40代を過ぎた頃からか、それまでは、特別なお祝いや飲み会の時にしかお酒を飲まなかった私ですが、家でアルコールを飲むようになりました。最初は自分へのご褒美的に初めて徐々に頻度が増えて、今はだいたい毎日夕食時に、ビール小瓶一本かワイングラス1杯。週に2回くらいは夕食後に夜ソファーでくつろぎながらウィスキーとかポルトワインを飲みます。

 

コロナ禍でずっと家に閉じこもっていた時には完全に習慣化した感じです。当時の巣篭もり需要でアルコール飲料の売り上げが爆発的に伸びたと聞いたけれど、私もそれに貢献した1人と言えるでしょう。お気に入りはブルームーン。オレンジピールとコリアンダーの風味を加えた香り豊かなホワイトエールビールで、オレンジスライスを入れて飲むのが通。または赤、白のワインを気分によって。

 

口当たりのいいブルームーンはオレンジを添えて

 

一番最近受けた人間ドックの結果で、お酒は控えるようにとレポートに書いてありました。人間ドックでは血液検査や超音波検査からお酒の飲みすぎ(アルコール性肝障害や脂肪肝など)が分かるそうですが、今のところ異常値は出ていません。きっと受診前自己申告で、週何回飲みますか?の質問に毎日と答えたからそういうレポートが出たのかなと思います。

 

しかし、体が毎日アルコールを欲しているのが問題。今日は飲むまい、と思っても、食事前の一杯がないと物足りなく感じてしまいます。

 

外食や知人宅で食事となると、1杯どころじゃ済まなくなります。アメリカは日本みたいに外で気を抜けないので、会社帰りに飲んでほろ酔い気分、ということはない一方、自宅近辺の外食で旦那と一緒だと安心し切って結構飲んでしまいます。旦那は一切飲まないので、車で出かける時など、ドライバー代わり。それにアメリカの家庭ってどこも酒が豊富に置いてあることが多くて、ご近所さんはもちろん、ゲイ友の家に招かれたりしたらほぼ飲み放題コース確定。こっちのゲイはよく飲むんです。こんな感じで、お酒を飲む環境が完全に整備されてしまっているのです。

 

外食ではモヒートがお気に入りです。最近は一杯15ドル位

 

果たして私はアルコール依存症、アル中路線一直線なのでしょうか。自分へのささやかなご褒美のはずが、健康を害するまでになってはいけませんよね。最近は外食時のドリンクの値段が上がってきているので、値段を気にしてしまって控える自分に希望を感じています。

 

そんなアルコールとの付き合いの葛藤の中、最近行きつけのスタバでたまに一緒になる50代後半くらいのアメリカ人女性のある行動が気になるようになりました。うちの近くのスタバは最近リノベされて、適度な距離で他人と相席になるような作りになっています。在宅勤務の午後など息抜きにそのスタバに行くとその女性とよく一緒になりますが、スタバのソフトドリンク買って、ジンかウィスキーかの小瓶をそっとハンドバッグから出して、そっとドリンクに注いで飲んでいるのです。

 

この日はチェイサー用の水までもらってた

 

これにウオッカ入れたら確かに美味しいかも

 

その女性は、こういうミニボトルを鞄の中に潜ませてる

 

サイズ感がわかるようにポッキーの箱を後ろに

 

ホテルのミニバーや飛行機の中で提供されるサイズの小瓶です。私が目撃しただけでも3回遭遇したので、実際にはもっと頻繁にやってるのだと思います。見た目はごく普通の、身なりもしっかりした白人女性。オーダーしたスタバのコールドドリンクに自分で持ってきたアルコールを入れたマイカクテルを飲みながら新聞読んだり、時にはラップトップで作業したりしてます。スタバといえど飲食店なので、外から持ち込んだ酒を飲んでよいわけもないのですが、酔っ払って迷惑かけるでもなく、小瓶は手のひらで隠れる大きさなのと、その姿があまりにも自然なので、私みたいに人間観察が大好きな人でないと誰も気が付かないでしょう。店員さんとよく話してるし、店員さんの1人をファーストネームで呼んでたので、きっと常連さんのようです。

 

ホットドリンクにも入れるのか観察

 

先週末の朝、旦那とブランチがわりにこのスタバに行ったら、また例の女性がいました。週末らしくラフな格好して、コーヒーか何かホットドリンク飲んでました。この日はアルコール持参してる様子はなく、なんとなくホッとした感じ。旦那にあの女性がいつもコールドドリンク買って、自分が持ってきた酒入れてカクテル作ってる人だと言ってみたけれど、そんな風に見えないけど、きっとアル中なんじゃない?とコメントしてました。真似しちゃダメだよ、と釘も刺されてしまいましたが、、、。

