パレスホテルでの新年会の前に覗いた 三の丸尚蔵館の「瑞祥(ズイショウ)のかたち」という企画展の絵を貼ります。
(↓東京駅日本橋口から歩いてきて、お昼を頂くパレスホテル前を 一度通り過ぎております_)

内濠(ウチボリ)通りを大手門の方へ渡ります。

↓あら、大手門前に行列ができてます。尚蔵館へ行く人の列でしょうか?

違いました、手荷物検査です。


そういう事なら、と 私達も並びます。(チェックの係員は私達が並んでいた時は 一人、でしたが 段々列が長くなってきたからでしょう、門脇のポリスBOXのおまわりさんが「増員要請」の電話を掛けていました。)
↓持ち込みが禁止されている物品はこちらー。

(↑お弁当はイイけど お酒はだめ、なのね?)
列に並びながら 大手門橋から周囲の景色を撮っております。
↓橋から見る「大手門」の渡櫓(ワタリヤグラ)。/ 橋の北は「大手壕」。

↓渡櫓の東の破風(ハフ)。


↑よく見ると破風には青海波(セイガイハ)が鏝(コテ)で描かれています。又鯱(シャチホコ)の下には「菊」が見えます。
↓橋の南は「桔梗濠(キキョウボリ)」です。

手荷物検査を済ませ、高麗門(コウライモン)を潜って大手門の枡形の中に入ります。

枡形から振り返ってみた高麗門。



↑↓大手門 渡櫓門(ワタリヤグラモン)部分。


↓説明板。

↓説明板の横に置かれていた鯱(シャチホコ)。文中にある「大きい方の門(渡櫓門)」の屋根に載っていた「明暦三丁酉(メイレキサン ヒノトトリ)1657年」の「振袖火事」の後 再建された門に載せられた鯱_ ってレプリカでしょうね?

門から城内(?)に入ったところ。

↑あれ? 尚蔵館って 工事中だったんですかね?
↓というか すでに私の知ってる尚蔵館の建屋ではありませんでした^^;)

(ググってみたところ_尚蔵館は令和元年_2019年から建て替え工事が行われており 今建つのは令和5年_2023年にオープンした「第I期棟」らしい。今行われている工事は「旧館取り壊し工事」で 跡地には2026年に「第II期棟」が完成する予定、とか。。。/ <参考>三の丸尚蔵館は、2023年10月1日付で、管理・運営が宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管されている~ そうです。)
では入館しましょう。

今掛かっているのは_

「瑞祥(ずいしょう)のかたち」、という 新年に相応しい企画展。

さあ では 見せて頂きましょう、宮内庁が守ってきた お目出度いあれこれ。
意外にも(?)館内の展示物は(一部を除き)撮影OKでした。

展示室に入って まず目に飛び込んできたのは 宝船。

(大正5年(1916)江崎栄造-作)

↑今回展示されていた物で 「どれか一つ持ち帰ってもイイヨ」と言われたら 私なら迷わずコレ を選びますね^^)
<*>余談ながら_ 亭主は「一点貰える~ なら べっ甲で作った伊勢海老!」と申しておりました。残念ながら 戦後 長崎の正封勲造という方が作った~というこの作品は撮影不可 でしたので 絵 無し。
↓これも「美しい・・・」と長く見た物。


↑蓋に鳳凰の載る香炉と その台。(江戸時代 中林笑山-作)
↓彫像では これも興味深かった。_有翼の麒麟。(日本橋の麒麟像以外で翼をもつ麒麟を見たのは 初めてです。)

(↑昭和? 制作者不詳。/ 昭和3年の即位の大礼の際、香淳皇后のご兄妹より贈られたもの、とか。)
↓この 不思議過ぎるオブジェも面白いでしょう?

↑まるで「炭を削って作ったキノコの群像」みたいですが 実は「明治時代に 皇居 吹上御苑に発生したマンネンタケを乾燥させ、朽ち木の形に彫刻した黒檀の基台に植えこんだ置物。」だそう。/ つまり (本物のような作り物 の逆の)作り物のような本物のキノコ なんです。/ ぎゃふん^^;)
脱線しましたが、 「霊芝(レイシ)」とも呼ばれるマンネンタケは 「古来より万病に効く薬」として飲まれており、この置物でも マンネンタケは「長寿を象徴」する意匠として用いている、んですって。/ つまり これは 「ま~ おめでたいっ」と鑑賞すべき物だった のですね? 勉強になりました。
他に私的に「ほー」だったのは_
『小栗判官絵巻』に描かれている「大亀」。

(江戸時代 岩佐又兵衛-作)

↓この部分、ですね。

↑照手姫の父-横山(親子ではない とする話も)が 小栗と十人の家来を宴に招く場面。(横山は照手と無断で結婚した小栗を憎み 小栗を毒殺するのです~・・・) 縁側に「蓬莱山(ホウライサン)をかたどった松と橘の生えた岩山を背負う大亀の作りもの」が見えますが これは「幾久しく」という意味のこめられた物として置かれているのかな?(照手と小栗の結婚を 横山が認めたかのように見せかけるための 小道具として_) / 余談ながら_ 保存もよく美しい絵巻物です。照手が描かれている場面も展示されていたら良かったのに・・・。(きっと「さぞや」な照手が見られた事でしょう_)
その他の「お目出度い」デザインあれこれ~
↓旭 松 鶴 ~

(↑明治時代 川端玉章-作)
↓鶴 亀 松 竹 ~

(↑明治時代 野口幽谷(ユウコク)-作)
↓旭 富士 ~

(↑昭和 横山大観-作)
↓旭 波 ~

(↑江戸時代 岩瀬忠振(タダナリ)-作)
↓蓬莱山。(山の下の州浜のその下に 大きな亀!)

(↑江戸時代 狩野常信-作)
↓人気だった伊藤若冲の鳳凰。

(尚蔵館は もう一つ若冲の白い鳳凰を持っているのですが それは「2/4~」の 後期 に展示されるそうなー。/因みにそちらは「国宝」ですって...。どんなのなんだろうなあー)
あ~ お目出度い物を沢山見て 有難い気持ちになれました~

↑『図録』も一部頂きましたよ?(実は予約で『図録』つきのチケットを購入しておりました。会場で買うより300円安かった~)

めでたし めでたし。