以前、「サンバの黒と白 」という題でちらっと紹介したベッチ・カルヴァーリョです。
今日は彼女ののアルバムを、紹介したいと思います。
NOS BOTEQUINS DA VIDA / BETH CARVALHO
「パゴーヂ」とよばれるサンバがあるんですね。
仲間内で集まって、飲んだり喰ったりしながら、楽しいムードの中で盛り上がる。そんなときにみんなで歌うサンバって感じかな。
そんな楽しげな集まりを、友達の家の裏庭なんかでよくするのだそうですよ。世話好きで太っちょの母さんが居たりして、美味しい料理やビールを次々と運んでくれるんでしょうね。
そんなパゴーヂのムードをとてもよく出していて、なんとも楽しめるのがベッチ・カルバーリョの「Nos Botequins da Vida」です。邦題は「人生は居酒屋」。う~ん・・・「人生の酒場で」ってな感じの方が原題に近いかなぁ。
居酒屋っていったって、学生の一気が似合いそうな「ハイッ、よろこんで!」ってな居酒屋じゃないですよ。
木枯らしと人生に対するあきらめが似合いそうな「モツ煮とししゃも。酒はぬる燗で」ってな居酒屋でもないですよ。
だって、ブラジルなんだから。
とても陽気で楽しいです。
もちろん歌詞には、賃金の安さや、仕事のきつさや、ろくでなし男への恨みや、まあ人生のつらさが歌われているのですが、そういいながらも仲間と飲んで喰って歌っては楽しいよね、といった前向きなムードなのです。
サンバを代表する女性歌手ベッチ・カルヴァーリョは76年にRCAに移籍してから、ぐぐっと良いアルバムを出していて、このアルバムはその2枚目です。
1枚目の「すばらしき世界(MUNDO MELHOR)」がとても評判が良くて、これこそベッチの最高傑作っていう人が多いのですが、「人生は居酒屋」の方がアップ・テンポの曲が多くてちょっとノリやすいと思う。
是非、聞いてみてください。
基本的には、同じ路線のアルバムですよ。よろしければ、「すばらしき世界」の方もどうぞ。
(どちらのアルバムも日本のアマゾンには無いみたい。本国のアマゾンにはありました。興味のある方はアルバム写真の下のリンクをクリックしてください。)
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