 

他愛無い話ですが、私も、スタバで見かける彼女もやはりアルコール依存症の気があるんでしょうか。私が拝見しているブロ友さんの中にも、宅飲みひとり飲みをされている様子が書いてあり、なんだか楽しそうだし、私だけじゃないんだと勝手に連帯感を持っていますが、そろそろ自制した方がいいのかなと思っています。

 

今年も夏のドリンクが登場。年々複雑化してる気が、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう6月。2026年もあと少しで折り返しです。

 

5年近く前のブログで、世界で活躍する日系アメリカ人を紹介するシリーズを始めました。プロゴルファー、ジェームスボンド007映画の監督、ノーベル賞受賞者から始まり、セレブシェフ、起業家、大リーガー野球選手と色々な人を紹介してきました。最近は人材枯渇気味(←なんて日系人社会に失礼!)でしたが、今日はイケてる日系人シーリズ、久々の登場です。

 

みなさん、ブルックス・ブラザーズというブランドをご存知ですか?アメリカで創業された世界最古の紳士服販売店で、今もアメリカを代表するブランドです。アメリカン・トラディショナル・スタイルの代表ブランドと位置づけられており、リンカーンからケネディー、オバマ、トランプ氏に至るまで歴代大統領がブルックス・ブラザーズのスーツを着用してきたことでも有名です。なんと、そのブルックス・ブラザーズの現社長兼最高経営責任者(CEO)は日系アメリカ人のケン・オオハシです。

 

 

 

ブルックス・ブラザーズは、他の紳士服ブランド同様、コロナの時期にビジネスマンが在宅勤務になった影響でスーツ需要がほぼゼロになり苦境に陥りました。そして、2020年に経営破綻します。その後、米アパレル運営会社スパーク・グループ(SPARC GROUP)が3億2500万ドル(約497億円)で買収します。そして、再建を託されたのが、スパークの親会社であるオーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)のケン・オオハシです。2020年12月に就任し、2年足らずで黒字化を実現した凄腕経営者なのです。詳しくは:https://www.wwdjapan.com/articles/1803034

 

 

ボタンダウンシャツを初めて開発したのはブルックスブラザーズ

 

そんなケン・オオハシ。どうして私が呼び捨てで呼んでいるかというと、実は私の親愛なるゲイ友でもあるのです。世界的ファッションブランドのCEOが知人というと聞こえはいいけれど、ケンがブルックス・ブラザーズのCEOになる前から知っているので、友人がたまたまCEOになったというのが実際のところです。そんな背景もあるので、ブログにするのもどうかと思ったのですが、もう彼は公人同様、ゲイであることも公言しているので、今こうして記事を書いている次第です。

 

彼の経営手腕については、高く評価されていてネットで調べればいくらでも情報は出てくると思うのでここでは、彼のプライベートの一面を。暴露記事とかではなくて、対談やら講演やらで公になっていることですが、日本語で紹介してる記事はほぼないので、ケンの素顔を紹介したいと思います。

 

身長は172センチくらいだが、大きく見える

 

 

日系アメリカ人には色々なバックグラウンドを持った人がいますが、彼は日本から移住してきたご両親の元に生まれた日系2世です。ご両親はブルックリンでレストランを営んで、その背中を見て育ったからなのか、小さい頃からビジネスの才覚があったのでしょう。世界的ブランドのCEOを任されるくらいだから切れ者なのは当たり前ですが、彼のすごいところは、あんなに華やかな世界にいても、地に足のついた生活をして、付き合う人も特に変えず、昔からの友人や日系社会を大切にしているところです。

 

彼とは共通のゲイ友のホームパーティーでで知り合いました。ケンと私以外は全員白人という環境で、なんとなくウマがあって、その後旦那同士もかなり昔に仕事で繋がっていたことがわかって、、と偶然も重なり親しくなりました。常に連絡を取り合うような親密な仲ではないけれど、ブルックスのCEOになる前と同じくらいの頻度で会えるし、ゲイ友グループの集まりにも顔を出してくれます。

 

旦那のアダムさんと。中身がともなった自信がみなぎる

 

旦那のアダム氏は元日本の放送局でレポーターをしていたそうで日本語も話します。私と話すときは英語ですが、ケン曰く、アダムさんの日本語はケンの日本語よりもかなり上だそうです。地に足がついた2人とはいえ、彼らの放つ華やかなオーラの前では、同じアジア系x白人カップルの私とDでは太刀打ちできな感じです。ケン本人の前では言ったことありませんが、やはり、ケン自身とても惹き込まれる容姿してるし、2人でいる時もお互い本当に愛し合ってるんだなという仕草が微笑ましいです。

 

