヨークに戻ったら、彼らの単独パフォーマンスにいてみたいと思いました。

 

 

 

大盛況だった「ラベンダーライト」の演奏

 

 

 

 

アフリカン・アメリカン・LGBT映画ウィーク

 

旦那も私もアフリカ系アメリカンの知り合いはあまりいませんが、今回泊めてくれた友人のSCさんは、アフリカ系アメリカンのお友達が多く、彼のコネクションで「Brother Outsider」という人権活動家Bayard Rustin氏の半生を描いたドキュメンタリー映画を見に行きました。作品自体は2003年の発表で、既にRustin氏は他界していますが、当時としては珍しい、ゲイであることをカミングアウトしていた氏の波乱の人生を描いた作品です。

 

 

アフリカン・アメリカンでしかもゲイというダブル・マイノリティーの人権活動家であるRustin氏が展開してきた、同性愛者や有色人種の権利保護のための闘争の歴史ですが、こうした先人がいるからこそ、LGBTの権利が今日のように拡大してきたのだと改めて感じました。トランプ政権はその権利を奪取しようと色々と画策していますが、そんな情勢の中、この歴史的ドキュメンタリー映画が上映されたことには大きな意義があると思います。一連の映画イベントの中でも、かなりハイプロファイルな上映回だったらしく、映画の後には作品の監督さん、プロデューサー、そして当時Rustin氏とともに行動してきた人たちで構成されたパネルディスカッションが行われました。

 

https://www.netflix.com/title/70139371

 

 

カルチャーとポリティクスの組み合わせはDCならでは

 

 

上映会の後には、会場であるワシントンDC市立図書館のルーフトップで「DC Black Pride」の一環としてレセプションが開かれました。SCさんの友人が我々を招待してくれて、なかなか普段は公開されない図書館の屋上のレセプションルームと広いルーフトップに入ることができました。ワシントンDCは高層ビルの建設が規制されていて、視界を遮るものがないので、空がとても広く感じます。アフリカン・アメリカンコミュニティーの著名人も来ていたようで、かなり盛り上がっていました。あとで聞いたところによると、オバマ氏の大口支援者もイベントの開催にスポンサーしていたそうで、アフリカン・アメリカンコミュニティーの結束の強さを目の当たりにしました。アジア系のLGBT団体はあるにはあるけれど、アフリカ系アメリカ人とは違って、アジア系アメリカ人の場合、日系、コリアン、中華系、中華系の中でも、香港か台湾かまたは大陸出身か、など細分化してあまり結束力はありません。アジア系はこういう大きなムーブメントになりにくいのが残念です。よってアフリカ系のLGBTコミュニティーの繋がりが羨ましくも思いました。ちなみに、ラテンアメリカ出身者のLGBT団体も大規模で、Latino Nightみたいなイベントが企画されていました。

 

高層ビルがないので空が広い。ルーフトップも開放的

 

我々地味なゲイにはこのくらいのアットホームさが丁度いい

 

久々に居心地のいいパーティーでした

 

キャピトル・プライド・ブロックパーティー

 

プライドマーチの前夜祭として、ワシントンDCきってのゲイタウンであるデュポンサークルでキャピトル・プライド・ブロックパーティーが界隈されていました。ブロックパーティーとは界隈の通りを交通規制をして歩行者天国にして開催されるパーティーのこと。私も旦那もお祭り騒ぎがあまり好きではないので、このパーティーに来ようとして来たわけではなく、この通りにあるゲイの間で超有名なレストラン「Annie's Paramount Steak House」で夕食をとろうとこの界隈に来たのでした。しかし、30分から40分待ちと言われたので、ブロックパーティーの会場を一通り一周して来ました。まだ時間が早かったので、アルコールが入った人たちは見かけませんでしたが、夜はきっとすごいことになるんじゃないだろうかと想像しました。

 

 

 

ここにもイカにも系がたくさんいました

 

 

ということで、ワールド・プライド2025の月間に開催されたサイドイベントの様子を写真中心で紹介してみました。私たちが参加したのは、ほんの一握りで、実際にはもっとたくさんのカルチャーイベントや映画上映などが界隈されていました。なお、次回のワールド・プライドはアムステルダムでの開催だそうです。東京でも、今までは「レインボーフェスティバル」だったのが今年から「Tokyo Pride」に進化してよりグローバルなブランディングをしていたようなので、いつか、ワールド・プライドの開催地に立候補するのか楽しみではあります。

 

最後に、写真を数枚。それではみなさん、Happy Pride Month! 

