フィンガーレイクスで過ごした今年の夏休みは終わり、すでに仕事に戻っていますが、振り返り投稿です。

 

フィンガーレイクスの大自然と食を満喫した旅は同時に、私のショッピング欲も満たしてくれました。今回は買い物ミッションがありました。それは、数年前にゲイ友の家で見た、半円の小さいテーブルを見つけること。下の写真はイメージですが、彼のマンハッタンのアパートの限られたスペースにピッタリな機能性とデザイン性を兼ね備えた優れものだと思い、ずっと欲しかった一品です。

 

狭いマンハッタンの家にもピッタリ

 

その小さいテーブル、ワインの樽を再利用して作られていて、半円のとてもユニークな形をしています。一度見て一目惚れ。ソファーの横においても良し、玄関なんかにおいても良し。ゲイ友にどこで買ったのか聞きましたが、実家に使われずにあったのを引き取ってきたとのこと。彼の両親もどこで手に入れたのか覚えておらず、ただ、フィンガーレイクスの小さな田舎町のどこか10年以上前に買った、という情報だけが頼りでした。

 

ネット通販時代、アマゾンで簡単に見つけられるだろうと思っていましたが、似たような製品は見つかるものの、全く同じものは見つけられずにいました。それで、先週一週間のフィンガーレイクス地方滞在中、それぞれの湖畔にある街をくまなく探し、旅行最終日前日に訪れたKeuKa(ケウカ)湖の北端、Penn Yan(ペンヤン)という小さな町の家具屋さんでついに発見。

 

 

上の地図(お土産に買ったTシャツの背面)でYの形をしているのがケウカ湖です。そのYの字の右上にペンヤンは位置しています。私たちがベース地にしてるSkaneateles (スカネアトレス)に比べると全く飾りっ気のない町。それでも、一本しかないメインストリートは綺麗で、レストラン、カフェ、ギャラリー、食品店、書店、そして私たちが立ち寄った木工家具屋と、一通りなんでも揃っていました。アメリカの古き良き映画に出てきそうな街並みです。色々な色調の歴史ある建物が青い空に映えてとても美しい光景です。

 

 

電線が埋め込んであるから空が広く感じる

 

 

そして、この街を歩いていて見つけた木工家具屋さんは、街の中心にある「Staving Artist Woodwork」というお店です。ショーウィンドウを見て、もしやここがあのテーブルを扱っている店ではないかという予感。そして、内に入った瞬間「やっと会えたね!」あの半円のテーブルを見つけました。初恋の人に出会ったかのような瞬間でした。この日までに、フィンガーレイクスの5つの街を訪問してそれぞれ売ってそうな店に立ち寄っていましたが、まさに明日NYに戻るという日に執念で見つけた格好です。

 

色々な木目のものがあり、それぞれ個性的です。また店内は、私のお目当てのテーブル以外にも、ワイン樽を再利用した趣深い木工製品が所狭しと並べてあります。普段は旦那の買い物を制止する側ですが、私の中ではお買い物リストが膨れ上がっていきます。

 

それぞれに個性があり、どれにしようか迷います

 

 

どこで買ったか思い出せるように、ケウカ湖のデザインされているものを購入

 

結局、店内で時間をかけて製品鑑賞しつつ吟味し、気に入った木目とデザインの半円テーブル2つと、卓上回転式トレー(revolving serving tray)、そして何にでも使えそうなトレーを数個購入しました。なお、半円テーブルの正式名称はHalf Moon Wine Barrel Sideだそうです。サイズにもよるけれど、一台130〜170ドル以下とお手頃価格だと思いました。お店のリンクを貼っておきます。通信販売もやっているようです。

 

 

以下、半円テーブル以外にペンヤンで購入した木工品の数々。どれも機能的で毎日使いにも便利ですし、うちのインテリアにもマッチしています。人を呼んだ時のパーティーでもいい話題を提供してくれそうです。

 

卓上回転式トレー(revolving serving tray)とつまみトレー(前)

 

裏面の回転盤もしっかりとした作りで安定して使いやすい

 

これはカッター付きのチーズボード

 

 