そんな彼らにはティーンエイジャーの男の子が2人います。他のセレブカップルみたいに公の場にあちこち連れ回したりはしないけれど、一度だけLGBTファミリーアワードのセレモニーに連れて行ったと言ってました。ある時、ゲイカップルの子育てってどんな感じなの?と聞いたら、特にストレートカップルと大きくは違わないと思う、と言っていました。出張が多い仕事なので、NYにいる時はどんなに忙しくても必ず毎日話すようにしている、と真っ当さが印象的です。休日にまとめてゴージャスなことをするとかの埋め合わせはあまり有効ではないそうな。また、できる限り家で一緒に食事を取る、と決めているとも言っていました。

 

去年、ある共通のゲイ友のパーティーに呼んだら来てくれて、ブルックス・ブラザーズのCEOということで彼とお友達になりたいゲイが彼に群がっていましたが、夜8時にはキッカリ帰宅しましたね。

 

子供を連れてイベントは初と言ってた

 

プライベートの友人なので、あまり仕事の話はしませんが、CEOインタビューシリーズみたいなポッドキャストに登場しているのを視聴したことがあります。言ってることも素晴らしい一流のリーダーでした。個人的に興味があったのは、ブルックス・ブラザーズのような伝統あるアメリカの会社でアジア人CEOとして、(白人でないことで)外様的な疎外感を味わったり、古参社員から抵抗にあったり、ハンディキャップを感じたりしないのか、という質問で、一刀両断。ない。気にしないと言ったら嘘になるけれど、と、業績で勝負する、と。日系とは言えアメリカ人であり、英語もネイティブの彼とは比較にならないけれど、アメリカ人の中で日々働いている私にとって勇気付けられる内容であったことはいうまでもありません。

 

このポッドキャスト、もし興味があれば。全て英語ですが、聞き取りやすい明快な口調で、誠実な彼の雰囲気がよくわかります。プライベートでもこのままです。最近は自分の母校とか、マンハッタンのファッションスクール、ビジネススクールなどでもレクチャーするなど、若者の育成にも貢献している模様。日系としてのアイデンティティを誇りにしつつ活躍する姿は、まさに日系アメリカ人の期待の星であり、自慢の友人です。

 

 

 

 

ということで今日は久しぶりの「イケてる日系アメリカ人シリーズ」、そして初の、素顔を知っている人の紹介でした。当地在住の方や、ニューヨークに訪問予定のある方はぜひマンハッタン・ウォール街にあるグローバル戦艦店を訪問してみてください。まるで美術館。また店舗の上階は本社機能があるので、ラッキーならケンに会えるかもしれません。下の写真は、閉店後にプライベートイベントに呼んでもらった時の写真。モデル風のイケメンがウェルカムドリンクで迎えてくれて、ケンのテイストが発揮されていました。

 

ブルックス・ブラザーズは日本でもブランド展開していますので、お近くのショップにぜひ訪問してみてください。日本はアメリカ国外での一番の売り上げの重要マーケットで頻繁に訪日してるそうです。紳士服の店、という常識を覆すように、ケン主導による多角化戦略で、現在ではカジュアルから婦人服まで幅広い展開をしており、スーツ専門店という様相ではなくなりつつあります。実際紳士服の売り上げは3割程度だそうです。なお、日本のブルックス・ブラザーズは法人的には別会社で、ショップの店員さんですら日系アメリカ人のケンがグローバルCEOであることを知らない人もいます。日系人としてのバックグラウンドで日本市場で自身のアピールもできるんだろうけど、そうしないところが彼らしいと思う次第です。

 

ショップというよりミュージアム

 

モデル風の兄貴たちが出迎え。ケンの好みだろうかw

 

帝国ホテルのロビーみたいでしょ、だって。確かに

 

ブルックス・ブラザーズのスーツといえばこういうシルエット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、ニューヨーク地下鉄事情・定点観測シリーズ2026年版です。

 

コロナが終息してから、NYの治安が悪化し、逃げ場の少ない地下鉄では、特に危険な事件が多発しているというブログを何度か書きました。

 

ここ最近は、ホームからの突き落としや、発砲事件の危険情報を以前ほど聞かなくなりましたが、それは客の方が自衛をするようになっただけで、実際には安全になったと言うわけではありません。先月など、男がグランドセントラルの地下鉄駅で、ナタを振り回し無差別に通行人を襲撃するという衝撃的な事件が発生しました。

 

襲撃された3人はいずれも高齢者で、命は助かったそうです。犯人が高齢者ばかりを狙ったのか、被害者の方々が高齢だったがために、異変に察知するのが遅れて犯人と居合わせてしまったのかは定かではありませんが、一つ言えることは、NYの地下鉄で、変人に遭遇する確率は、劇的に増えてます。今私は通勤は郊外電車でグランドセントラル駅まで来て、職場までは歩いているので毎日は地下鉄を使いません。でも、仕事後にどこかへ行くときや、週末にマンハッタンに遊びにくる時など、月に何回かは地下鉄に乗ります。そして必ずと言っていいほど、近寄りたくないような人たちに遭遇します。