 

プライドへの参画は見送った大企業が多かったですが、マックはレインボーフラッグで歓迎

 

 

 

 

 

 

 

東京で「Tokyo Pride 2025」が開かれた先週末、アメリカでは「World Pride 2025」が開催されていました。Out Japanのサイトによれば、ワールドプライドは、世界レベルでLGBTQイシューをプロモートするべく、2000年にInterPrideという団体がイタリアのローマでワールドプライドを初開催したのが始まり。以後、数年に1回、世界中の都市持ち回りで開催されています。

 

 

パレードはもちろん、ゲイタウンでの大規模なフェスやクラブパーティ、様々なワークショップやカルチャーイベントも併せて開催されるような一大イベント、世界規模のLGBTQの祭典です。コロナのパンデミックの前年の2019年にニューヨークで開催されて以降初のアメリカ開催は、比較的近場のワシントンDCということで、旦那と私も行ってきました。この週末だけではなくて、ほぼ1ヶ月間にわたってワシントンDCとその近郊でLGBT関連の色々な催しが開かれるという大規模なワールドプライドですが、目玉は7日の土曜日に行われたプライドマーチと土日両日のプライドフェスです。土曜にマーチを沿道から応援したかったのですが、別の用事があったので断念。下の写真は主催者のインスタアカウントから、空から撮影したマーチの様子です。

 

 

なお、いつもアムトラックの電車で訪問するワシントンですが、今回は近郊のメリーランド州タコマパークに住む旧友のSCさん宅まで車で行って、家に泊めてもらいました。SCの旦那KMは所属してるマーチングバンドの遠征で不在。あんな事件(下のブログリンク参照)の後だったのでKMがいない方が気まずい思いしなくて良かったです。

 

 

SCのお宅のあるメリーランド・タコマパークからプライドフェスの会場であるワシントンDC中心部までは電車乗り継いで30分くらい。駅にも電車にもイカホモ(失礼!)軍団がたくさんいて、さすが、全世界からLGBTが集まってるだけあります。短髪、ヒゲ、マッチョ風と三拍子揃ったイカホモファッションは万国共通。ただ、こういう雰囲気の方が、大衆化しすぎてもはやLGBTの祭典という感じがしなくなっているマンハッタンのプライドと比べると、好きかな〜。妙な連帯感や安心感をいだきます。

 

イカにも系を見ると安心

 

地下鉄もワールドプライドに来る客をおもてなし

 

フェスに入る前にはセキュリティー検査

 

日曜日は生憎曇りがちで時折雨もぱらつく天気でしたが、晴天で猛暑になるよりは過ごしやすかったです。数日前に、NY総領事館から6月のプライド月間に犯罪に巻き込まれないようにという在米邦人むけの注意喚起のメールが来ていて、やや緊張気味でしたが、ここDCのプライドはセキュリティーもしっかりしていて安心感がありました。セキュリティーの待ちの列が結構長かったものの、スムーズに進みついてすぐに会場に入れました。フェスの会場は、ワシントンDCの官庁街数ブロックを完全封鎖して、各団体のブース、フードトラック、野外バー、そして複数の音楽コンサートステージで構成されていました。いつぞやの春に行った東京の代々木公園開催の東京レインボー祭りフェスの10倍くらいの規模はありました。

 

さて、フェス会場に入ると、大きな地図があって、人だかりになっていました。どこから来たのかを、ピンで刺すコーナーのようです。ピンが刺された場所を見ると、アメリカ国内を中心に世界中各国から訪問者がいることがわかります。南は沖縄から北は北海道まで、日本からも参加者がいるようです。まさにワールドプライドです。

 

 

南米大陸からきたグループ。楽しそう。

 

日本からも結構来てますね。

 

さらに会場を進んでいくと、実にたくさんの団体がブースを出しています。トランプ政権が、政府と取引をする会社はLGBTイベントを始めDEI(ダイバーシティ)関連のイベントに参加してはいけない、という意地悪な規制をしているので、プライドフェス恒例の、アメリカの有名企業のブースは一切見当たりませんでした。ただ、その抜けた穴を埋めるように、規模の小さい会社、人権団体や海外からの団体がブースを出しているのが印象的でした。そして、さすがワールドプライドというだけあって、外国の観光関連団体も出展していて、人気コーナーになっていました。前日のプライドパレードには70万人が参加したとニュースでやっていて、この日のフェスも相当な人の入りが見込まれたようですが、会場内は広々として歩きやすかったです。混雑でストレスに感じるような状況はありませんでした。フェスの敷地内は半裸OKのようで、肉体自慢の兄貴たちが早速シャツ脱いでました。

 

マッチョ兄貴との撮影会はお約束イベント

 

スペイン観光局のブースは大人気、会場は半裸Ok。

 

会場は広々としていて歩きやすかった

 

以前は警察もブース出してたけれど、今年は警備に特化

 

