昨日の夕方ブダペストで夜行列車に乗り込み、今日の昼過ぎようやくブカレストにつきました。
ビートたけしのギャグ「コマネチ!」で有名なルーマニアの首都です。
コマネチの他にルーマニアってどんなイメージがあるんだろうって考えると、ヨーロッパの中ではやっぱりあまりなじみの無い国なんだなって思う。
「コマネチ」以外なら…… 「ドラキュラ」「チャウシェスク」くらいだろうか。
ボクは高校生くらいの時からなんだかルーマニアには興味があって、どうしてこんな位置にラテン系民族の国があるんだろうって思ってた。いや、当時からラテン好きだったから。だから受験が終わってすぐ、白水社の「ルーマニア語の入門」を買ったんだよね。買っただけだったけど。
ほら、中間試験や期末試験の前になると、ボクは本当はこういう文学が読みたかったんだとか、こんな試験勉強じゃなくて別の人生に役立つことを学びたいんだとか、思うじゃない?
中間や期末の時は、終わってみると単に試験がイヤだっただけなんだってすぐに気づくけどさ。受験勉強の時は気づくのが遅れて、生真面目に語学書とか買っちゃったワケだね。
買ってすぐ、真実に気がついたけど。

↑ これだぁ。一度ヤフオクに出品したけれど、落札されずにまだボクの本棚にある。
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さて、ドラキュラについては説明の必要はないと思うけれど、チャウシェスクという、かつてこの国の独裁者だった大統領については最近話題にされることもないから知られなくなっちゃってるかも知れない。
ボクがチャウシェスクで思いつくことはこの3つ。
1 サッカーの応援歌としてきっと誰でも聴いた事がある「オレー、オレ、オレ、オレー」の曲「WE ARE THE CHAMP」のメロディーをボクが初めて聴いたのが、チャウシェスクが共産党本部からヘリコプターで逃亡した後、反チャウシェスク派の宣言文が党本部のバルコニ ーで読み上げられた時だった。1989年のこと。
共産党本部の前の現在の革命広場集まった人々が歌ったのがこの歌で、後にJリーグの試合でこのメロディを聴いた時は驚いたよ。
もともと、ブリュッセルのサッカーチーム「アンデルレヒト」の応援歌なんだってね。あまりに聞きやすく覚えやすいそのメロディから、世界中のサッカーチームの応援歌として歌われているんだって。
2 かつて「バルカンの小パリ」とも「東欧のパリ」とも呼ばれていたブカレストだけど、その面影は見つからない。あ、今のところはね。
チャウシェスクは数度にわたる北朝鮮訪問で、その威圧的で権力主義的な都市計画にとても感動したんだそうだ。その結果、なんともスケール感を逸脱した無骨な建物がゴロゴロしている。
3 冒頭のコマネチはこの革命の直前の11月にアメリカに亡命している。独裁者チャウシェスクの放蕩息子「ニク」に愛人関係を強いられていたらしい。
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歴史って過酷だな。そういう話です。
政治的に「生」っぽいな話はしない方針のボクのブログですが、実際に現地に来ちゃったんでちょっとだけ書いちゃいました。
ブカレストがまだ、バルカンの小パリの面影があった時に来てみたかったって本当に思うよ。
明日は、その面影が残っていると言われている旧市街を訪ねるつもりです。
美しい街並に出会えるといいなって思って。

↑ これって、オリジナル?
Allez, allez, allez. We are the champions. We are the champions.
って歌ってます。
allez は、おフランス語ざますな。