 

 

一番多いのが薬物中毒と思われる人たち。少しでも察知したら、離れるようにしています。あとは、大声で絶叫してる人や口論してる人も多いです。口論が発展して発砲事件になることもあるので、流れ弾に当たったりしないように、離れるのが賢明です。正義感の強い人が喧嘩を止めようとして巻き添えになるケースなどもありますが、現在NYの地下鉄にはあちこちに警官が配置されているので、通報するのが一番です。

 

私がここ立て続けに遭遇したのは、原付バイクの持ち込みです。自転車の持ち込みは元々多かったけれど、エンジンのついたバイクの持ち込みを見かけることが増えました。主にデリバリー業の人たちのようです。地下鉄が駅に近づいてブレーキがかかり、持ち主がバランス崩して、エンジンかかったままのバイクが、座席に座ってる人たちの方に倒れた時にはゾッとしました。ヘルメット被ったままのドライバーもいて他の乗客も怖くて誰も何も言えません。

 

 

そして先月のある日、私自身も恐怖の体験をしました。平日夜、会食を終えて地下鉄に乗ってブルックリンから対岸のマンハッタン方面に帰ろうとしていたら、フード・デリバリー中と思われる人がバイクで乗ってきました。私はドア横に立っていたら私の行くてを阻むようにその電動自転車?原付?を停めました。そしたら、地下鉄がマンハッタンへのトンネルに入ったとき、そのドライバーがいきなりバイクのエンジンをふかし始めました。そして何やら呟いてます。

 

夜のマンハッタン行きの上り電車なのでそれほど客はいなかったけれど、周りの人はサーッと避けるように彼の近くを離れます。私ともう1人の若い女性が、彼のバイクと車両の端のスペースに閉じ込められるような状況になってしまいました。ニューヨークの地下鉄は車両間の移動ができないことが多く、あいにくこの電車もそういう構造で、隣の車両には逃げられません。

 

 

この距離でエンジンかけ始めた

 

若い女性が、するりと抜けようとした時、彼が突然意味不明の言葉で彼女を罵倒し威嚇しました。その若い女性はそれでも強行突破して車両の中間部へ移動し、残るは私だけ。彼が逆上して、私をターゲットにしてバイクで突進されたら困るので、こんな時こそ平静を装い、落ち着きを装っていました。そして犯罪に巻き込まれた時の証拠にでもなるか、一応証拠写真撮りました。それに気がついたのか、彼は私に向かって何か言ってます。生きた心地がしませんでした。とりあえず視線は合わせないようにしました。

 

この区間、イーストリバーの下を通ってブルックリンからマンハッタン島へのトンネルの中なので、駅間距離が長くて、なかなか次の駅に着きません。しかし、やや緊張が解けて、

 

彼「おいおい、スマホが使えね〜よ。電波がねぇじゃぇか?なんでだよ。あんたのは、 Bro?(兄さん、みたいな意味)」(←少なくとも敵意はないようです)

 

私「今トンネルだから」

 

彼「トンネル?俺はどこに向かってるんだよ。次の駅はどこだよ?」

 

私「ウォール・ストリート駅だよ」

 

彼「俺は%$#@^&**に行くんだよ〜。%*&#^%@(意味不明の怒りの絶叫)」

 

トンネルを走行中の車内の騒音で何を言ってるのかわかりませんでしたが、どうやらデリバリー先とは反対の方向に来てしまったようでした。

 

その間、その男はハンドルを持ってまたエンジンをビュンビュンとふかしてます。

 

振動の激しい車内で、エンジンがついたままのバイクが私に突進してきたら、ドアと挟まれてしまいますし、最悪ドアを突き破って車外に放り出されるかもしれません。まさに絶対絶命。

 

たった数分でしたが、永遠に感じました。

 

そうして恐怖の時間はすぎ、地下鉄は駅につきました。NYの地下鉄は雑なブレーキをかけるので、彼もよろめいてバイクごと倒れそうになりました。そしてまた絶叫してます。幸い、ドアが開いたのは私の立ってた側。助かった、、、。彼も降りるのかと思いきや、降りてはきませんでした。着いた駅で乗り込もうとした乗客は危険を察知し、私が降りたドアからは乗らないで別の車両に散っていました。デリバリーの仕事してるくらいだから、精神的におかしいのではなく、反対方向の電車に乗ってしまい怒りが抑えきれなくなっただけだろうと思いたいですが、走行中の電車にバイク持ち込んで、車内でエンジンかけるとは、やはり尋常じゃないと思います。