会場を奥に進んでいくと、プライドコンサートが開かれるメインステージがありました。我々が行った時間帯に演奏している歌手はいませんでしたが、夜のコンサートに向けてすでに席取りしている人たちもいて、きっと遅い時間帯にはもっと盛り上がるんだろうなと思いました。フェス会場は夜11時頃までやっているそうですが、我々にはそんな体力はないので一通りブースを見て、ビアガーデンでビール飲みながら休憩して暗くなる前に会場を後にしました。なお、とても助かったのは、会場にトイレ完備!こういう野外イベントではトイレに困ることが多いのでトイレが近い私には本当に大切なポイントです。概してワシントンDCで開かれるイベントは、トイレへのアクセスがしっかりしてることが多いです。スタバなど、お店のトイレを探さなければならないマンハッタンとは大違いです。

 

さて、一緒に行ったSCさんによれば、プライド主催者側がトランプ政権の嫌がらせを警戒しているというニュースがここ数日地元メィデアを賑わせていたそうです。ワシントンDCは政府の直轄市なので、政府が管理する敷地で開かれるイベントへの開催許可を撤回することもできるわけです。実際に、市内の有名コンサートホールであるケネディセンターでは、トランプが理事としての立場で権力を振るいゲイのオーケストラの演奏会を中止するという暴挙に出ました。このフェス会場も官庁街の目抜き通りを会場にしているので、主催者は、いきなり前日に「安全上の理由」などとこじつけて許可を取り消されるのではないかときっと気が気ではなかったでしょう。しかし、そもそもプライドイベントは、そういう逆境を乗り切ろうというパワーを源泉に発展してきたので、今年、こうしてトランプ政権下のワシントンDCでこういうイベントが開かれたことは、LGBTが団結して多様な価値観を求める社会を実現していく、というプライド精神の原点に戻ったともいえます。

 

ということで、プライドフェス参加の様子を書いてみました。ワールドプライドは、このフェスやパレード以外にも、さまざまな文化的イベントが開かれています。ワシントン滞在中に、そんなイベントにも行ってきましたので、続きは次回。

 

夜になるとコンサートが始まるステージ

 

 

 

 

 

先月末、義父の介護や実家の整理で帰省する旦那に伴って、ニューヨークから南部の州まで片道8時間に及ぶ超長距離ドライブをしてきました。Iー95号線というアメリカ東海岸を南北に貫くハイウェイをひたすら南下する旅でした。日本で言うなら東名高速道路のような存在ですが、実際にはかなり内陸を走るので風景は単調で、運転してる旦那には申し訳ないけれど、行きも帰りも爆睡してしまいました。

 

そんな中、道中の楽しみは、広大なドライブインでの休息。北米大陸を南北に結ぶ物流の大動脈であるIー95号線は、たくさんの大型トラックが24時間走っています。ハイウェイ沿いにはそんなトラックが休憩できる超大型ドライブインが点在していて、トラック運転手たちの憩いの場になっています。アメリカのゲイの間では、大型トラックの運転手はマッチョで男らしい男が多いというファンタジーがあり、「トラック野郎」(Trucker)というゲイのフェチズムカテゴリーもあります。こういうドライブインこそ、そんなトラック野郎達がたむろする妖しい場所であるという都市伝説みたいな噂もあります。今回の超長距離ドライブは、そんな都市伝説を検証するいい機会でした。

 

 

 

旦那の実家への往路で立ち寄ったのは、ヴァージニア州とノースキャロライナ州の境にあるドライブイン。大型トラックが50台以上停まっています。さらに、高速バスやツアーバスなどが駐車していて壮観な光景でした。普通の乗用車だと、その広い敷地の奥の方に駐車スペースがあり、ドライブインの建物から離れたところに車止めることになり歩くのが大変でした。

 

物流トラックは、まさに24時間稼業。朝夕の通勤時間帯に交通渋滞の激しいワシントン首都圏やニューヨーク郊外を通らないよう時間調整している関係で、このあたりが長時間の休憩をする場所のようです。このドライブインには、レストランはもちろん、コンビニ、床屋、映画館やゲームセンターなど娯楽施設、仮眠室、フィットネスジム、そしてシャワーまで完備されています。まるで一つの町。大型トラックのドライバーは、何時間も狭い運転室で、交通量の多いアメリカの高速道路での高ストレスに晒されている為、厚生面や安全面でもこうした施設が完備されていることは素晴らしいことだと思います。以下、どんな感じなのか写真で紹介。

 

コンビニコーナー。高校生の遠足バスが到着して賑わってた

 

床屋さんもありました。(この日はすでに閉店)

 

映画館もあり、往年の名画を上映

 

ゲイファンタジーをそそるマッチョな運転手もいた

 

レストランは高カロリーなファーストフードがメイン

 

ゲームセンター。UFOキャッチャーもある

 

 

