なつむぎ「成功」を語る | /// H A I H A I S M ///

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あわてない、あわてない。赤ちゃんが「はいはい」するように、のんびりゆっくり進みましょう。

今日は、「成功する人には共通点があった --- なつむぎ式『うはうは』の法則」の著者、
夏麦さんにインタビューをします。

氏は、ブルボン家の末裔としてパリに生まれ、何一つ苦労のない幼少時代を送ったあと、
自分がすべきことは、
 祖先の残してくれた不動産の管理 や、
 家族経営のホテルチェーンのマネージメント や、
 言い訳程度にしているボランティア活動 ではなくて、
成り上がり」の実践であると信じて単身日本に渡り、
一サラリーマンとして、サービス残業と休日出勤に明け暮れる青年時代を過ごし、
その中で出会った人々の中から、氏独自の視点で成功の秘訣を探り出し、
自身はまだ社会的成功をおさめたとは言えないとの風評(というより事実)をものともせず、
その『うはうは』の法則で出版界を驚かす異例の大ヒットを飛ばした、
人気の成功コンサルタントです。


*****

----- おはようございます。なつむぎさん。

おはようございます。あれ、ほんとうの、元TVSの大林さんですよね。以前からずっとファンだったんです。
いやぁ、あなたにインタビューを受けることができるなんて、『うはうは』の法則で、まさにうはうはですな。あはは、おかしい。

----- さっそくですが、『うはうは』の法則なんですが、どうしてこんなに人気を博したと、ご自身ではお考えですか?

それはやっぱり、誰も彼も、みんな成功したいからなんじゃないかな?
成功しそうな題名の本を書けば、成功したいって思ってる人はみんな買うワケですよ。
ボクの本には袋綴じもあるしね。中、見たくなるでしょ?

それにボクの著書は、なんてったってネーミングが秀逸だと思いません?
うはうは』って言えば、なんか『濡れ手に粟』ってイメージが思い浮かぶワケで、『粟』ですよ『粟』、『栗』じゃないです。
でね、『努力はしたくはないけど成功はしたい』って言う大衆の望みに、ぴったり合致するわけですよ。

----- なるほど。しかし、なつむぎさん。『うはうは』の法則を読んでみると、なかなか努力なしには実行できないような、成功のための課題がたくさん書いてあると思うんですが...

あれ? ちゃんと読んでくれてたの? うれしいなぁ。
ボク、自分の本にサインをして差し上げますから、大林さん... というか、麻那さんって呼んでもいいですか? 麻那さん、ボクにもサインをいただけませんか?
ずっと前からファンだったんですよ。はい。さっきも言いましたけど。本当です。
あの、妹さんよりずっと素敵だって。時々「ペタ」してたんですけど、ってか毎日。
え、気付かなかった?

----- あ、ごめんなさい。でも、サインでよろしければいくらでも。
それで、なつむぎさんの主張されている成功のための課題は、かなりハードルが高いんじゃないかと私は思ったんですけど、どうなんでしょう。


あはは。そりゃそうですよ。努力しないで濡れ手に粟で『うはうは』儲かるなんて、あるワケないじゃないですか。
タイトルでは『濡れ手に粟』のムードを醸し出しておいて、中身では陳腐な精神論を、当たり前すぎて批判しようにも批判することができないような、そんなありがたいことをたくさん書いておく。
これが、この手の本の鉄則なんです。

----- なるほど。なつむぎさんは、思ったよりなんでもお話ししちゃう方なんですね。

あはは。いやいや。普段はね、ブルボン家の人間らしく振る舞ってはいますけどね。
今日はほら、麻那... あ、麻那ちゃんって呼んでもいい?
でね、麻那ちゃんが来るから嬉しくて、朝から飲んじゃってるからね。

----- もう、飲んでるんですか。どうりで話しがずいぶんと雑だと思いました。
で、『うはうは』の法則で守らなくちゃならないことなんですけど...