さて、Staving Artist Woodworkで買い物して、旅のミッションを果たした気がして、ランチできるところがないか探しながら、しばらくメインストリートを歩きました。ぱっと見は、旦那の実家の南部の街の雰囲気に似てなくもないのですが、やはりここはニューヨーク州。多分にリベラルなカルチャーで、ペンヤンの街が大好きになりました。下の写真は街の中の本屋件文房具屋さん。日本の翻訳版漫画コーナーやLGBT本のコーナーもあり、同性カップルである私たちにとっても住みやすそうな気がしました。不動産価格を見てみると、フィンガーレイクス地方の他の街よりお得で、将来の定年退職後の生活の地にいいかもなんて旦那と話しました。

 

街一番の本屋兼文房具屋兼ビジネスセンター

 

 

 

と、こんな感じでフィンガーレイクスで過ごした今年の夏休み。どこか海外で長い休みを取りたい気分もあるけれど、義父の容態にも不安があるので遠出の気分でもない、ということで、ちょうどいいデスティネーションでした。自宅から車で4−5時間、飛行機代払ってヨーロッパなどに行くよりもずっと金銭的にもお得感のある夏休みでした。今週から仕事に復帰していますが、もうすでにフィンガーレイクスに戻りたい気分です。

 

ペンヤンで入ったお店でいただいたきのこクリームスープ

 

帰宅日の朝。早起きして夜明け前に散歩しました

 

 

 

今週私と旦那Dは夏休み、NY州北西部に広がるフィンガーレイクス地方で過ごしています。数ある湖の中でSkaneateles Lake (スカネアトレス湖)という湖の辺りの小さな町スカネアトレスに滞在して、この地域の大自然とその恵みである食を満喫しています。

 

我々の住むニューヨークの大西洋沿岸地区に比べて、内陸に位置するこのあたりは天気が目まぐるしく変わります。朝夕の寒暖の差が大きいことに加えて、朝晴れていても午後から夕方にかけて夕立になったり、天候が読みづらい場所です。よって、毎日のスケジュールは前日夜に天気予報を見ながら決めるというスタイル。

 

朝方から快晴の日があったので、少し遠出してセネカ湖南岸にあるWatkins Glen State Park(ワトキンス・グレン州立公園)に行きました。前回2024年の旅行でも訪問しましたが、かなり高低差のある場所で、事前準備をしていなかった我々は十分に楽しめたとはいえず、リベンジの機会を狙っていたのです。

 

 

 

ワトキンス・グレン州立公園は1906年から開放されているニューヨーク州で最も古い州立公園の一つで、公園の目玉は、氷河期に形成された深い峡谷です。2マイルにわたって渓谷の流れが100メートル以上も下り、19の滝が連なっています。名物のゴージ・トレイル(渓谷歩道)は832段の石段や、洞窟のような「スパイラル・トンネル」、渓流にかかる吊り橋などを通ります。滝の上や下、何百もの石段を通り、洞窟のようなカヴァーン滝の水しぶきの中を進む、約1.3マイルの絶景コースです。前回事前調査をしなかった我々はサンダルで来てしまったので、水に濡れた石段を上り下りするのは危険と判断し、結局渓谷を遠くから見下ろす遊歩道で諦めたのでした。ということで念願のゴージ・トレイル探索です。まだ観光客もまばらな朝8時前に到着。車で行くなら、公園中腹にある南駐車場に停めてゴージ・トレイルを登っていくのがおすすめです。小一時間の迫力あるハイキングで公園最上部の駐車場に到達。売店などもあって、アイスクリームやスナック菓子、ジュースなどを売っています。我々は少し休んで同じゴージ・トレイルを下ります。同じ道ですが、角度によって滝の見え方などが違っていて飽きません。

 

 

 

 

 

 

早起きしてきたおかげで、思ったより早くハイキングを終え、まるでこの日1日が終わっかたのような達成感に満たされていましたが、時計はまだ10時過ぎ。次に我々が向かったのは、公園内の公共プール。前回来たときはCOVIDの影響でまだ閉鎖されていました。小さい町の割には、規模が大きいプールだと気にはなっていましたが、今回はフル営業中でした。渓谷沿いのトレイルで濡れることを見越して普通の短パンではなく水着で来てたので、ハイキングで火照った体を冷やすには、プールで涼むのは最高、、。しかも、旦那は白人の鏡らしく、夏には常に日焼け止めを携帯していて、バックパックに忍ばせていました。こうなったらもう、プール行くしかない、ということで万全で楽しむことができました。