 

下りの電車はまだやや混雑してる時間帯。またバイクを持ち込んでブルックリン方面に戻るのだろうか。

 

NYの地下鉄はいろんな人たちが乗ってます。

 

 

子供もたくさん乗ってるのでバイク持ち込みは取り締まるべき、、

 

NYでは精神状態に問題を抱えた人物による通り魔的事件が散発的に発生していて、公共空間特に地下鉄駅構内や車内の安全性が脅かされているそうです。NY市では地下鉄での見回り強化や、メンタル危機にある人への福祉体制の拡充などを進めていますが、現実には多くの重症者が支援の網からこぼれ落ち、今回のナタ事件のように重大な事件に発展するケースは後を絶たないそうです。こうなると、もう自分で自分の身を守るしかないです。様子がおかしい人に遭遇したらできるだけ離れるとか、歩きスマホはしないで周囲の状況を常に把握するなどで、危機管理を徹底しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

今週末はメモリアルデー祝日の3連休。夏の始まりとされますが、雨が降ったり止んだりの愚図ついた空模様で、ゲイ友主催のハイキング&バーベキューはキャンセルになりました。そのかわりに今夜マンハッタンのバーで飲むみたいだけど、出不精な旦那Dが嫌がり、我々は不参加で自宅引きこもりです。

 

ということで私も部屋でアメリカの社会的トピックでブログ書いてます。

 

久々にMET(メトロポリタンオペラ)でチャイコフスキーの名作オペラを鑑賞したことをブログに書きました。そこで、ちょっと考えさせられる出来事が起きました。

 

私と旦那Dで観た「エウゲニ・オネーギン」は5時間近いプログラムで、3部構成、2回のインターミッションのほか、第1幕と第2幕では舞台シーン変更のための小休止が入りました。こういう時に近くに座っている人同士で自然発生的に会話が始まったりするのはアメリカでよく見かける光景です。Dは平均的な白人男性の風貌、さらにいい人安全オーラを放っているタイプなので、こういう時に高い確率で見知らぬ人に話しかけられます。

 

 

1回目のインターミッションのとき、案の定、私とDの前に座っていた高齢の貴婦人がDに話しかけてきました。ちなみに、席の配置は、Dが通路の席に座っていて、その隣が私、私の隣にはアジア人の中年女性、さらにその隣は彼女の息子と思われるティーンエイジャー風。きっと、貴婦人はDが1人できてると思ったのか、私には話しかけてきませんでした。私も会話に入るきっかけもないので、黙っていました。貴婦人の隣には、彼女の付き添いの方で安定のフィリピン女性。付き添い人の分のオペラのチケットまで買っているということは、この貴婦人、きっとリッチな人なんだなと思いました。アッパーイーストサイドあたりにお住まいだろうか。私はトイレで席を外しましたが、貴婦人とDはずっと話していたようでした。

 

そして2回目のインターミッション。今度はDがトイレに行ってしまい、貴婦人は私と、私の隣に座ってたアジア系女性に話しかけてきます。多分、私とこのアジア人女性が夫婦だと思ったみたいです。

 

  • 貴婦人「あなたのご主人、このオペラの指揮者に似てますね。」
  • アジア女性「私の主人?」
  • 貴婦人「(私を見て)このオペラの指揮者のティムール・ザンギエフにそっくり」
  • 私「マエストロはロシア人で私は日本人ですよ。」
  • 貴婦人「目の当たりとか、オリエンタルな雰囲気がそっくり。(今度はアジア人女性をみて、同意を求めるように)ね?」
  • アジア女性「あの、私はこの方の妻ではありません。私は息子と2人で来てます。息子はジュリアード(音楽学院)で声楽習ってるの」(←自慢?は外さない)

彼女の息子は、我々の会話に全く興味を示さずスマホに熱中。ジュリアードにいる割には、親に連れられてきた感じたっぷり。貴婦人は目の前のアジア人3人が家族でないと知り混乱したのか、またまた状況が飲み込めないのか、私と指揮者ティムール・ザンギエフ氏が似てると繰り返すばかり。仕方なく話に付き合います。

 

この高貴な雰囲気よ、、

 

 

言われてみればアジアと白人のハーフっぽくも見える

 

  • 私「もしかしたらマエストロは、ロシアでも中央アジアに近い地域の出身なのかもしれませんね。ロシア南部やキルギスタンとかカザフスタンあたりには朝鮮系やモンゴル系を祖先に持つ住民もいるんです。日本人もモンゴロイドの一種と言われているので、それで似てるように見えるのでは?チンギスハンの時代に、モンゴル人がロシア辺境を支配して、、、、、(と、この地域の話を続けた)
  • 貴婦人「、、、詳しいのね。」(←私がそんな史実や地域研究的な話をしたら、乗ってこなかった)
隣のアジア人女性は、私とカップルと間違えられたのが心外だったのか、会話には入ってきませんでした。貴婦人は、これ以上話は盛り上がらないと思ったのか、「このインターミッション、まだ20分もあるの」と言って、お手伝いさんのフィリピン女性を伴って席を離れました。
 
