【そ】楚漢戦争(そかんせんそう) | 公辞苑(ハムじえん)【第二版】

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楚漢戦争・・・
秦の始皇帝の死後に勃興してきた西楚の覇王・項羽王・劉邦・・・
この西楚と漢の間で繰り広げられた戦争。
最終的に西楚が破れ、漢が中国全土を統一。
 
「背水の陣」「四面楚歌」などは、楚漢戦争から出た言葉です。
 
 
 
 
コンビニで、本宮ひろ志の作品「赤龍王」の廉価版コミックを購入しました。
楚漢戦争を取り扱った作品です。
ちなみに、赤龍王は劉邦のことを指してます。
眠っている母の体の上に赤龍が乗った後に生まれたのが劉邦で、赤龍の子だという言い伝えがあるそうです。
 
以前にも同作品の廉価版コミックを一度買った覚えがありますが、捨ててしまい・・・
懐かしさに駆られて、再購入してしまいました。
 

 
一度、廉価版の「赤龍王」を捨てたのは、楚漢戦争を取り扱った小説・・・司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を持っているので、同じような内容なら何時でも読めると思い、捨ててしまった次第です。
 
 
さて、ここからが今回書きたかった記事です。
楚漢戦争」や「項羽と劉邦」といったように、何故か敗者側の楚(西楚)や項羽の方が先に来る言葉が多いんですよね。
ひょっとしたら、日本だけかもしれませんが・・・。
 
Wekipediaで調べてみても、楚漢戦争取り扱った映画・ドラマのほとんどが「項羽と劉邦」なんですよね。
もっとも、正確には中国制作のものの邦題のほとんどが「項羽と劉邦」ですが・・・。
唯一「劉邦と項羽」という作品もありましたが、その原題は「漢劉邦」で、劉邦の生涯を描いた作品だからのようです。
 
司馬遼太郎の「項羽と劉邦」が連載されていたのが、1977年~1979年のようです。
先ほど挙げた中国制作の映画・ドラマは1990年以降なので、邦題に「項羽と劉邦」とつけられたのは、おそらく司馬作品の影響なんでしょうね・・・。
司馬遼太郎・・・強し!
 
 
 
ちなみに、江戸時代中期の読本で「通俗漢楚軍談」というものがあるそうで、これだと勝者の漢が先ですね。
その読本の元ネタは中国の明代の「西漢通俗演義」で、西漢は一般的に前漢のことを指すようですので・・・
司馬遼太郎の影響のない頃だし、元ネタの題名が「漢」押しなので、漢が先だったんでしょうね。