 

 

地元の子供達が夏休み中なので、午後になったら結構な混雑でしたが、我々は腹が空いてきたので2時間ほどで退散。かなり達成感のあるワトキンス・グレン州立公園訪問の気まま旅でした。ここ数日、B&Bでしっかり朝食、そして地元グルメ満喫の夕食が続いているので、ランチは簡単にピザ。これが思いかげず美味しくて、ご褒美気分でした。なお、前回のブログで、フィンガーレイクスの湖に面する街にはそれぞれ個性があるという話を書きましたが、セネカ湖南端のここワトキンス・グレンは素朴で気取らない印象です。

 

と、ここでブログを終わりにしてもいいのですが、この日の午後、ブログのタイトルの伏線回収となるある一件に遭遇しました。

 

冒頭で、この地方の天気の移り変わりの激しさについて書きましたが、車でワトキンス・グレンからスカネアトレスに戻ろうとドライブしていた時のこと。進行方向である東の空が真っ暗になりました。ちょっと前までは快晴だったのに、この雷雲どこからやってきたのか、急に大雨になりました。そうしているうちに、道は山中に差し掛かりました。ワイパー全開モードでも視界不良の激しい雨。ゆっくり走っていましたが、前を走っていた車のテールライトが見えました。停止しているようでした。事故だろうか。何台かの車はUターンしてワトキンス・グレン方面に戻っていきます。我々は宿に戻らなければならなく、引き返せないので、ゆっくりと近づいてみると、倒木が道路を塞いでいました。この激しい風と雨に古い木が耐えられなくなったのでしょう。

 

 

 

雷も鳴っていて、外に出るのは危険だと思いしばらく待機していました。弱い携帯のシグナルで、別ルートを検索したりして過ごしていましたが、何人かのドライバーが自分たちで倒木を動かそうと車から出てきました。細そうな木なのに、長いので実際は動かすのは難しそうでした。そうしたら、その現場の道路沿いの山小屋風の家の住人と思われる男性がチェンソーを持ってきて、なんとその場で木をいくつかに切り離し、人間の力で移動できるサイズにして、10分もしないうちに倒木を除去してしまいました。我々も見ているだけではなく、散乱した木の枝の除去などを手伝いました。どうやら最初に倒木を動かそうと雨の中飛び出してくれた男性と、チェンソーの男性は知り合いだったようです。雷も止んで、雨も小ぶりになってしばらく立ち話しましたが、彼らはこの地域が好きで都会から移住してきた人たちでした。この広大な地域、地元の警察や消防が来るにも時間がかかるので、生活に支障が出ないように自分たちで治せるところは連携して治すそうです。こういう時に、やはりアメリカ人の開拓精神とかコミュニティー精神を感じ尊敬します。

 

しばらく車を走らせていたら、また倒木に遭遇しました。先ほどの地元の方々の心意気に影響され、私とDでなんとか道路脇に寄せようとしました。対向車のドライバーも出てきて、3人で奮闘。なお、対向車のドライバーも地元の方で、彼女のその子どもが同乗してました。他の木が倒れてくるかもしれないからと、その子が見張りで着いてくれて、ついに倒木を除去できました。雨は止んでましたが、葉っぱが思った以上に水を蓄えていて、ずぶ濡れになってしまったけれど、なんだかこのコミュニティーの一員になったかのような心地よい体験ができました。

 

この倒木は旦那と私と、そして対向車の女性で動かした

 

我々が泊まっているB&Bの主人にこの話をしたら、土砂流入とか路盤消失とか大規模な土木復旧工事が必要でないような場合は住民自身で解決するのは当然と言ったようなことを言っていました。ニューヨークをはじめ都会ではあまり考えられないことです。

 

B&Bの主人は思い出しかたのように、数日前の雷で破壊された自然遊歩道の手すりを直すボランティアがあるので、翌朝の朝食はパンとシリアルなど用意しておくから自分たちで食べてね、と言っていました。日本だと地元の自治体や公園管理事務所などが直すような自然遊歩道です。