今度は、今まで黙っていた隣のアジア人女性がぼそっと、あの老人は人種差別主義者だと口にしました。
  • アジア女性「She is so rasist(あの人、すごく人種差別主義者、、、)」
  • 私「え?そうでしたか、何か言ってましたっけ?」
  • アジア女性「あなたの目元のこととか。それにオリエンタル、って言葉も差別用語なんです。」
  • 私「はあ、、、」
  • アジア女性「私たちが家族だって決めつけてたし」
  • 私「すみません。私が最初に違うって言えば良かったですね」
  • アジア女性「いいえ、決めつけてたのはあのお婆さんですから」
(会話を続けていいかどうか迷いましたが、少し置いて、私の方から)
  • 私「息子さん、ジュリアードなんですね。すごい」
  • アジア女性「(待ってました!とばかりに)ええ、そうなの。この子、小さい頃から音感が良くて、楽器もすぐに覚えて、、、この夏はソウルに行って、その後、ミラノに留学してイタリア語覚えて、、、、」(堰を切ったように、自慢が延々とつづく)
ソウル、という地名が聞こえたので、韓国系でしょう。完璧なアメリカンアクセントなので、韓国系アメリカ人。休憩中ずっと自慢話聞かされる恐れがあるので、トイレに行くふりして席を離れました。
 
第3幕開始5分前の合図で、席に戻ると貴婦人と旦那はまた楽しそうに世間話してました。親子にしか見えない感じで自然に話してる。韓国系と思われる女性は手持ちぶさだな雰囲気。そしてオペラ歌手を目指してるという息子さんはスマホゲームに熱中。METの劇場内は電波が悪いのによく続けてるなと皮肉の一言も言ってやりたいくらい。
 
最終場面が終わって、スタンディングオペレーションの最中に、貴婦人と介添人のフィリピン女性は退場してしまいました。終演後の出口の混雑を避けるためと思われます。METは自分の庭、的な素早さ。オペラ観劇慣れてるんでしょうね。去り際、「お話できてよかったわ」とDの手を軽く触って行き、私にも目を合わせてさよならの合図をしてくれました。もし私への差別意識があったら、こんなことしないでさっさと立ち去るはず。
 
ステージに俳優陣が全員出てきたあと、貴婦人が私と似てると主張してたマエストロ・ティムール・ザンギエフ氏も登壇しましたが、、、、「似てねぇ〜よ」。笑。私とは全く似てないですね。確かに、言われれば、白人とアジア人のハーフみたいに見えなくもないけれど、少なくとも純ジャパの私と彼は似てませんでした。それより、たった32歳でこの世界の大舞台にいる事実に感嘆。そして彼の貴賓あふれる高貴な雰囲気。俗物な私と一緒にされる方が迷惑でしょう。私が32歳の時なんて、アメリカで就職したばかりで、同僚の英語すらまともに聞き取れないような日々でした。
 
32歳とは思えない貫禄。METのインスタからの写真
 
 
マチネなので終演後も外はまだ明るく、旦那Dと私はコロンバスサークル界隈をふらふらしながら、貴婦人と私と私の隣に座ってたアジア系女性との顛末を話しました。
 
結論から言って、私はあの貴婦人がアジア人に対して差別意識や敵意を持っているとは思えなかったし、私は全く嫌な思いもしませんでした。それどころか、20歳近い若い新進気鋭のマエストロと似てるなんて言われて逆に光栄でした。(何度も言います。実際には似てません。)
 
確かに、アジア人の前で、目の形をコメントするのは微妙で、できれば避けた方がいいです。なぜなら、アジア人をバカにする意味で吊り目ポーズをするのは差別行為とされていますので。でも、実際目元が涼しげに見えるのはアジア人の特徴でもあり、あの貴婦人はその事実を元に、私と指揮者の目元が似てると言っただけです。私と彼女を最初カップルだと勘違いしたのだって、周囲から見たら、きっとほとんどの人がそう観るだろうし、家族だと決めつけたことに関してはちゃんと謝ってたし。それを言ったら、あの貴婦人とうちの旦那なんて、親子にしか見えませんでした。
 
