青春ジャック 止められるか、俺たちを2 7あんなに濃いおっさんの話なのに…若松孝二監督が作った名古屋の映画館シネマスコーレと、そこで働く若者たちの映画青春ストーリー。昭和50年代の話だし、井浦新演じる若松カントクはものすごく昭和オヤジ。だけど見終わったあと、こんなに爽やかな気持ちになれるとは。たぶんそこには登場人物みんなが、立場は違えど映画への無垢で熱い愛に溢れてるから。ビジネスでもしがらみでもなく、純粋に理由なんかわからないくらい好き。そういうのって伝わるな。タダでは起きないために転びまくる、そんな人生も楽しいよね。
DOGMAN 6猫ではこうはいかんやろ。そんなに興味があるほうじゃないが、犬か猫か聞かれたら犬派かもしれない。やっぱり気持ちが通じて、信頼できるのは犬なんちゃうかな?気の毒な境遇から、そんな犬と気持ちを通じ合えるようになった男?の振り返りストーリー。下半身不随の男が犬を使って、不必要な大富豪の富を分配し、弱い人を苦しめる街のギャングを懲らしめるのは痛快。クライマックスはホーム・アローンみたいな感じもあって良かった。ただ、エンタメか苦悩のドラマか、どちらにも振り切れず中途半端な感じなのは残念。
コットンテール 5気持ちはわかるけど、わかりたくない。アルツハイマーの妻を介護し、亡くしたおじさん(リリー・フランキー)が妻の思い出の写真にあるイギリスの湖畔を探してまわる物語。喪失感とか、息子との関係とか共感できる部分はある、でもなぁ…。先行きの見えない後半人生について、紅茶を飲みながら考えさせられる。イギリス映画だけに、そんな作品だった。
ゴールド・ボーイ 4で、なんなん?何を伝えたいの?これで。単に自分の欲望のために、簡単に人を殺す若者たち。不幸な境遇も、見事な大人との騙し合いも、あの胸糞悪いエンディングのためなら台無しだわ。子供がみんな純粋だとはおもってないけど、あの主人公にどう共感しろってんだ?見に行って、久しぶりに失敗だと思ってしまった作品だ。
アーガイル 7スパイ映画で爆笑て!やたら超人的なエージェントが「活躍しすぎるだけ」の映画が多い中、シナリオや設定のうまさも兼ね備えていて、メチャおもろかった。特に覚醒してからのおばちゃん主人公の戦闘シーン。前フリがよく効いてるから落差がすごい。イケてるだけがスパイちゃうもんね。
映画ドラえもん のび太の地球交響楽 5映画らしくない。この春から中学生なので、もしかしたら息子と一緒に劇場にいく最後かもしれない大事な作品だったけど、物語がイマイチ。音楽の素晴らしさ、豊かさというテーマは良かったけど、どうしても抽象的になりがちでボヤっとしていた。さらに悪役がいなくて、戦闘も簡単にうまくなった楽器を弾くだけ。盛り上がんない。コンプラだかなんかしらないけど、ドラえもんも敵わない悪がいて、それにテレビでは見せない4人の良さとチームワークで打ち勝つのが、映画版の醍醐味なのに…。しずかちゃん、ほぼいる意味なかったでしょ。テレビとは差別化しなきゃ。
52ヘルツのクジラたち 6.生きづらさって。杉咲花演じるヤングケアラーの主人公キコを中心に、虐待を受け母親からムシと呼ばれる少年、そしてキコを助けながら自分も大きな秘密を抱えた青年アンさん。何も責任はないのに辛い人生を送る3人の姿を見ていて、胸が痛くなるのと同時に、一人で悩まずに声をあげ、誰かに頼ったり逃げたりしていいんだと思った。家族が愛でなくて呪いになること、逆に家族でなくても支え合うこと、どっちもあるよね。
劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 5時間の緩急。存在は知ってるけど一切未見のバレーボールマンガの映画化。やっぱり劇場版スラムダンクは意識せざるを得なかったと思うけど、あそこまでは難しかったか。原作を知らないのでよくわからないが、キーとなる1試合とそのバックストーリーを行き来する 構成。難しいなぁと思ったのは試合の見せ方。スポーツのアニメは数あるけれど、どの作品も肝になるのはプレーのスピード感と内面的な葛藤やリアクションの部分の対比。プレーが動き出してから、得点が入ったり一区切りつくまで、野球でもバスケでも30秒はあるし、もっと長いものがほとんど。でもバレーボールは、ラリーが続かなければ、5秒くらいで終わってしまう。一瞬で決まってしまい、選択や葛藤したりするヒマなんてない。だから合間に考えたことがプレーに結びつきにくいし、そこのカタルシスが少ない。原作のファンやバレーボール経験者には違う感じ方があると思うけど、素人にはちょっとネットが高かったかなぁ。
お前の親になったるで 6誰かのために、生きること。主人公は同年代の建設会社社長。10数年前に妹をダンナに殺された犯罪被害者遺族だ。もちろん今も犯人を 赦してはいないが、この人のすごいのはそういう被害者を増やさないために、刑務所や少年院を出た人たちの受け入れ先になっているところ。理屈はわかるし、すごく意義のあることだと思う。でもそんな切り替え、簡単にできるのか?それに再犯率が50%近いことからわかるように、支援しては裏切られての繰り返し。ちょっと立派すぎて自分とは距離を感じるなと思ったら、劇場の出口にいてはってびっくりした。
夢みる給食 7映画としては、いまいちだったけど。「夢みる小学校」などのシリーズのオオタヴィン監督による、学校にオーガニック給食を!という1本。全国で少しずつ実を結びつつある成功事例を羅列していく形で、正直映画としては・・・だ。ただいくつも印象に残ったコメントがあったので残しておきたい「ノンフィクション映画が社会を変えることがあるんです」…たしかに 。テレビよりずっと説得力がある。「役所より農協が動いたら話が早い」…その通り。農協って本来農家がやりたいことを協同で交渉するための機関だったはず「全部一気にじゃなくて、できることから少しずつ」ホンマその通り!100%じゃないと意味がないなんてことはない。小さな一歩から。「子供たちの体や未来を創っていくのは大人の責任」もっとその通り。自分の子はもちろん、次世代という意味の子供たちを育てるのは今の大人。そのためにみんなのt税金を使うのは問題ないし、手間(社会を変える運動)をかけたっていい!子供がいるかいないかなんて関係ないと思う。心は動かされた。でも「カラ感動」ではいけない。小さなことからで一歩踏み出そう。そう思った1本だった