 

こういう役回りがどうやって回っているのかわかりませんが、ここでは自分たちのコミュニティーに関わる案件は自分たちの手で維持していこうという風潮があるようです。なお、アメリカどこへ行ってもこうして地元を愛するコミュニティーが存在するわけではなく、中には住民自身も諦めているような荒れ果てた場所もあります。住民たちのこうした地域へのコミットメントや所属意識が、フィンガーレイクス地域の美しい風景とサステイナブルな生活の維持に貢献しているのだろうなと身をもって感じました。

 

最後に、一応ガストロノミー旅ですので、この日のディナーの写真を1枚。Halibut(オヒョウ)のグリル。焼き加減は完璧で、付け合わせの野菜類もとてもおいしかったです。このオレンジ色のソースはコチジャン。無国籍風の創作料理はモダン・アメリカンの真骨頂。

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ東海岸では先週から猛暑が続いていますがみなさまいかがお過ごしですか?

 

私と旦那Dは、7月4日独立記念日を挟んで一週間の夏休みをとり、ニューヨーク州の北西部のフィンガーレイクス地方に滞在しています。フィンガーレイクスは、氷河期の名残りで幾つも並んだ細長い複数の湖群の総称です。マンハッタンおよびその周辺に住むニューヨーカーには比較的手頃な旅行先です。2年前の訪問では、この地方の「食」に魅了され再び訪問したいと思っていたのでした。下のリブログは前回の様子です。

 

 

 

フィンガーレイクス地方に数ある湖の中で、前回はカユガ湖とセネカ湖という地域の中心でもある二つの湖の付近をベースに滞在しましたが、今回は、Skaneateles Lake (スカネアトレス湖)を目的地にしました。上の地図だと、右から2番目の湖です。我々が滞在しているのはその北岸、湖の名前そのままスカネアトレス。今日はこのシリーズ第一回ということで、スカネアトレスの紹介です。

 

スカネアトレス湖は、フィンガーレイクスの中でも、透明度の高い美しい水が特徴だと言われています。よって夏は泳ぐことができます。スカネアトレスのダウンタウンに面した公園にもビーチが整備されていて、家族づれで賑わっていました。ダウンタウンの街並みはまるで絵葉書のようで、よく旅行雑誌などで実施されるランキング「アメリカで美しい小さな町」系の常連でもあります。古い建物をうまく利用したメインストリートにおしゃれなカフェやレストラン、アンティークショップが軒を連ねています。地元のアーティストの作品を扱うユニークなギャラリーなどもあって、早速旦那は地域経済に貢献していました。笑

 

 

我々のお気に入りのThe Local Branch。実用性とデザイン性を兼ね揃えた革製品が充実

 

 

この時期、スイミング以外にも、ボートやカヤック、セーリングなどのウォーターアクティビティが充実していて、湖畔でのんびり過ごすのにも最適です。昨日の建国記念日は、ボートでランチクルーズ。気温が30度以上に上がる中、湖上を渡る風が心地よくとてもリラックスすることができました。それほどボートの数も多くないので、他のボートの波に影響されることなく、スムーズな湖上体験でした。

 

この時期、湖内にプールも出現します。

 

ボートでランチクルーズ

 

湖上から眺めるダウンタウンの景色

 

前回のフィンガーレイクス地方訪問の時、この街の外れにあるワイナリーを訪問してスカネアトレスに興味を持ったわけですが、ここの魅力は、ゆっくりした時間が流れていることです。あまり知られていない穴場スポットでオーバーツーリズムに見舞われていないので、人が少ないのがいいです。近隣にいくつも湖があって、観光地が分散しているからなのでしょうが、喧騒を離れて静かな夏休みを過ごしたい方にぴったりの旅行先です。

 