残念ながら、あの韓国系女性にとっては、貴婦人の一連の言動が差別と映ってしまったようです。でも、私は、息子をジュリアードの声楽部門に通わせて、オペラ観劇させてる行為が、むしろこの国のアジア系教育ママの典型にしか見えなかったです。あの息子さん、私が見る限り、休憩中はずーっとスマホゲームしてました。観劇中までは彼の様子は観察してなかったけど、心からオペラ楽しんでるようには見えませんでした。そんな彼を将来METで主役張れるような歌手にしたいのだろうか。こういう親が、オーディションでいい役に息子が選ばれなかったり、いい成績とれないと被害者妄想で学校に怒鳴り込んで、人種差別だ、とかいうのかな〜などと思ってしまいました。
 
舞台芸術において韓国系の進出は目覚ましいが、、
 
この絵の方が自然。エウゲニ・オネーギン主演俳優。
 
METだけじゃないけど、アメリカでオペラ観ると、中世ヨーロッパ貴族の歌劇の主要キャストに、黒人やアジア人がキャスティングされていることがあります。アジア人は大抵韓国系の歌手です。オーディションを勝ち抜いて役を獲得してるんだろうから、それだけ層が厚いだろうけど、私的には妙な違和感を感じます。例えば中世イタリア人の役を韓国系が演じるのって、リアリティー云々を通り越して、シュールにすら見えます。私がこの話すると、意識たかい系の白人代表である旦那は「人種差別だよ」というのですが、、、。でも、日本の時代劇で戦国武将、例えば武田信玄役を白人男性が演じるとか、安土桃山時代のお姫様の役を黒人女性が演じるとか、一体何がしたいんですか?となってしまうと思うのですが、いかがでしょう。韓国人だって、抗日戦線の戦士役に、例えば青い眼のイギリス人俳優が選ばれたりしたら激怒するだろうし。世界に目を向けると、白雪姫シリーズの最新作で、白雪姫をラティーノ女優が演じて、興行成績は大コケ。ネガティブな話題ばかりで、作品は置き去りで、人種差別論の物騒な議論にしかなりませんでした。
 
こんな感じで、エンタメ、芸術界のダイバーシティと人種差別の線引きって難しいなと思ったMETでの出来事でした。この話題、人によって受け止め方が違って、親しい友人はもちろん、旦那とすら話すのは憚られますが、せっかくなので、本音を投稿してみました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暖かい日が続きニューヨークの街が華やぐこの季節、メトロポリタン・オペラ(MET)でチャイコフスキーの名作オペラ「Eugene Onegin(エウゲニ・オネーギン)」のマチネ公演を観劇する機会に恵まれました。「エウゲニ・オネーギン」は、プーシキンの小説に基づくチャイコフスキーの傑作叙情劇です。無垢な少女タチヤーナとニヒルな青年貴族オネーギンのすれ違う愛を描き、チャイコフスキーならではの甘美で情熱的な旋律が全編を彩ります。

 

 

https://www.metopera.org/season/2025-26-season/eugene-onegin/

 

ニューヨークに来てすぐの頃は、オペラとは、着飾って近辺のレストランの「シアターメニュー」(時間が掛からない料理の3コースメニュー)で軽いディナーをして、夜8時ごろに始まるショーを観るものだ、と固定観念があって、実際タキシードや黒スーツに身を包んで行ってたものの、郊外に住むようになって夜のショーに行くのは面倒になりました。観終わって家に着くのが深夜2時近くになってしまうので、、、。ということで、最近はマチネ一辺倒。なんとなく観客の雰囲気が明るく、家族連れや若い層も多く見受けられます。荘厳な照明の夜のMETもいいですが、春の日差しが差し込む昼間のロビーの雰囲気も素敵でした。

 

MET、マチネは明るい日差しが差し込む

 

 

ニューヨークに来たての頃に、自身もバリトン歌手で、声楽の教鞭をとってたアメリカ人ゲイの知り合い(今は亡くなっています)が、夜のショーの方がパフォーマンスが先鋭されている、というようなことを言っていたので、マチネには邪道感を持っていましたが、素人の私には、そこまでの違いは正直わかりません。

 

さて、この「エウゲニ・オネーギン」、チャイコスフスキーによるロシア作品。METはロシアによるウクライナ侵略の抗議の意味合いも含め、ロシア作品の上演は避けていたように思えますが、チャイコフスキーやプーシキンが生み出した芸術に罪はないということで、自粛から久々のロシア語オペラカムバック。それとバランスを取るためなのかは知りませんが、主役の青年貴族オネーギンを演じたのは、ウクライナ・キエフ出身のIurii Samoilov(ユーリ・サモイロフ)。

 

 