さて、私の興味関心は、本当にゲイのトラック野郎たちの出会いの場となっているのかということ。このドライブインで休憩してた時、旦那に義父の担当医から検査の結果について電話がかかってきて、今後の治療の方針について話さなければならなかったので、私は、ドライブイン内のカフェで時間を潰していました。長距離トラック運転手専用のスパの入り口にあって、シャワーを浴びるためにトラック野郎たちの出入りを観察できる絶好のロケーション。スパは国際線乗り継ぎ空港のラウンジのシャワー室のような感じで、受付番号制になっていて、混雑時はこのカフェで自分の番号を待つようなシステムです。この日はそれほど混んでいなくて、待ち時間は10分程度だった模様。長距離トラック用とは言っても、一般人も普通に出入りできるので、ちょっと観察してみました。

 

シャワー室の入り口には「一つの個室を二人以上での利用はできません」と注意書き。一体、これは何を意味するのか。一人一回一部屋の課金性なので、複数人の利用はズル(違反)ですよ、という意味なのかもしれません。とは言っても、ゲイ的にいうと、エロい妄想をしてしまいます。都市伝説の解明という点では、面白い観察でした。ちなみに、アメリカのゲイ・ファンタジーでは、こういう場所で、トラック野郎同士が出会って発展していく、というお決まりの筋書きです。旦那を待っているしばらくの間に出入りしてた運転手さんたちは皆、孤独な一匹狼的な感じで、交流しているような様子は全くありませんでしたね。ただ、同じルートを走っているうちに顔見知りになるのか、もしくは、同じ陸運会社に属する同僚なのか、カフェ内で会って世間話をしあってるドライバーもいました。アフリカン・アメリカンのおじいさん運転手が、トラックのちょっとした修理のための工具を持っていないかとカフェ内にいた同業者にヘルプを求めていました。私は身なりからして、運転手ではないとすぐに見分けがつくのか、話しかけられることはありませんでした。

 

 

 

プライド月間でこんなTシャツも売ってる

 

その後、まだ旦那の電話が終わらないようでしばらくカフェで時間潰しをしていたら、目を引くマッチョな運転手が入ってきました。背が高く、正統派ハンサムで、ガタイも素晴らしい。カフェでたむろってるドライバーたちが一瞬チラ見するような、まさにトラック野郎ファンタジーを体現する男が惚れる男。彼の雰囲気とか、視線とかを観察していると私のゲイ感知器が反応しました。男らしく振る舞っているけど、他の男を品定めする視線。ここで発展するとかそういう気は無いのかもしれないけれど、とりあえず物色する、的な。私みたいなのには興味はないようで、一瞥して終わりで、あとは、ゲームをするフリして、友達のドライバーを待ってるのか、それとも本当に獲物を狙ってるのか、ドライブインに出入りする男たちを観察する戦略的なポジショニングで立ってました。私の席のすぐ前に立ってくれたので、逞しい背中の筋肉の盛り上がりとか、腰のくびれとか目の保養になりましたが、ジムやプロテインで形成した人工的な筋肉ではなく、適度な脂肪ものっているように見えます。きっと運転だけでなく、荷物の搬送なども仕事のうちに入ってるんだろうな、という重労働で蓄えたガタイで、ゲイの妄想を地でいくいい男を観察できたことで、都市伝説・検証タイムはまあまあ、満足できる内容となりました。下の写真、そんな決定的な瞬間を激写してしまいました。

 

エロい体つきの兄貴。誰を待っているのか視線が妖しい

 

ということで、義父の身の回りの世話をする旅で見つけたささやかな息抜き。アメリカのトラック野郎の集まるドライブイン、ずっと気になる場所ではあったので、こうして自分の目で観察できて楽しかったです。本当にゲイ的な活動が展開されているのかまでは検証できませんでしたが、ゲイビデオに出てくるモデルのようなイケメンでガタイのいい運転手がいることは確認できました。ゲイの出会い系アプリなどスマホに入れたたら、この辺のゲイの密度などが明らかになるんだろうけれど、そこまではしませんでした。笑

 

その他面白い発見としては、大型トラックの運転手は、アメリカ人のワイルドな男たちばかりというイメージとは裏腹に、相対的に見ると、インド人の進出が著しい分野だと思いました。上で私が観察してたドライバーは白人やヒスパニック系の兄貴が多かったけれど、実際には3−4割ぐらいはインド人ではないかと思いました。実際に、ドライブイン施設にはインドカレー屋がありました。あとは、どの人種のドライバーも、大きく逞しい男は確かに多かったけれど、肥満率も高そうでした。

 

と、こんな感じでエロ要素なブログを無理やり軌道修正して社会観察なエンディングにしましたが、アメリカのハイウェイを長距離ドライブをする機会があれば、こうした大型トラックの休憩施設を覗いてみてはいかがでしょうか。都会にいるだけではわからないアメリカ社会の色々な観察ができる思います。

 

ネットから借り物。セクシーなトラック運転手