名古屋で働くSEのブログ -2ページ目

オーダーメード

オーダーメードについて考えた。


「オーダーメード」とは実は和製英語で、tailor-made または made-to-orderが正しい言葉とのこと。Wikipediaより。また、この言葉の対義語は"Ready-made"。これは英語となっているようで、既製服を意味する言葉ということだ。

私の家のリビングには、大きな窓が付いている。できるかぎり大きく開け放せるように、大きくてリーズナブルなものを選んだ。また、その窓から庭に出る部分にウッドデッキをつけた。
開放感のあるリビングが欲しいという我々のリクエストに、設計士がアイデアを練り、建築会社が作ってくれたものである。

この窓が、設計時に思い描いたとおり大きく開け放されたことは、ほとんどない。なぜなら我が家の周りは蚊が多く、夏場には網戸が欠かせないからだ。蚊が嫌いな妻や子供たちは、進んで窓をあけることなどしないだろう。

しかし、窓が予定通り開放できなかったからといって、私たちが設計士をなじったり、建築会社を罵ったりすることはない。土地を見つけてくれた人に恨み節を言うわけでもない。

私たちは喜んでこの地に住み、この家に夢を描き、家を建ててもらった。
そしてこの窓を見るたび、私たちは誇らしい気持ちになる。
自分たちが選んだ窓で暮らすことを喜ばしく思う。

オーダーメードというのは、そういうことなんだろうと思う。

人が思うことというのは、限界がある。
窓が大きくて開放感があって、休みの日には窓を思い切り開けて庭を眺めながら暮らす・・・
そのような思いを描いて出来上がったものでも、何らかの考慮漏れがかならずある。
それでもいいのだと、私は思う。迷って悩んで、自分が納得して自分が決めたのだから、それが答えなのだ。

ITソリューションにも、答えはない。

見た目のよいエンドユーザにやさしいシステムに見えるがものすごくサーバ台数が必要になるとか、レスポンスは素晴らしいが誰もコードを理解出来なくてレベルアップできないとか、悩みは尽きない。

答えがないのだから、常に現場で悩む。苦しむ。答えを見つけようとする。
そのプロセスをお客様と一緒に過ごし共に体験するということが、唯一のソリューションの答えだと思う。

もちろん、その悩みが低レベルであれば話にならない。ベースとなるITスキルや製品レベルを上げていくのが我々ベンダーの責務だ。
しかし、どんなにベンダーが頑張っても、最後の答えはお客様と見つけるしかない。

というより、答えを出す楽しみはお客様と一緒に味わう、というほうが、感覚的には近いと思う。

古いITビジネス

「人を投入すれば、それに見合った報酬が得られる」
「一度獲得した利権は、無条件に確保できる」

そんな考えのソフトハウスに、しばしば出くわすことがある。

ハッキリ言って、イノベーションも学習することもなく、ただ単に人を動員しようとする商売は終わったのだ。

彼らは20年以上もそこから抜け出すこともなく、少なくなったパイを取り合う争いをしている。いずれその水たまりが干上がってしまうことも、彼らは分かっているはずなのに、変化することも学習しようとすることもない。

われわれ発注側にも責任がある。
結局、人月単価の仕事しかシェアしていない。
もっと彼らにSEらしい仕事を与えていかなければならないし、顧客に新しい提案をしていかなければならない。

そんなソフトハウスの中にも、問題意識を持って行動しようとしている人がいる。
自分たちが変わらなければならないことを、現場にいるメンバーが誰よりも知っているはずなのだ。
私はそのような人たちと、新しいITビジネスの仕方を築いていきたい。

既得権益や受身のビジネススタイルから、新しい提案で打って出るビジネスへ。
そのような仲間が周りに増えていくことを望む。

リアルタイムコミュニケーションと、気になることリスト。

大型開発プロジェクトがスタートして、一ヶ月経過。
打ち合わせの連続で一日があっという間に過ぎていく。
そんな中で、チームとして情報を共有し、課題を解決していくのは非常に困難を伴う。

打ち合わせ時間が重複し、本来全員で出席すべき打ち合わせに参加できないメンバーも出てくる。そうすると、コミュニケーションが十分に取れず、情報が伝わらないためにプロジェクトのリスクが発現してしまうおそれが出てくる。

しかし私は、そのある程度の部分をテクノロジーでカバー出来るのではないかと考えている。

現段階で私たちが試行していることは、以下の2つ。

「メンバー各自が持っている情報や、いま打ち合わせしている内容をリアルタイムに伝え、かつパーマネントな記憶に落としこむこと
→これは即効性があり、時間が経過するに連れて著しく効果を上げるものと確信している。打ち合わせ内容の共有だけでなく、管理者からメンバーへの情報伝達、メンバーから管理者のフォローアップ、メンバー同士のアイスブレーキングなどに非常に効果がある。