うふっ。例えば、
 『率先して便所を掃除しろ』とか、
 『夢は持ち続けなければ実現しない、持ち続ければ必ずいつか実現する』とか、
 『パンは耳から食べろ』とか、
 『バナナは最初に皮をむけ』とかでしょ?
あはは、あんなのは、出まかせ出まかせ
そりゃ、一理はあるだろうけど、それだけやってれば必ず成功するなんて、あるわけないよ。

----- えっ? そうなんですか? どうしてパンは耳から食べなくちゃならないのか、私には分かりませんでしたけど。一理あるんですかね。
というより、そんなこと言ってもいいんですか? なつむぎさんは、世界の成功者100人との対話によって成功の秘訣を抽出した、と本にはありますが。


麻那さぁ。あ、呼び捨てで良かった?
そりゃ、まぁ世の中で成功したって言ってもいい人と100人以上は会ったことあるよ。ボクに比べたらね。
場合によってはビジネスの話だけじゃなくて、「じゃ、この後軽く一杯行きますか」なんて感じで飲みに行くこともあるんだよね。向こうのおごりだとね。

----- そういうところで、成功の秘訣を聞いたのですね。

そんなワケないじゃん。麻那ったらやだなぁ。まだわかんないの?
だって、成功した人が必ずしも、本人の努力や、資質や、考え方が理由で成功したとは限らないんだよ。運が良かっただけって人もいる。
麻那はさ、宝くじに当たった人に、『宝くじに当たるためには日ごろどんなことを心がけていますか』って成功の秘訣を聞いたりするの? しないでしょ。それと同じだよ。

----- といいますと?

成功者が成功の法則として語る言葉は、たいていはどう解釈していいのかなかなか分からないものなんだよ。
酒の席で聞いたりするとすっごく真理を言い当ててるように思えるけれど、じゃぁ具体的にどう行動すればいいのかってことになると、これが難しい。
一生便所を磨き続けるのが目標じゃないしね。皮ごとバナナを食べたい時もある。
まぁ、いろいろに解釈出来るってのが、ありがたい文章の大切な要素なんだけどさ。

----- なんか、なつむぎさんが著書で主張してらっしゃることと、今お話されてる事とはずいぶんと違ってるように思うんですけど、どうしてなんでしょうね。

だってさ毎日毎日、新しい本が出版されるビジネス書だよ。
ビジネス書コーナーに並べられてる成功本のほとんどは、ボクの本みたいに『偽物』なんだよ。自分で言うのもなんだけどさ。

ほら、
ボクだって自分のビジネスは成功してないのに、成功の秘訣の本が売れちゃってる。
世間的には本が売れたってことは成功したことだろうって思うみたいだけれどね。
なにかそれって、前後が間違ってる気がしない?

ビジネス書は玉石混交なんて言うけどね、『玉』はほんの数%ってところなんだよな~。

----- そういうものなんですかぁ。今日はお話しを聞かせていただけて、すごくびっくりしました。
では最後に、なつむぎさんの著書の読者の皆さんになにかメッセージはありませんか?



あ、そうですね。
えっと、成功したいと言う人は、ボクの本をどんどん買って下さい。自信を持っておすすめします。
皆さんにも、ボクの本を読んで『成功の秘訣』を自分のものにしてもらいたいと思います。

さぁ、みなさん。ボクと一緒に『うはうは』しましょう。
人生やっぱり、『うはうは』が一番です。

次作、「女にもてる男には共通点があった --- なつむぎ式『もてもて』の法則」も、どうぞよろしく。

----- なつむぎさん。今日はありがとうございました。



麻那、これからどうするの? いっしょに飲みに行かない?
え? いやなの? 絶対にいや?


あ? はい、そうですか... 俗物は、あ、お嫌いでしたか。

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この記事ははフィクションです。実在する元アナウンサー、団体とは一切関係ありません。


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ふふふ。
ボクにはいつか、自分の本を出版したいって夢があってさ。
こういう俗物にはならないようにって、自戒を込めて。