そして、朝方観光地ともいうべきか、朝早く起きて湖の辺りを散策したり、周辺の自然トレイルをハイキングしたりするのが好きな我々には最適な滞在地です。今朝も、暑くなる前の涼やかな時間を利用して1時間たっぷり歩いてきました。一方、アメリカの観光地の夏にありがちな酒場の喧騒はなく、夜はひっそりとしていますが、それでもこの時期、夕食後もまだ明るいので、湖岸での夕涼みも楽しむことができます。着いた日の夜は、湖の辺りでローカルのミュージシャンによるイブニングコンサートが開かれていました。また、湖の周辺の丘陵に点在しているワイナリーの中には、夕日を眺めながらワインのテイスティングを楽しめるように、夜遅くまで営業しているところもあります。

 

レストランも選択肢が豊富です。スカネアトレスに来る客層に合わせた質の高いレストランが多く、マンハッタンに勝るとも劣らない味を手頃な価格で楽しむことができます。アメリカの観光地では、ディナー営業してるレストランが少なく、結局国道沿いのファーストフードチェーンしかチョイスがなかったなんて経験を何度かしたことがありますが、ここスカネアトレスでは、ちゃんと予約しておけば夕食難民になるようなことはありません。

 

我々にとって、食はこの地方の最大の魅力

 

 

 

 

同じフィンガーレイクスの中でも、例えばカユガ湖を擁するイサカはカレッジタウンとして学生で活気に満ちていましたし、セネカ湖などはキャンプ場がたくさんあるので大自然好きのキャンパーが多かったりと、それぞれ特徴があるように思いますが、ここスカネアトレスを好む旅行者は、比較的中高年や高等教育を受けた層がゆっくりとプライベートな時間を過ごすこと多いようです。街中は、マンハッタンなど東海岸の都会からの旅行者が半分、このあたりに魅せられて住み着いたと思われる人々含め地元住民半分といったところ。人種的には白人7−8割ですが、アジア人である私でも居心地が悪いわけではありません。また、また、LGBTフレンドリーでもあります。子供づれや若者も多いですが、みんなお行儀がいい印象です。

 

ということで、フィンガーレイクスの穴場的リゾートSkaneateles Lake (スカネアトレス)の紹介でした。マンハッタン在住の方だと2泊3日程度で十分に楽しめる場所ですので、この夏の小旅行プランを考えておられる方はぜひ選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。この地域の中核都市であるシラキュースから車で30〜40分とアクセスも良く、飛行機で着いてレンタカー借りてくる選択肢もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

今年も早、7月。後半戦突入です。今日は、ニューヨークにおける、おにぎり🍙ブームの話。

 

ちょうど1年ほど前、ニューヨークのスーパーマーケットでおにぎりが1個5ドル近くするという話をしました。まだあの頃は自分の周りではあまりおにぎりを食べている人は見かけませんでしたが、最近職場などで、朝ごはんやランチにおにぎりを食べている人の姿を普通に見かけるようになりました。寿司と同じようにブームを通り越して、少なくともマンハッタンにおいておにぎりは日常食へと受け入れられた感すらあります。(全米でブームと言われたら、それはまだ早いと思いますが)

 

 

ただ、ランチの定番、日常食とは言っても、私にとっては、毎日おにぎりを買ってランチにするには高嶺の、いや高値の花です。日本に住んでた頃は、気軽に毎日のようにコンビニで2〜3個買ってランチにしたり、夕方小腹が空いた時に買ったりしてました。今のマンハッタンの物価でそれをしたら、家計が破綻する可能性があります。だいたい一個平均で$4ドルとして、3つ買って$12ドル。それに小さいサラダ$5、ペットボトルのお茶$3で税金足してあっという間に$20ドルの計算です。今日の為替計算で日本円で¥3300位です。私は米ドルで給料をもらっているので、買い物の時にいちいち日本円に計算はしませんが、おにぎりランチというのは日本で馴染んだ定番の消費行動なので、どうしても比較してしまいます。よって、私は自分へのご褒美的に、特別な日だけ職場の近くの日系スーパーでおにぎり買ってきてランチにしています。かといって、家でお米炊いて自分で握って持ってくるかというと手間が面倒。微妙なラインです。

 

これ全部で$30ドル程。オフィス勤務時のたまにの贅沢。

 

新作?意外におにぎりに会う味でした

 