・「個々人の持っている「気になること」を共有し、フォローしあうこと」
→最近始めた取り組み。
 「タスクリスト」でもなく、「課題管理一覧」でもなく、「気になること」をリストアップすること。それを、個々人で抱えずにシェアすることによって、助け合いによる早期対応・早期復旧を目指す。

まだまだ序盤。これから佳境に入る中で、また新たな取組が必要になると感じている。

結局、愛なんだ

ある仕事の帰り、後輩と酒を飲みながら電車に揺られていた。

自然と話は、仕事のことに。

会社内にはいろんなパッケージ製品がある。でも、自分たちのチームほど製品を楽しく、誇りを持って触っている集団はない。
どうも周りの人たちは、面白くなさそうに仕事しているように見える。責任を回避したり、自分がイニシアティブをとろうとしていないように見える。

この違いは、どこからくるんだろうね?

私は彼に聞いてみた。

「それはあれですね。結局、愛ってことなんじゃないですか」
彼はこともなげにそういった。

そう、そうだよ。その通り。
恥ずかしくて言ったこともなかったけれど、そういうことだ。

私たちが扱っているこのシステムに、僕らは愛を注いでる。

それは「思い入れ」という言葉だったり、「情熱」という言葉で語られたりもする。
けれど、「愛」という言葉が最もしっくり来る。
画面の見た目も、先進機能への取り組みも、そんなに褒められたシステムではない。
にもかかわらず、私たちは自分のシステムに誇りを持っている。

自分たちで何とかしたい。追いついていきたい。もっといいものを作りたい。
関わっている人がそう思い、同じベクトルに向かっている。

最近は、その輪の中にお客様も入っていただけるようになった。
進むべき方向について、お客様の思いと私達の思いが一致していることがわかった。

お客様同士の輪・ベンダーの輪・そして関わる皆様の輪・・・。
この輪を軸に、強力なフィードバックループを回していきたいと考えている。
そのための仕組み・仕掛けづくりを行うのが、まさに今の取り組みなのだ。

そうした私たちの思いを、「それは愛ですね」と言ってくれる人がいて、とてもうれしかった。

コロンブス

実はさきほどまで、コロンブスの卵とビジネスの発想に関する文章を書いていた。

ルールブレイカーは、まったく新たな価値観を想像する。
それはあまりにシンプルなので、コロンブスの卵のように、簡単なことなのだ。
自分もそのような決定的な仕事をするために、どうすべきだろうか…

というような趣旨で書くつもりだった。

ところが、Wikipediaで「クリストファー・コロンブス」を調べたところ、自分の持っているイメージの人とは相当かけ離れた人物であり、「コロンブスの卵」というエピソードそのものの信ぴょう性も疑わしいということであった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%96%E3%82%B9

「西に向かい黄金大陸を発見する」という信念の元、ヨーロッパの王室に資金援助を求め、航海資金を得て新大陸(アメリカ)を発見したというのが彼の功績である。

・・・というのは通説で、むしろその後の残虐な侵略戦争・奴隷商人としての側面が色濃い人物だということが分かった。
ということで、ルールブレイカーとしてコロンブスを賞賛するような記事は書けないと判断し、書くことを中断した次第である。

あらゆる物事には二面性がある。ビジネスの世界だって、「世界をより良くしたい」という理念を掲げつつ、金儲けに走るようなことが求められる。
だからコロンブスには功罪両面があるのも分かる。しかしながら、彼が侵略戦争として実行した大虐殺はあまりに酷過ぎる。

記事をアップする前に調べて良かった、としか言いようがないな・・・。

メンバーを動かすための具体的な方法

今日、実はちょっとつかんだかもしれません。

メンバーをリーダーに変える方法。

…とかいって、これは全然確信がありません。
確信がないことを書くなと言われますので、書きません(笑)

でもこれは、とっても具体的な方法です。
抽象的なやり方ではなく、本当に実践的なこと。

だから、これから6ヶ月間やり続けて効果を見てみたいと思います。

事例流用

先行開発した知識を「事例流用」という言葉で、やすやすと使おうとする輩が多い。

まず彼らは、対価を支払おうとしない。
対価とは、一義的には費用のことであるし、もう少し言えば先行開発した者への心配りということである。

対価を支払わず、コストを掛けず、安くその場をしのげればいい。
「事例流用」の輩の基本戦術である。

先行開発には、勇気が要る。
最終的なアウトプットに至るまでに、膨大な時間を費やしている。
「事例」などという言葉では表しきれないドラマがあるのだ。

単に最終的なアウトプットだけを取り出して「事例」を流用しても、彼らにはハートがないため、先行事例以上のものは生み出されない。
いや、生み出す気概すらないのだから、もっとタチが悪い。

