高校3年生の時だったから、
ボクはずいぶんとノンビリした日々を過ごしていたんだろうね。
もっと感受性が強くて、もっと早く大人になった子なら、
もっと早い時期に、そういう根源的な不安を感じていたに違いないから。
それは、高校からの何でもない帰り道に突然襲ってきて、
なにが原因かもわからず、だから対処の仕方もなく、
ひたすら我慢していたように思う。
大人になってからは、
得体の知れない不安や、
理由の分からない憂うつや、
大勢の知り合いの中での孤独感や、
そんなものは当たり前のことになってしまった。
それが大人になるってことなのかな、なんて納得しようとしてたりして。
*****
凹んだ時は、やっぱり音楽を聴く。
音楽が自分を癒してくれるって実感はないけれども、
同じ曲を、
楽しくて、ハッピーで、前向きな気分で聴いたことを思い出すことができる。
今日の曲「Batida Diferente(バチーダ・ディフェレンチ)」は、
ドゥルヴァウ・フェヘイラ(Durval Ferreira)って、ブラジルのギタリストの作品なんだ。
1935年のリオ・デ・ジャネイロに生まれ、いろんなミュージシャンと競演した。
でも、ソロアルバムは出してなかったんだよ。
2004年、初めて69歳で初めてソロ・アルバムを出して、
2007年に癌で亡くなってしまった。
このエピソードは、なんだか胸にしみる。
まだ、これからだって気にさせてくれると同時に、
はかなさも感じさせてくれるから。
さて、彼の作品の中で一番好きな「Batida Diferente」を今日は2つ、紹介します。
ボクは、凹んだ時はこの曲。
リズミカルで、やさしくて、洗練されていて、
凹んでる場合じゃないですよ! って少しだけケツを叩かれる。
●3 Na Bossa
●Mauricio Einhorn
マウリシオ・エイニョルン(エインホルンと発音すべきなのかな? ボクは詳しくは知らない)は、ボサ・ノバ全盛期から活躍するハーモニカ奏者です。1932年リオ・デ・ジャネイロ生まれ。
ドゥルヴァウ・フェヘイラとは3つ違い。存命中です。

いろいろと大変なことってあるさ。
この記事は、戦ってる友人のために。