おにぎりランチが月一くらいの贅沢である私とは対照的に、私のチームのアジア系の女性シンディー(仮名)は頻繁に近くのアジアンマーケットからおにぎり2−3個とスナック菓子、そしておーいお茶買ってきてるのを見かけます。食後にはスタバの巨大サイズのラテをがぶ飲みしていて、おそらくランチだけで1日$30ドル(約¥4800)くらい使ってるのではと思います。1ヶ月のランチ代$600ドル。日本円で10万円。下世話な話ですが、彼女の給料は私の半分くらいなのに、そうして太っ腹なのは、実家が裕福なのだろうかなどと勘繰ってしまいます。今年の業績査定(パフォーマンスレビュー)の時、シンディーに評価と昇給額を伝えたら「こんな僅かな昇給だとマンハッタンではやっていけない」と半泣きされましたが、、、、。おにぎり毎日買わないで、自分で握ってくれば、と言ってやろうかと思いました。笑

 

「口に合う、良い人生」意味不明な日本語。

 

でも、私は知っています、、、。シンディーが買ってくるおにぎりは大して美味しくないはずだと。そして、日系のお店よりも高い値段で売る、おにぎりブーム便乗の中華系資本がやってるお店のものだと、、、。私もその店で一度ツナアボガドおにぎり買ったことがありますが、ご飯がボソボソで、食べている間に崩壊してしまいました。気軽に片手では食べられなくて、両手で食べないと具がこぼれてしまう感じと言ったらわかりやすいでしょうか。ボロが出たのか、最近、おにぎり1個買うと2個目は半額などのセールやってます。

 

そんなシンディーに、日本人がやってるおにぎりが美味しいお店、ずっと教えてあげようかと思っていましたが、ついにその日が訪れました。先週、ちょっとした臨時収入があったので、グランドセントラル駅近くの日系スーパー片桐の中にあるおにぎり専門店「おむすび権米衛」で、値段気にせず好きなおにぎり3つ買ってランチにしました。たまたまエレベーターで、これからランチに出るシンディーと出くわしたので、私が買ってきたおにぎりを見せました。ほぼ毎日おにぎり食べてる彼女だけあり、おむすび権米衛の手作り風のおにぎりには興味津々だったようで、早速その足で偵察に行ったようです。

 

 

片桐の店先。おにぎりコーナーは通りに面している

 

おにぎりの他に弁当類も充実しています

 

朝行くとポークタマゴおにぎりが山積みになってます

 

朝仕事に行く前に寄ったほうがチョイスが豊富

 

マンハッタンにはおにぎりを扱うお店が増えましたが、私が好きなのはやはりシンディーに教えたように、片桐さん併設のおむすび権米衛です。お米もきちんとおにぎり向けに炊いてあり、食べている間に崩壊することはないですし、日本人の店員さんを中心に握っていることが多くて、適度なご飯の密度です。朝行くと、スパム・タマゴむすびが大量に置いてあって、こんなに売れるのだろうかと思っていましたが、肉体労働系のアメリカ人のお客さんには人気なようで飛ぶよう売れています。このほか唐揚げむすびなど肉系は昼に行くとなくなっていることが多いです。あと、片桐の前は空港行きバスの停留所になっていて、バス待ちの人たちがひっきりなしにおにぎりを買っていきます。寿司やサンドイッチも売ってますが、寿司は基本パックに入っていて箸がないと食べられないし、こちらのサンドイッチは大ぶりなので、荷物が多い旅行者が気軽に小腹を満たそうとするとおにぎりは便利なのです。

 

 

明太子、高菜、鮭、ツナマヨ、煮卵、唐揚げなどのおにぎりが定番ですが、季節がわりのおにぎりもあって、春先から始まったカレーで炊いた玄米にコーンと枝豆、ひじきが入ったおにぎりが私の中ではマイブーム。レギュラーメニューに昇格してくれないかなと思う次第です。あと、日本のおむすび権米衛に比べると総じて玄米のおにぎりの種類が充実しています。

 

 

 

帰りの電車の中でのおやつがわり

 