そのようにしてコピーにコピーを重ねたシロモノには、結局「心」がない。
なぜそのような機能になったのか、語ることもできない。

「仏作って魂入れず」とは、まさにこのことだ。

幸運

仕事が楽しい。

年々楽しくなってきて、自分の周りにある仕事がすべて楽しい。

困った( ̄□ ̄;)

いや、別に困る必要はないのだけど。

もともと、自分の周りの状況を変えようとして、いろんなことを見聞きしてきた。
友人たちが転職したり職場を離れていくのを見ながら、いつか自分もそうなっていくのかなと思っていた。むしろ、職場を離れない方がおかしいんじゃないかくらいに考えたり。

そういう意識でこれまでやってきたのだが・・・

困った(・・;)

どうしてこんなに楽しい仕事ばかりなんだろう?

すべての仕事に、自分の思いをそのまま込めることができる。
仲間たちや上司が私の考えに賛同してくれて、進むべき道を一緒に歩んでくれる。
お客様の思いをストレートに受け止め、プロダクトに落としこむことが出来る。

そういう環境で仕事できるというのは、とっても幸運なことだと思う。

これはひとえに、人との出会いがあったからだ。
自分一人の力では絶対にありえない。
よい出会いがあって、その人の思いを受け止めて、仕事に活かせたからだ。

これからまた新しいチャレンジが始まる。
自分の幸運に感謝しつつ、新たな取り組みを仕掛けていこう。

Rule Breaker

僕の同僚である友人が、Twitterでこう発言した。

批判するつもりの無いただの質問自体が、批判みたいに取られる事が多々ある。純粋に質問したいだけなのに。

彼の性格をよく知っているし、どういうときにこんなふうに考えるのかも分かる。

彼は非常に尖(とが)ったプログラマー。
誰よりも好奇心が旺盛。
コツコツ積み上げ型ではなくひらめき型。

そして彼の特徴は、誰もがスルーしそうな常識にツッコミを入れる性格であること。

「なんでこんなことやってんの?意味無いじゃん」
「こんなロジック取っ払っちゃえばいい」
といって、大胆に自分のロジックに組み替えていく。
もちろん経験を通じて裏打ちされたテクニックがあるのは間違いないのだけれど、誰よりもタブーを踏み越えていく勇気と確信を持っている。

破壊力のある質問をする人間のことを「ルールブレイカー」と呼ぶのだと思う。
常識を疑い、無駄を嫌い、本質を突く。
求めるものにまっすぐ突き進むための力を持っている。

そのような人と仕事をするのは、ほんとうに楽しい。
どんどん彼と一緒にベールを剥ぎとってしまいたくなる。

そして、彼のようなルールブレイカーが自分の持ち味を十分発揮できるよう、プロジェクトで自由な環境を整えてあげることが、私の仕事の一つだと考えている。

当事者意識

当事者意識。これが仕事をする上で一番大事なことだと思う。

最近のパッケージ導入推進によって、当事者意識が急速に薄れているように思う。
作る人、売る人、導入する人、教育する人、メンテナンスする人。
分業できることはとっても効率的だし、仕事を大量にさばくことができる。

でも忘れちゃいけないのは、そのすべての人に「当事者意識」が必要だってこと。
お客様のために最大限のパフォーマンスをして、全体最適を考えるということが必要なのだ。

ところが往々にして、分業化は個別最適の方向に向かってしまう。

与えられたタスクさえこなせばいい。
他の工程の人に迷惑をかけないよう、滞りなくやりすごせばいい。
なるべく変化を起こさず、問題を起こさないように細心の注意を払う。

そんな空気のカタマリができてしまったらオシマイだ。
成長が止まるどころか、その時点で退化が始まってしまう。

変化を恐れず、積極的に影響力を発揮していくという姿勢こそ、全体の活性化につながる。
問題のないプロジェクトなんてないし、その「問題」こそが組織を次のステージに進めるヒントなのだ。


数年前の某プロジェクト。
火の手が上がっていたにも関わらず、誰もがその問題は自分のせいじゃないと思っていた。

そのときの寒々しい状況を思い起こしたので、戒めのために記しておこう。