福島第1原発 情報発信 -14ページ目

帰還困難区域の住民に一人600万円賠償へ


 福島第一原発事故の影響で放射線量が高く、長期間帰宅できない「帰還困難区域」(年間積算線量50ミリシーベルト超)の住民について、国は16日、一人あたり600万円を一括して支払うとする新たな指針をまとめた。

 福島第一原発事故の賠償範囲を検討する国の紛争審査会が、避難区域の見直しに伴い、16日にまとめた新たな指針によると、放射線量が高く、5年以上帰宅できない「帰還困難区域」の住民について、避難に伴う慰謝料として、5年分を一括し、一人あたり600万円を支払うとした。住居などの不動産は事故前の価格で賠償し、帰ることができない期間が延びた場合は、状況に応じて支払う。

 また、「居住制限区域」(年間積算線量20~50ミリシーベルト)の住民については、一人月額10万円か、2年分まとめて240万円を請求できるとしている。

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【原発】圧力容器初調査 がれき残るも損傷なし


 福島第一原発4号機の圧力容器と使用済み燃料プールで、水素爆発によるがれきが落ちている様子の映像が公開されました。

 去年3月の事故発生時に4号機は定期検査中で、圧力容器に燃料はありませんでした。東京電力は、使用済み燃料プールに保管されている制御棒を水で満たされている圧力容器に移す計画を立てています。15日に水中カメラを使って圧力容器内部の調査が事故後、初めて行われ、水素爆発による板状のがれきが確認されたものの、損傷は見られませんでした。また、使用済み燃料プールでは自走可能な水中探査機による調査が行われ、上部にがれきが残るものの、燃料の損傷は見られませんでした。19日からは、来年末を目標としている燃料の取り出しに向け、プール全体をくまなく調査する方針です。

撮影:東京電力

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原発5キロ圏内の住民は即避難~安全委了承


 福島第一原発事故を受けて国の防災指針の見直しを検討してきた原子力安全委員会の専門部会は、深刻な事故の際には原発から半径5キロ圏内の住民を直ちに避難させることなどを盛り込んだ指針の改定案を了承した。

 改定案では、事故の深刻度をあらかじめ3段階に分け、炉心損傷などの深刻な事故の際には放射性物質が放出される前に、原発から5キロ圏の住民は直ちに避難させるとしている。

 また、重点的に防災対策を取る範囲を原発から30キロ圏に拡大し、放射線モニタリングなどの実測値に応じて避難区域を設定するとしている。

 今回了承された改定案は、来月にも発足予定の原子力規制庁が策定する新たな指針に盛り込まれる見込みで、それに基づいて原発周辺の自治体が地域の実情に合わせた防災計画を策定する方針。

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関西電力の原発11基「全停止」歓喜の声


 福井県若狭湾に集中立地する関西電力の原発11基が、高浜原発3号機の定期検査入りで、すべて稼働停止した2月20日、京都では若者たちが、「脱原発実現!祝賀会」を開き、気勢をあげた。

 関電の全原発が停止したのは33年ぶり。全国的には、3月26日に東京電力の柏崎刈羽原発6号機、4、5月頃に北海道電力泊3号機が定期検査入りし、この間に再稼働する原発がなければ、日本中の商業用原発54基のすべてが止まることになる。

 続く24日の大飯原発3、4号機再稼働阻止の集会では福井県小浜市・明通寺住職の中嶌哲演氏が「福井の脱原発は、全関西人の課題」と、熱く連帯を強調。若者たちは「再稼働なら、体を張ってでも阻止」と強硬姿勢で、本番ともいうべき「バイバイ原発3・10きょうと」集会に臨む。

 同集会の実行委では、制服向上委員会のショーをはじめ若手アーティストのライブパフォーマンス、エコマルシェ(雑貨販売)、フリースピーチ、ヤングパパママ企画など多彩に準備。寺社回りで世界遺産にも登録された有名寺院の賛同も取り付けるなど、若いセンスと行動力を発揮している。