話はあちこち飛びますが、うちの近所のスーパーでもおにぎりを売り出しました。日本人が集まって住んでいる地区でもないのですが、卸しているのは日本人がやっている業者さんだそうで、何度か買いました。やはり、握りの密度が絶妙で、お味もちゃんとしてます。週末には子供の部活に引率するアメリカ人の親たちが大量に買っていくのを見かけます。このスーパーで売っているのは日本のコンビニで売られているような手巻き式です。マンハッタンの中心地よりも若干安くて1個$3ドル程度で売っています。食べ方も親切にレクチャーしてあって、日本のおにぎり文化を広げようという業者さんの意気込みを感じます。

 

 

 

また、このお店以外にも近郊のスーパーでは、おにぎり手作り用の米、海苔、具材、調味料などが専用棚や特設コーナーに置かれているのを目にする機会が増えました。こちらのおにぎりは、例えばスパイシーツナマヨとか、カニカマサラダ入りカリフォルニア風ロールなどマヨネーズを使ったおにぎりの具が多いので、日本風マヨネーズも普及が始まりました。一般的アメリカ人家庭でも、おにぎりを家で作る風潮が生まれるのは時間次第だなと思うこの頃です。

 

 

おにぎりコーナー開設

 

日本式マヨネーズ。海鮮に合うというのが売り

 

アメリカ製造のKEWPIEマヨネーズ。

 

 

 

 

 

先週末は、「Juneteenth(ジューンティーンス)」の祝日が金曜日に重なり3連休でした。

 

「Juneteenth(ジューンティーンス)」は黒人解放の記念日として知られています。奴隷制度が終了し、アメリカ合衆国の全地域で奴隷解放宣言が告知された日を祝うものです。バイデン政権時の2021年に議会によって承認された比較的新しい国民の休日です。有色人種政策をことごとく覆すトランプ政権が大統領令で中止にする、なんていうシナリオも考えられたので、我々は特に予定は組んでいませんでしたが、天気も良く、親しいゲイ友何人か呼んで急遽家でバーベキューを実施しました。

 

テーマはアメリカ建国250周年。それっぽい装飾をしようと、3連休が始まる前日の木曜の夜にショッピングモールに行って簡易食器やテーブルクロスなどを買ってきました。スナック菓子などもアメリカ250周年デザインのパッケージになっていて面白かったです。この日は、アメリカっぽく、食器なども全て使い捨てを用意しました。金曜のジューンティーンス、そして日曜は父の日に重なるので、その前に買い物を済ませようとする家族づれでいっぱいでした。

 

建国250年記念の紙ナプキン。

 

 

招待したのは、我々同様ニューヨークの郊外に住む中高年ゲイカップル2組で、我々含め6人でアメリカ建国250周年を祝うつもりでした。そして、ジューンティーンスの朝に、マンハッタン住まいのゲイ友Zhaoから「3連休何してんの?」と私とつるみたい感じありありのテキストがきて、土曜のホームパーティーの話したら、来たいというので彼も含めて7人。若いゲイが好きなZhaoにとっておじさんゲイ6人のパーティがワクワクする場かどうかは分かりませんが、3連休1人でマンハッタンのアパートにいるよりはマシだと思ったのでしょう。(Zhao自身もおじさんですが、、、)

 

ちなみに、家でやるバーベキューをアメリカでは「Cook Out(クックアウト)」と呼びます。ハンバーガーやホットドック、ステーキなどをグリルにのせて、ただ焼くだけ。大体郊外の一軒家の家庭にはグリルが置いてあります。どの家もお父さんの役割。うちではDの役目。

 

写真は当日の様子です。ホストとして、旦那Dがグリルの番人。牛豚合挽に炒めた玉ねぎやパン粉のつなぎを入れる日本風ハンバーグは前回好評だったので、今回も私が準備。あとは適当にソーセージや鳥の胸肉などをグリルしてたらパティオ全体が肉の香ばしい匂いで充満して、ビールが進みました。夏がやってきたなぁと実感します。

 

網焼きハンバーグを完璧に仕上げる旦那

 

 

 

ブロッコリーサラダとマカロニサラダを添えて

 

ゲイが7人も集まれば、話題には事欠かず、だいたいトランプ政権への文句などで盛り上がるニューヨークのリベラルゲイのお決まりパターンです。そうしていつものようにあっという間に時間は過ぎましたが、パーティーのホストとして気になったのは、唯一シングルのZhaoのこと。

 

