東京で「Tokyo Pride 2025」が開かれた先週末、アメリカでは「World Pride 2025」が開催されていました。Out Japanのサイトによれば、ワールドプライドは、世界レベルでLGBTQイシューをプロモートするべく、2000年にInterPrideという団体がイタリアのローマでワールドプライドを初開催したのが始まり。以後、数年に1回、世界中の都市持ち回りで開催されています。
パレードはもちろん、ゲイタウンでの大規模なフェスやクラブパーティ、様々なワークショップやカルチャーイベントも併せて開催されるような一大イベント、世界規模のLGBTQの祭典です。コロナのパンデミックの前年の2019年にニューヨークで開催されて以降初のアメリカ開催は、比較的近場のワシントンDCということで、旦那と私も行ってきました。この週末だけではなくて、ほぼ1ヶ月間にわたってワシントンDCとその近郊でLGBT関連の色々な催しが開かれるという大規模なワールドプライドですが、目玉は7日の土曜日に行われたプライドマーチと土日両日のプライドフェスです。土曜にマーチを沿道から応援したかったのですが、別の用事があったので断念。下の写真は主催者のインスタアカウントから、空から撮影したマーチの様子です。
なお、いつもアムトラックの電車で訪問するワシントンですが、今回は近郊のメリーランド州タコマパークに住む旧友のSCさん宅まで車で行って、家に泊めてもらいました。SCの旦那KMは所属してるマーチングバンドの遠征で不在。あんな事件(下のブログリンク参照)の後だったのでKMがいない方が気まずい思いしなくて良かったです。
SCのお宅のあるメリーランド・タコマパークからプライドフェスの会場であるワシントンDC中心部までは電車乗り継いで30分くらい。駅にも電車にもイカホモ(失礼!)軍団がたくさんいて、さすが、全世界からLGBTが集まってるだけあります。短髪、ヒゲ、マッチョ風と三拍子揃ったイカホモファッションは万国共通。ただ、こういう雰囲気の方が、大衆化しすぎてもはやLGBTの祭典という感じがしなくなっているマンハッタンのプライドと比べると、好きかな〜。妙な連帯感や安心感をいだきます。
イカにも系を見ると安心
地下鉄もワールドプライドに来る客をおもてなし
フェスに入る前にはセキュリティー検査
日曜日は生憎曇りがちで時折雨もぱらつく天気でしたが、晴天で猛暑になるよりは過ごしやすかったです。数日前に、NY総領事館から6月のプライド月間に犯罪に巻き込まれないようにという在米邦人むけの注意喚起のメールが来ていて、やや緊張気味でしたが、ここDCのプライドはセキュリティーもしっかりしていて安心感がありました。セキュリティーの待ちの列が結構長かったものの、スムーズに進みついてすぐに会場に入れました。フェスの会場は、ワシントンDCの官庁街数ブロックを完全封鎖して、各団体のブース、フードトラック、野外バー、そして複数の音楽コンサートステージで構成されていました。いつぞやの春に行った東京の代々木公園開催の東京レインボー祭りフェスの10倍くらいの規模はありました。
さて、フェス会場に入ると、大きな地図があって、人だかりになっていました。どこから来たのかを、ピンで刺すコーナーのようです。ピンが刺された場所を見ると、アメリカ国内を中心に世界中各国から訪問者がいることがわかります。南は沖縄から北は北海道まで、日本からも参加者がいるようです。まさにワールドプライドです。
南米大陸からきたグループ。楽しそう。
日本からも結構来てますね。
さらに会場を進んでいくと、実にたくさんの団体がブースを出しています。トランプ政権が、政府と取引をする会社はLGBTイベントを始めDEI(ダイバーシティ)関連のイベントに参加してはいけない、という意地悪な規制をしているので、プライドフェス恒例の、アメリカの有名企業のブースは一切見当たりませんでした。ただ、その抜けた穴を埋めるように、規模の小さい会社、人権団体や海外からの団体がブースを出しているのが印象的でした。そして、さすがワールドプライドというだけあって、外国の観光関連団体も出展していて、人気コーナーになっていました。前日のプライドパレードには70万人が参加したとニュースでやっていて、この日のフェスも相当な人の入りが見込まれたようですが、会場内は広々として歩きやすかったです。混雑でストレスに感じるような状況はありませんでした。フェスの敷地内は半裸OKのようで、肉体自慢の兄貴たちが早速シャツ脱いでました。
マッチョ兄貴との撮影会はお約束イベント
スペイン観光局のブースは大人気、会場は半裸Ok。
会場は広々としていて歩きやすかった
以前は警察もブース出してたけれど、今年は警備に特化
会場を奥に進んでいくと、プライドコンサートが開かれるメインステージがありました。我々が行った時間帯に演奏している歌手はいませんでしたが、夜のコンサートに向けてすでに席取りしている人たちもいて、きっと遅い時間帯にはもっと盛り上がるんだろうなと思いました。フェス会場は夜11時頃までやっているそうですが、我々にはそんな体力はないので一通りブースを見て、ビアガーデンでビール飲みながら休憩して暗くなる前に会場を後にしました。なお、とても助かったのは、会場にトイレ完備!こういう野外イベントではトイレに困ることが多いのでトイレが近い私には本当に大切なポイントです。概してワシントンDCで開かれるイベントは、トイレへのアクセスがしっかりしてることが多いです。スタバなど、お店のトイレを探さなければならないマンハッタンとは大違いです。
さて、一緒に行ったSCさんによれば、プライド主催者側がトランプ政権の嫌がらせを警戒しているというニュースがここ数日地元メィデアを賑わせていたそうです。ワシントンDCは政府の直轄市なので、政府が管理する敷地で開かれるイベントへの開催許可を撤回することもできるわけです。実際に、市内の有名コンサートホールであるケネディセンターでは、トランプが理事としての立場で権力を振るいゲイのオーケストラの演奏会を中止するという暴挙に出ました。このフェス会場も官庁街の目抜き通りを会場にしているので、主催者は、いきなり前日に「安全上の理由」などとこじつけて許可を取り消されるのではないかときっと気が気ではなかったでしょう。しかし、そもそもプライドイベントは、そういう逆境を乗り切ろうというパワーを源泉に発展してきたので、今年、こうしてトランプ政権下のワシントンDCでこういうイベントが開かれたことは、LGBTが団結して多様な価値観を求める社会を実現していく、というプライド精神の原点に戻ったともいえます。
ということで、プライドフェス参加の様子を書いてみました。ワールドプライドは、このフェスやパレード以外にも、さまざまな文化的イベントが開かれています。ワシントン滞在中に、そんなイベントにも行ってきましたので、続きは次回。
夜になるとコンサートが始まるステージ













