どこも 「建物としては知ってるけど 中までは~」という場所。
まずは中央公会堂。(ここに午前10時に集合)



最初に地下の展示室で 公会堂の歴史について教えてもらいました。

↑株式仲買人、岩本栄之助の胸像。
明治44年に この方が大阪市に100万円という大金を寄付した~ ところから話は始まります。(詳しくはこちらで⇒*)
大正7年(1918年)に竣工した公会堂は 去年100周年を迎えていますが まだまだ現役だ。
一階のホール(大集会室)へ。

↑東の正面入り口(写真左手)から入館すると このロビーへ出るんですね?
↓ロビーを抜けるとホールです。


正面に舞台。

舞台の縁の上部には舞楽の蘭陵王の面。

金箔を貼った縁には トウモロコシ ブドウ リンゴなどの食べ物がデザインされています。

ステージにも上がらせてもらえました。

(↑ステージ奥には音響反射板)
(↓ステージから見た観客席)
自然光が入るステージ_ 今日では珍しいので そういう意味でも価値ある場所、です。

時に今の椅子は布張りですが_


かつては木の椅子だったそうです。(長時間座るには辛いようなー)

(↑二階の一部に残されたもの)
(↓こちらは 地下に「復元」されたも。実際に座る事ができます。)

見た目簡素な椅子ですが、実は裏に ちょっとした仕掛がー。/ 帽子かけがついているんです。(椅子を畳んだ状態で、ラックに本を立てかけるようにに帽子を置くと U字になった金具のところへ帽子のクラウン部分がくる。座席部分を倒しても帽子は ブリムがひっかかってて落ちないー。)
へーなるほど と感心したり、 そうか当時の男性は帽子をかぶってたんだ、と 今は失われたファッションについて感慨を覚えたり。
↓ホール内の美しい柱にも驚きました。

土台の黒い部分は「黒更紗」、その上に灰色部分は「美濃霞」という国産の石を使っているのですが その上のクリーム色の部分は石膏に赤い塗料を混ぜて作った「擬大理石」なんですって! (いやー どう見ても大理石だよー。すごいな当時の左官さん。)))
二階部分へは (ホール内には階段はないので)

一度ホールを出てエレベーターで二階へ上がってから 改めて入室しますー。

二階は「コ」の字型に観客席が並んでいましたがー

柱のせいで舞台が見えない席、が結構な数存在してました^^;)

コンサートの時など、 見える席 見えない席で 料金に差があったりするんでしょうかー?


それにしても_
細部にまでこだわった 素晴らしい造り。



↓去年コンサートを聴きに来た折の写真がこちら~
(西の正面入り口とロビーを挟んでのホールの位置関係などは 今回撮った写真ではわかりにくいので 参考までにリブログで画像つけますね)
ホール:大集会室に続いては 三階の「小集会室」を見学しました。

木が多用されたシックな空間。

ほら 天井までー。

西の窓の上にはステンドグラス。



(↑ちょ~ っとずつ絵柄が違ってるんですねー)
↓壁飾りは絹地に刺繍。


ドアに施された模様には木象嵌の技術が用いられています。

この部屋では なんとグランドピアノを入れてのコンサートも可能 なんですってーーー。
続いて 隣の「中集会室」
ここは ゴージャス でした。(入るなり皆 「おおー」と声を上げてましたよ)

広いフロアー。

高い天井。



舞踏会会場~ って感じ。(実際社交ダンスのイベントで使われる事もあるそう)

そうそう、ステンドグラスには大阪のマーク「澪標(ミオツクシ)」がデザインされてました。(ここ 見所 らしく、公会堂のガイドさんが力を入れて説明してました)

他も 細部まで「よくぞ」って感じに作り込まれてましたよ。


コーナーにプレート。(昔の洋館で時々見る暖房用の送風口に似てるー。)

丑寅の方向にあるので「牛と虎」が透かし彫りで描かれてるんですってー。

(↑でも正直 虎はわかるけど 牛はどこー? でした)))
他のコーナーにも 「未申」だの「戌亥」だのがデザインされていたのでしょうかー? / 残ってないので 枠部分だけ元デザイン(多分丑寅の物をコピーして) で円形部分は平ら~ なまま壁に嵌め込まれていました。


床

一部に当時の床がそのまま残されているんです。(今の床が 当時の床のデザインをきちんと復刻した物だという事がわかりますね?)

ところで この素晴らしい広間はなんと 「元 食堂」!
どんな料理が出されてたんでしょうねー?
↓展示室にあった 当時の食器。

きょう日見かけない形のカトラリーもあります。(何だろ石炭すくうシャベルみたいなの。スイカみたいな物に穴を開けながら食べるのにはよさそうだけどー・・・)

(↑意匠についての説明)
食堂と聞いて初めて納得できる室内のデザインも多かった。(食べ物尽くし~)
↓筍

↓葡萄

↓鮎

この線上にあるので、鶏やアヒル(ガチョウかも)も「食材」として描かれたらしい事がわかりますねー。


中集会室にはもう一つ見所が。/ 丸窓風の窪みに貼られた鳥の絵、です。




閉塞感を軽減させるために 飛ぶ鳥 が描かれたらしい との事でした。/ が、絵はキャンバス地に描かれた油絵で、これを窪みにピッタリ貼る、のは 実は結構大変な作業だった、んですって。(穴があって その向こうにキャンバスを置いてる訳ではないんですねー)
三階の東の部屋は「特別室」です。本当はこの日の見学会の「目玉」だったのですが イベントが入ったとかで見学は叶いませんでしたー・・・
でも移動途中たまたまドアが開きっぱになってたので「ちら っ」と見せてもらいましたー。

↑素晴らしい天井画! 見た瞬間自分も空を飛んでるような気持ちに! (沸き立つ雲の その上に_立つというより浮いている男神_。/ やー ちゃんと見たかったなー)
↓展示室にあった写真。

↑描かれているのは 伊弉諾+伊弉冉の男女二神が天瓊矛(アメノヌボコ)で日本列島を生み出そうとしているところ、ですってー。
↓こちらは東のファサード上部に見える半円形の窓の 内側。/こんなデザインなんですねー。(鳳凰かなー アールデコ調でお洒落)

↓同じく展示室にあった「特別室 カーテン」。何から何まで~ な 本当に特別なお部屋ですねー。


いつか・・・ 見てみたい!
しかし、見学させてもらったお部屋はもちろんですが その他の部分も 美しく また興味深かった。



昇降機の機械部分なんかも 「へー」。

(↑奥がモーターでしょうね?)

最後は 地下のショップへ案内されました。

ここには公会堂の写真集のほか 「絵葉書」も売られてました。(特別室の写真 欲しいなー と思ったのだけど、いやまず本物を自分の目で見てからだ、と・・・)

そうそう、手頃なお土産 としては(↓左下に見える)ピンバッヂがおすすめ~ と、(公会堂の)ガイドさんが言ってましたー^^)

ありがとうございましたー。



続いては 「大阪倶楽部」でランチ、です^^)

(↑あ ここはまだ 公会堂の隣の図書館横)))