カップルゲイ達が、2個目のハンバーガーやデザートをシェアしたりしてる自然な姿を見て、なんとなく寂しそうでした。中国人的な自己肯定感の高さに加え、モテ筋ゲイだっただけに、男を選り好みし過ぎて、相手に寄り添うという視点のないまま生きてきたZhao。アラフィフで独り身なのは自業自得なんですが、幸せなカップルたちの中に1人だけシングルで居心地悪いだろうなと、逆に招待しなければ良かったかも、とやや後悔もしてしまいました。ずっと聞き役で、たまにスマホに目を落とす感じ。一度だけZhaoが、初顔合わせばかりのシングルのゲイだけが集まるブランチがあると話題を出したら、私と旦那も含め、カップルゲイたち皆、そんなトレンドもあるんだ、と興味津々でしたが、Zhaoが会話の中心になったのはそのトピックの時だけでした。

 

Zhaoが参加するゲイのディナー(イメージ)

 

夏至で外はまだ明るいし、Zhao以外はみな近場に住んでいるので結構遅くまで盛り上がりましたが、マンハッタンまで電車で帰らなければならないZhaoは9時過ぎに帰りたそうな雰囲気を出しはじめました。酒を飲まないDが、駅まで車で送ろうかとZhaoにオファーしましたが、もうUber呼んだからといって1人帰っていきました。彼が帰ってからも楽しい時間は過ぎていきました。

 

ちょっと可哀想な気もして、Zhaoがマンハッタンにつく頃を見計らってテキストしてみましたが、返事は来ませんでした。やっぱりつまらなかったのかな?それとも疎外感を与えてしまったのかな?もし自分がシングルだったら、他全員カップルのパーティーには行きたくないだろうなと思います。私も、最近旦那が義父の介護で留守にする間にホームパーティーや飲みに誘われることがありますが、自分以外全員パートナー同伴だった時の寂しさ、侘しさ、居心地悪さといったら、いたたまれないです。

 

しかし、翌朝、私の心配は杞憂だったことを知らされます。さすが男漁り歴30年の狩人Zhao、うちの最寄駅で電車待ってる間、マッチングアプリを駆使してこのあたりに住む好みのゲイを物色、5〜6人と会話が続いているそうで、そのうちの2人とは実際に会うアポまで取り付けていたのです。私はDと結婚してこの地に引っ越してきてからゲイの出会い系アプリとはご無沙汰ですが、この郊外の街、落ち着いたイケメン・イケオジが多いです。通勤で使う駅や電車では、スーツが似合う、熟れた男たちをたくさん見かけ、毎朝目の保養になっています。その中には、ゲイもいるだろうし、女性と結婚して社会的体裁を保とうとする既婚の隠れゲイも結構いると思います。仕事帰りに職場近くのジムに寄って、シャワー浴びて電車に乗って郊外の家に帰宅するというエリートサラリーマンの行動は一般的ですが、ジムじゃなくて愛人のアパートに寄って、やることやって、シャワー浴びて、、となるんでしょう。もちろん、愛人は女性の場合もあるし、男性の場合もある、、。Zhaoの後腐れない性格も、アパートの立地もそういう郊外から通う男の、都合のいい愛人にはぴったり、、、。

 

なんて、やや妄想が先走りましたが、そんな男達のプロフィールがアプリに出てくるような地に遠征してきたZhaoにとっては、きっと新鮮だったことでしょう。郊外には旅行者はあまり来ないので、ゲイアプリにはいつも見慣れた顔ばかりが表示されていると思います。それなので、この辺りに住むゲイにとっては、新顔であるZhaoが近くでログインしたことで、Zhaoにメッセージが殺到したのかもしれません。

 

写真はイメージ。Zhaoが好きそうな若い男

 

 

と、Zhaoには、私のホームパーティーでは寂しい思いをしたかもしれませんが、こうして郊外に足を伸ばすことで、男探しの新しいマーケットを開拓できて結果往来というべきか、転んでもタダでは起きない相変わらずのZhao。そんな彼のたくましさやポジティブさを見て、心配は杞憂に終わったのでした。そういうきっかけを作ってあげることができて良かったと思うアメリカ250年記念パーティーでした。