能代(ノシロ)の 旧料亭「金勇(カネユウ)」 | (又)おだわらぐらし はじめました

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 背広を脱いだ夫と 結婚以来ずっと専業主婦の私との
「新しい日常」を綴って参ります

十二湖の青池あたりを(ちょっとだけ)歩いた後は_
県境を越えて
秋田県の能代へ。(能代はかつて 米代川によって運ばれる秋田杉の集積場として大変栄えた街です。)


↑柳町商店街_。昔は料亭や揚げ屋が並ぶ華やかな所だったそう。
↓ゲイトの奥(南側)に鳥居が見える通りが。

ゲイトの左には「鎮守八幡神社」と彫られた社号標。(もしかしたらこのゲイトは鳥居の名残かも?)

ゲイトを潜るとすぐ右手(西)に「旧料亭-金勇」がありました。


見学させてもらいましょう。(なんと 見学料「無料」でした_)




説明板。

「国登録有形文化財
  旧料亭 金勇
能代市は、米代川流域で生産された天然秋田杉の集積地であったことから木都能代として栄えました。金勇は、明治二十三年に創業された料亭で各種宴会や会合などに幅広く使われました。現在の建物は、二代目助氏によって昭和十二年に建て替えられたもので、木都能代の象徴とも言える秋田杉の殿堂です。当時の営林署でも後世に残る建物をと、資材の提供に全面的に協力したと言われております。(後略)」

ここが入口_。


↓館内案内図。

一階から拝見しましょう。

↓廊下。

廊下の北側には 独立性の高い個室が並んでいます。
↓一番手前の「有明の間」。













↑「川風の間」。
↓「田毎の間」。







廊下の南は広間。
↓ここは「小広間」。


↓小広間とぶち抜きにできる「中広間」。




(↑広間から見た庭)

廊下の先に太鼓。

「検番太鼓」だそうです。

(↑説明書き 「検番に置いてあった太鼓です。/検番とは料理屋・芸者屋・待合の三業海相の俗称で客席に出る芸者の取り次ぎや玉代(ギョクダイ=花代)の計算などを行いました。」)

その向こうに 特別なお部屋がありました。

「多津美の間(タツミノマ)」

↑「1979年、明治期の建物を移築し再建しました。構造材のみを再利用しています。もともとは庭からも直接入れる造りで、上客がお忍びで使ったそうです。」!

↓部屋には碁盤や脇息(アームレスト)が置かれていました。

去年の本因坊戦の会場が「金勇」さんだったんですね?

(↑すみません、碁を知らないので どっちが勝っているのかスラわかりません^^;)
で、 ほー この部屋で対局が!確かにこんな部屋だと集中できそう~ と思ったら 実際の対局は二階の大広間で行われた、とわかりました。↓

(↑え~? 落ち着かなそう・・・)))

では階段を上がり、二階へ。



↓二階北の廊下。

ここが大広間。(本因坊戦が実際に行われたところ、の)

「四畳半」をモチーフ繋ぎにしたようなユニークな意匠の天井。/尚一畳分の板は全て「杉の一枚板」です。

(↑広間の東は舞台。↓西は書院造。)

窓からの眺めも素敵。





東の大階段から一階へ戻ります。







↓階段上がり口横にロビー。



館内に展示されていた資料や調度品の絵も貼ります。


(杉 自体も鑑賞対象~)




↑美しい杉板の上に春慶塗。(綺麗だけど 「保護色」で 目が美術品に集中せず泳いでしまいます・・・)

↓金勇の板前の指導にあたった島根棋長という方が書かれた献立表。(書も絵も見事で 献立表というよりむしろ美術品ですね?)




~とこんな具合で

どこもかしこも素敵で、
無料で見学させてもらえるのが申し訳ないような 大変すばらしい場所でした。/ 能代市さん、ありがとう。