謹んで年頭の御祝福を申し上げます。

お正月気分も抜けてますます寒さが厳しくなってきました。まだまだ冬休み気分が抜けきれないながらも私も高校生活のリスタートを切ります。

さて、だんだんと百人一首大会が近づいてきました。チームで戦うということもあって、足を引っ張らないか少し心配です。今日ナツやみゃろと帰路についた時にも百人一首の話題が出てきました。


ということで!私は!!とっつきにくいイメージのある百人一首とか古文を親しみやすくしたいです!!!

演劇部顧問の国語科松本先生がこれを見ていないことを願って書いていきます


まずは定番の百人一首から!


天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ

現代語訳

空吹く風よ、雲の中にあるという(天に通じる)道を吹いて閉じてくれないか。(天に帰っていく)乙女たちの姿を、しばらくここに引き留めておきたいから。

現代イメージ

😍「あの子かわいい〜。絶対人間じゃないって!エンジェルだ!!あぁ雲よ、マイエンジェルが天へ帰ってしまわないように天への道を閉じて!!!」


春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそをしけれ

現代語訳

春の夜のはかない夢のように、(僅かばかりの時間でも) あなたの腕を枕にしたりして、それでつまらない噂が立つことにでもなれば、それがまことに残念なのです。

現代イメージ

😞「なんだか眠くなって来ちゃった…」

💁「俺の膝を使えよ✨」

😤「あんたの膝なんか使ってつまんない噂されるとか嫌なんだけど!」


現代イメージと合わせると、かなりとっつきやすい印象じゃないですか!?


次は古文です!


枕草子

説経の講師は顔よき。講師の顔をつとまもらへたるこそ、その説くことのたふとさもおぼゆれ。ひが目しつればふとわするるに、にくげなるは罪や得らんとおぼゆ。

現代語訳

説法をする僧の顔はよい。講師の顔をじっと見つめていてこそ、その説くことの尊さも感じ取れるというものだ。ちょっとわき見でもすると、すぐに忘れてしまうので、醜い講師だと聴衆は仏罰をうけはしないかと思う。

現代イメージ

😆「やっぱ勉強するなら先生はイケメンの方がいいよね!その方が授業に身も入るし。


この文の後はこの発言を

😅「うーん、若い時はこんな風に書いただろうけど今は罰が怖いや」

と撤回?してます。枕草子は簡単に言えば清少納言の思ったことが書かれた文章です。このほかにもたくさん面白い文があるので、現代語訳だけでも読んでみてください!けっして春はあけぼの〜とばかり言ってるわけじゃありません!!


伊勢物語

春日野の 若紫の 摺衣 しのぶの乱れ かぎり知られず

現代語訳

春日野の若々しい紫草のように魅力的なお二人に、忍ぶ恋をした私の胸はこの狩衣の模様のように限りなく乱れております。


これは伊勢物語の中に出てくる和歌です。私は教科書で芥川やら東下りやらをみて、勝手に主人公は誠実な男性だと思っていました。実際はかなりのモテモテプレイボーイでした。この和歌も偶然見かけた美人姉妹への和歌です。そもそも一夫多妻が当然であり、伊勢物語のモデルといわれている在原業平は現代でいう勉強はできないけどイケメンで口説き上手な人でした。年上、年下、上品なお姫様に女中、旅先の見知らぬ女、隙間から姿をチラ見した女とたくさんの人と関係を持っていきます。節操なしです。当然修羅場も出てきます。


伊勢物語、修羅場!

あるところに夫婦が仲良く暮らしていました。けれどもある日夫が仕事で遠くへ行ったっきり行方不明になってしまいました。妻はモテモテでしたが夫を信じて待ちました。そして3年が過ぎ、当時の法律上では妻はもう再婚できるようになりました。


待ちわびたりけるに、いとねむごろに言ひける人に、「今宵あはむ」と契りたりけるに、この男来たりけり

現代語訳

待って待って待ちわびて、本気で口説いていた人がいたので、妻は心を決めて、「今夜はあなたの妻になるわ」と約束を交わした。しかし、ちょうどその夜に、夫が帰ってきました。


夫はドアを開けてとドアを叩きながら言います。ですが妻は開ける代わりに歌を詠んでそれを差し出しました。


あらたまの三年をまちわびてただ今宵こそ新枕すれ。

現代語訳

3年間、ずっとあなただけを待ち続けたのよ。でも今夜という今夜に別の人と夫婦になると約束したの。もう遅いのよ!


修羅場です。夫も夫で早く妻の元へと帰っていればよかったのに、本当にタイミングが悪いです。気になる続きは青空文庫で!


更級日記

少し書くのに疲れてきたので簡単に。これは源氏物語が大好きで読みたくてたまらない人の文です。現代とも通じるところがあります!

等身大の仏像を作らせて源氏物語が読めるよう祈ったり、源氏物語を読み込みすぎて文章を暗記し自分が作者だったのではと錯覚したり、夢で勉強しろと叱られても「私、あと2,3年もしたらきっと源氏物語に出てくるような美少女になるわ!」と思ったりとかなり親しみやすいです。そして最後はもっと勉強しとけばよかった、と後悔します。

現代でもこんな人いますよね!!


ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。どうでしたか?百人一首や古文の印象が少しでもとっつきやすく変わってくれたら幸いです。

本年もどうぞよろしくお願いします。去年よりもラムネを食べる人が増えますように。

40期生百人一首大会へ向けて闘志を燃やすりぃぷく