
学生の頃、石垣島で原チャリででコケて、顔面を8針縫ったってことは、
以前ブログで紹介した通り。 ここ
今でこそ、顔がおっさんだから少々の傷は気にならないんだろうけど、
当時のピチピチの若い肌には、くっきりと傷跡が目立ちました。
事故直後なんて、傷に直角に糸の縫い目まではっきりしていて、
「フランケン」って呼ばれてたくらい。
加えて、ボクはけっこう目鼻立ちが大作りで、なのに眉毛は薄くて、
「ニコニコしてないと、悪党面よね」なんて言われるんだよな。
だもんだから、合コンの時なんか、女の子がボクのことを見て「ドン引き」になるって、
友人は思ったんだと思う。
彼は、女の子たちに大抵こう説明する。
「なつむぎはさ、顔に傷があるけど、怖くはないんだよ。
あれは、石垣島の港で地元のチンピラにからまれていた女性を助けようとして、
喧嘩になった時に作った傷なんだよ。」
すると、なんだか女の子たちのボクを見る目が、
「素敵な人ね。」
って方向に、変わってきちゃう。
そこですかさず、実は慣れない原チャリでコケて作った傷なんだって、種明かしして、
「な~んだ、そうだったんだぁ。あぶなく惚れるところだったわ!」
なんて感じで、つかみはOK。
ボクもその後、女の子に怖がられることなく、飲み会を楽しめたってワケです。
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もう1つ、エピソードがあります。
ちょいおじさんになって、酒を飲んでの帰り道、
駅前のタクシー乗り場に並んでるOL風の女性に、
デロデロに酔っ払ってるぼくよりさらにおっさんが、からんでいた。
どうしようかな。
彼女かわいそうだな。
ボクがどうしたかって言うと、
彼女に近づいていって、
「おぉ、くみこちゃん。おまたせ。」
(くみこは、ボクの架空の彼女の名前です。)
そして、デロデロのおっさんに向かって、
「何か用なの?」
おっさんは、ぶつぶつと何かいいながら、去っていった。
きょとんとする彼女。
ボクは、そのまま立ち去ったよ。
お礼の言葉はなかったけどね。
お礼の言葉がなかったのは、
彼らが知り合いだったから、だったりして。
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ボクの武勇伝はこの2つだけ。
1つは、作り話の武勇伝。
1つは、とんだ勘違いだったかもしれない武勇伝。
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今のボクは、
電車の中でハンバーガーを食べてる人に対しても、
イヤホンからシャカシャカ音を漏らしている人に対しても、
きっと注意をすることはないと思う。
だって、めんどくさいもん。
でも、もし目の前で誰かが絡まれてたり、襲われてたりしたら、
きっと、助けようってする気がする。
怖いけどね。
ほんと怖いけどね。
あとで、そういう行動が取れなかった自分を、恥ずかしく思うくらいだったら、
数発殴られてもしかたないさ。
でも、怖いなぁ。やっぱり怖いなぁ。