 大阪でも、東京電力福島第一原発震災1周年の3月11日、中之島公園一帯および扇町公園の両会場で計2万人の参加を予定。関電本社に抗議する。

(たどころあきはる・ジャーナリスト、3月2日号)

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救世主か破壊者か?イオンの小名浜復興計画に住民が真っぷたつ


 震災で死者310人、全壊家屋7710棟の被害を出した福島県いわき市。その最大の観光地・小名浜の復興を、流通業界の雄、イオンが担うことが決まった。同市・都市計画課の職員が話す。

「小名浜港周辺の復興の核となる開発パートナーに(株)イオンモールさんを選定し、1月31日に正式に基本協定を結びました。小名浜港の再開発は20年前から取り組んでいたことで、われわれにとっては悲願。そこに『復興の手助けをさせていただきたい』と手を挙げてくださったイオンモールさんには本当に感謝しています」

 イオンの計画は、まず小名浜港から徒歩数分の場所に今ある貨物ターミナルを移転させ、ここに空いた、東京ドームがすっぽり収まる約6万平方mの敷地に4階建てのモールを建設する。総合スーパーや大型専門店のほか、シネコンや官公庁庁舎を入れ、近隣に駅まで造る壮大な構想だけに地元からは歓迎の声が聞こえてくる。

 小名浜港に店を構える、いわき市観光物産センターの大平三二彦参事も期待を込めてこう話す。

「物産センター全体の売り上げは震災前の半分程度。放射能汚染の風評被害で観光客が減ったためです。イオンさんならこの状況をきっと変えてくれるでしょう」

 約170店が集う地元商店連合会の作山勝広会長も鼻息が荒い。

「イオンにつながる商店街があれば、客がこちらに流れて地元の店も潤うはず。“イオン参道”のようなものをぜひ造りたい!」

 だがその一方で、近隣住民や小売店の店主たちからは「寝耳に水だ!」と反対の声も沸き起こっている。

「市のやり方はヒドすぎる! 私たちの暮らしに直結する話なのになんの説明もなく、今月1日に配られた『広報いわき』で初めて知らされたのだから」(近隣住民)

「去年の11月18日に事業提案の募集をかけ、イオンを復興パートナーに決めたのはその1ヵ月後。説明会もイオン参入が決まった後の1月に開催された一回きり。こっちは反対する隙すらなかったんだ」(飲食店店主)

 小名浜で40年以上も営業を続ける老舗衣料品店の店主もこぼす。

「震災から1年たち、店の売り上げもようやく上向いてきた。これからってときにこんな話が出るなんてショックです。間近にあんな巨大なモールがオープンしたら、うちらのような零細商店は存続していけるかどうか……」

 専門家筋によれば、イオンモールの参入は復興どころか地域に大打撃を与える恐れもあるとか。

「イオンは小名浜で年間1000万人の来店客数を見込んでいますが、これは厳しいでしょう。今、線量が低いといっても主婦層には放射能アレルギーがあるし、風評被害でテナント誘致が決まらず、最悪、空き店舗だらけでオープン!なんてお寒い状況になる恐れもある。イオンは収益が見込めないとなると撤退も早い。オープンから数年後に巨大な廃墟だけが残る、なんて状況にならないといいのですが……」(大手ディベロッパーで店舗開発を手掛けるA氏)

 また、イオンの参入にはフーゾク業界も戦々恐々。実は、小名浜には東北最大級のソープ街があるのだが、その場所が、イオンモールの建設予定地から徒歩3分という超至近距離なのだ。ソープランドA店の社長が話す。

「“東電特需”といったら言葉は悪いですが、今、小名浜のソープ街は福島第一原発で事故処理をしている作業員のおかげでかなり景気がいい。でも、イオンがオープンして街がクリーンになったら、この色街は近隣住民に煙たがられ、警察に一斉摘発を食らうのは必至。今から自分の身の振り方を考えておかないと……」

 イオン参入は、小名浜復興にとって吉と出るか、凶と出るか?

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