セーマン・ドーマン・・・
ドーマン・セーマンとも言う。
三重県志摩地方の海女が、危険から身を守るために身を付ける魔除け。
星形の印が「セーマン」、格子状の印が「ドーマン」。
陰陽道と関係するといわれ、「セーマン」は安倍晴明、「ドーマン」は芦屋道満の名に由来するといわれている。
10月5日の『光る君へ』にて、敦成親王(一条天皇の藤原彰子の皇子、後の後一条天皇)を呪詛したお札に、ドーマンらしきものが描かれていました。
人形の中に・・・梵字らしきもの、その下がドーマンらしきもの、そして「敦成」の文字・・・
ただ・・・
本当のドーマンは、横5本、縦4本の棒を引いて描かれるものですが・・・
『光る君へ』の呪符のものは、縦・横5本ずつなので、正確にはドーマンではないようです。
ドーマンは「九字」とも言われ、9は陰陽道では意味のある数字らしいです。
また、中国の仙道書には「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、前、行」という9文字を唱えて、魔を避けるそうで、それに由来するようです。
(日本の場合、「臨、兵、闘、者、皆、陳、列、在、前」と唱えられることが多いようです)
そう考えますと・・・
『光る君へ』の伊周の呪詛チーム・・・
9本棒のところ、誤って10本棒にしてしまい・・・似非ドーマンを使用・・・そのため、呪詛失敗・・・挙句の果てにバレた・・・のかもしれません。
なお、ドラマでは円能という僧侶が呪詛したとなってましたが・・・
wikiでは、この事件に関することが、次のように書かれており・・・
『政事要略』巻七十糾弾雑事蠱毒厭魅及巫覡に「勘申散源朝臣為文・民部大輔同方理・伊予守佐伯朝臣公行妻及方理朝臣妻・僧円能等罪名事」という罪名勘文が引かれており、ここに道満という法師陰陽師の名が現れる。
これが芦屋道満のようです。
そう考えますと・・・
『光る君へ』の敦成親王呪詛のお札のものはドーマンと考えたいのですが・・・
名前の由来にもなったと言われる蘆屋道満がいて(?)、厳密にはドーマンと違うものを描いてしまったのは・・・
やっぱ、もともとドーマンとは別物か・・・。
なお、蘆屋道満は、安倍晴明のライバルだったり、敵役だったり、引き立て役的に描かれることが多い人物です。