有名なオペラなので、結末もすでに知っている人も多いとは思いますが、ネタバレしないように、当たり障りのない感想を書くと、やはりチャイコフスキーの真骨頂。ロシア文学の詩的な世界観と絶妙に調和していました。オーケストラの演奏はダイナミックで、時に繊細、時に激しくドラマを盛り上げます。アリアやコーラスは、登場人物たちの心の葛藤や切なさを鮮やかに浮かび上がらせ、観客の感情を揺さぶります。舞台美術や衣装も見事で、19世紀ロシアの雰囲気を色鮮やかに再現していました。

 

主演を務めたキャスト陣も良かったです。主人公オネーギンを演じたユーリ・サモイロフは、その深みのある声と繊細な演技で観客を魅了。タチヤーナ役のリトアニア出身Asmik Grigorian(アスミック・グリゴリアン)は、45歳のベテラン、10代の少女の若さの瑞々しさと複雑な感情を巧みに表現し、特に有名な第1幕の"手紙の場"では会場全体が息を呑むような静寂に包まれていました。ロシア語圏の出身で私生活でも友達として仲がいいという二人の共演は、舞台にリアリティと情熱をもたらし、観る者を物語の世界に誘います。以下ステージ写真はMETのインスタからの借り物。

 

第1幕「手紙」のシーン

 

 

最後にオネーギンはタチヤーナに愛を告げる

 

個人的には、第2幕の、 オネーギンと親友レンスキーの決闘のシーンが一番心揺さぶられました。オネーギンは、親友レンスキーの婚約者オリガに色目を使い、それに激怒したレンスキーと決闘に発展。決闘でオネーギンはレンスキーの命を奪います。その決闘前の荒涼とした原野での、自らの死を悟ったようなレンスキーの独唱が素晴らしかったです。レンスキーを演じたのはStanislas de Barbeyrac(スタニスラス・バベイラック)。私には彼がこのオペラの主役のように見えてしまいました。まるでチャイコフスキーがレインスキーという登場人物に自分の魂を吹き込んだかのような、、、。

 

主役を喰う演技とは彼のこと

 

 

この作品に思い入れのある方はあらかじめ申し上げておきたいのですが、ここからは私のゲイとしての独断たっぷりの批評が入ります。よって、熱烈なオペラファンで、作品に独自の強い思入れのある方は読み飛ばした方がいいかもです。

 

さて、その批評とは、、。実は、このオペラの裏テーマは、オネーギンとレンスキーの青年公爵2人の男の友情、兄弟愛、ブロマンスなのではと私は受け取りました。2人の決闘シーンである第2幕がクライマックスにも感じます。もちろん、原作小説にはオネーギンがゲイだったというストーリーは一切ありませんが、やはり、オペラ化の途中でチャイコフスキーが同志愛的裏テーマを加えたというか、チャイコフスキーが書いてるから自然にそうなったというか。

 

最近もその人生が映画化されましたが、チャイコフスキーはすでに生前から知られていたほどの男色で、それは彼の職業人生において大きな葛藤を抱えていました。彼は同性愛者であることを世間には隠し通さなければならず、その孤独や苦悩が作品にも影響を与えていると言われています。「エウゲニ・オネーギン」の中に描かれる抑えきれない感情や、報われない愛の哀しみには、チャイコフスキー自身の心情が色濃く反映されているように私には感じられるのです。よって、彼の音楽に込められた切実な想いが、時代を超えて聴く人の胸に響くのです。それは、ヒロインのタチヤーナへの愛の吐露でもそうですが、オネーギンとレンスキーの男同士の葛藤にチャイコフスキー自身の生活を重ねあわされているような、、、。

 

ディーバという言葉があるように、オペラは、女性が中心人物になることが多いですが、タイトルについているように「エウゲニ・オネーギン」という男性が主役のオペラ、、、。こうして歴史を夢想するとゲイとしてのロマンが膨らみます。深読みしすぎでしょうか。

 

亡くなる親友レンスキーを腕の中に抱くオネーギン

 

現代でも通用しそうなモテ筋ゲイ

 

 

ところで、このMET公演の指揮者ティムール・ザンギエフ(Timur Zangiev)、今年この作品でMETデビューの新進気鋭のロシア人マエストロです。最後に出演者と一緒に登場しましたが、若っ!32歳だそうです。若き精鋭、綺羅星の如く現れた音楽界の新星、今後の活躍に期待です。

 

ということで、いろいろ書いてしまいましたが、METでの「Eugene Onegin」は、チャイコフスキーの人生と芸術、そして舞台芸術の魅力が凝縮された素晴らしい公演でした。5時間のプログラムで、一瞬怯みますが、2回のインターミッションがあり、それほど長くは感じませんでした。オペラファンはもちろん、初めて観る方にも強くおすすめしたい作品です。

 

華やかでありながら、どこか哀しみを帯びたこの物語は、ゲイである我々にとても訴求したストーリー、演出でしたし、現代を生きるニューヨーカーにも深く訴えかけてくる内容だと思います。