イコラブ楽曲を語る⑨「虹の素」その1 | イコラブとてっぺんまで(イコラブ応援ブログ)

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アイドルグループ「=LOVE」(イコラブ)への思いを気ままに書いています。「イコラブをてっぺんまで」ではなく、一緒に頂点を目指したいと思い、このタイトルにしました。イコラブを愛する方はもちろん、これからイコラブを知りたいという方にも読んで頂けると嬉しいです。

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今回は9回目となる「イコラブ楽曲を語る」シリーズ。「虹の素」について書こうと思います。

 

「虹の素」(5th C/W2019.4.24リリース)



 

 

5th「探せ、ダイヤモンドリリー」のカップリング曲で、「いかりんぐ」こと舞香と衣織のデュオ曲です。それまでのイコラブ楽曲はカップリングを含めて、メンバー全員で歌ってきましたが、本作で初めて少数メンバーによるユニット曲が生まれました。歌唱力には定評のある2人が、青春時代の自己肯定感の薄さに迷う様をライブでも見事に表現しており、情熱溢れるダンスは現場で必見の一曲です。

 

初披露:2019.4.14Zepp Nagoya

音源解禁:2019.4.17(ラジオbayfmにて)

リリース:2019.4.24

MV公開:2019.5.11

 

 

 

最初にタイトルが発表された際は、「味の素?」という声もあり、どんなユニット曲になるのか想像もつきませんでした。披露の順番も異例で、いきなりツアー公演でパフォーマンスされたのです。平日の名古屋公演でしたので、私は参戦しておらず、ツイッター等で真っ先に観られたファンの感想を拾っていました。

 

「手遅れcaution」という例外はあったものの、そこまでのイコラブ楽曲は前向きで明るい世界観を前面に押し立て、青春については甘美な捉え方を続けてきました(ex.=LOVE、僕クリ)。しかし本作は青春の迷いというべき、「陰」の側面をメインテーマとしており、まだ何ものでも無い(なりきれていない)若者を、MVのような陰鬱ですっきりしない灰色の空に覆われた小さい存在に落とし込んでいます。

 

これまでも折りに触れて、同曲の歌詞や世界観の考察記事を書いてきましたので、今回それについては割愛致します。ここで改めて考えたいのは、同曲がグループに与えた意義です。どうしてユニット曲を投入してきたのか?なぜその魁として舞香と衣織を指名したのか?それについて、自分なりに考えてみようと思います。

 

先ず、ユニット曲を作った背景です。これは想像が割と容易で、グループの総合力PRと並行して、個々のメンバ-PRにも注力し始めた証左かと考えます。当然ながら、全員参加曲に比べて、少人数ユニット曲の方が個々のメンバーへの注目度は高まります。既にグループとしては、一定の評価と注目を集めたと判断し、続くミッションである個々を光らせることに着手したと見ることが出来るでしょう。

 

更にこの事によって、メンバーの発憤を促す効果も期待できます。仲良しイコラブちゃんではありますが、皆んなアイドルである以上、次は私も注目されたいと考えるのは当然です。幸い指原Pは実力を平等に評価してくれそうですから、だったら私もパフォーマンス向上に努力を重ねて、抜擢されるようになりたいと、日々のレッスンに力が入る訳です。先日公開されたノイミーのDocumentaryにおいて、初の定期公演を終えたメンバーに対して指原Pは、「パフォーマンスが良かった子に周りが追いついてきている」と労っています。グループとしての総合力を盤石とするためには、メンバー全員の底上げが大切であり、ユニット曲という分かりやすい「ニンジン」をぶら下げることで、そうした発憤を期待したのかも知れません。

 

現実的な面に目を向ければ、ライブにおいてメンバーの休める時間を作ることで、より重層的で広がりのある演出を可能たらしめた効果もあると言えます。全員曲を始めから終わりまで続けるとしたら、「休憩」や「着替え時間」のためのMCがどうしても必要となり、その事でライブの熱を断ち切ってしまう懸念があります。ユニット曲であれば、舞台裏に下がれるメンバーがいる訳ですから、その間が不要となる実利があるのです。そして「全員曲」と「ユニット曲」の組み合わせで、ライブに緩急が付き、その事でエンディングに向けてオーディエンスのカタルシスを喚起することが出来ることでしょう。

 

こうした効果や機能を推し進めるべく、次作以降もC/Wではユニットやソロ曲が相次いで披露されています。5th以降において、C/W2曲のいずれも全員曲となったことは無く、6thにおいては、「Sweetest girl」「推しセカ」と、2曲ともユニット曲となり、7thでついにソロ曲までもが投入されました。本来であれば、今年夏のライブシーズンにあっては、こうしたヴァリエーションを武器に、パワーアップしたライブを繰り広げようとの目論見があったかも知れません。それが寸断されているのは、返す返すも残念でなりません。

 

さて、次の考察としては、どうして本作に舞香と衣織を起用したかですが、ちょっと長くなりましたので、これについては次回とさせて下さい。このシリーズで2回跨ぎは初ですが、それだけ論点の多い楽曲ということなのでしょう。

 

では、また次回。(続)

 

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