ふむふむ


ぬこむら「やっぱり時間は10時間くらいで収まる様にして、

      敵とかももう少し少なくて弱い方が良いのかなぁ」

某PL「そんな薄っぺらいシナリオなぞお呼びで無いわ!」

ぬこむら「ですよねー」


良い意味でおかしい愉快な仲魔達に多大なる感謝を。



事情により暫く暇になったので、3話分のリプレイをごりごり書き進めています。

第4話の冒頭にサイトのURLを載せられれば良いなぁ。

音声からの文章起こしでは無いので楽と言えば楽なんですが。

あ、ダブクロのキャンペーンもリプレイ書かねば……


セッションレポートはどういう風にセッションが進んでいくのかを見るためにあって

読みやすさとかは二の次だと思ってましたが解釈が違うのだろうか……

まあ、明らかな誤字とか会話の流れを見て一部削除とかはしてますが、

発言内容は極力ログそのままにしてます。

それにホラ、そういう編集は皆素人な訳で。

公式にもログをそのまま貼るだけでレポートが出来上がると書いてありますし。

まあ取りあえず、市販のリプレイでも買って読んでろ、な?(謎)



第4話は8/30開催予定。

書きかけのプロローグも書き上げておかねばー。


銃の資料ってどの本が良いんだろうか……(謎)

「夏休みの課題を受け取ってきたぞ」


「……まだ増えるんだ」


 蝉の合唱が木霊する、良く晴れた日の昼下がり。黒のテーブルに置かれた書類の束に、恭介は盛大に溜息を吐いた。額に手を当て、睨む様にして書類を見詰める。その手元にあるのは、何時もの鍵付のノートではなく、普通の学習ノート。そして周りには、教科書や辞書の類が散乱している。殆ど汚れの無い教科書の端を指先で弄りながら、彼は口先を尖らせた。


「これで補習に出なくて済むんだろう? 文句を言うな」


 その様子に肩を竦めると、更科は肩に掛けていた鞄を降ろした。それを床に落とし、手にしていた郵便物をテーブルの上に置く。恭介はテーブルに頬杖を突いた。


「まあ、良いけどね。どうせ更科に手伝ってもらうつもりだし」


 郵便物を仕分ける更科の手が、ぴたりと止まった。眉を寄せ、視線だけを恭介に向ける。


「……確定なのか、それは」


「当たり前じゃない」


 当然と言わんばかりの、きょとんとした表情。呆れた様に肩を竦めると、更科は郵便物の仕分けを再開した。手元に目を落とし、不要なチラシやダイレクトメールを手際良く取り除いていく。その中で、彼は淡いオレンジ色の封筒に目を留めた。


「ああ、それと――」


 封筒を取り上げる。差出人の名前を確認すると、彼はそれを恭介へと差し出した。


「千里さんからの手紙だ」


「父さんから?」


 恭介が目を丸くした。ペンを置き、手を伸ばす。更科から手渡されたその封筒を丁寧に開封すると、彼はその中身に目を通した。外国の風景のものらしきポストカードが数枚と、便箋。ポストカードを脇に置き、便箋を広げる。


「――『恭介へ。久しぶり、元気に過ごしてるかな? 父さん達は元気だよ。この街の暮らしにも漸く慣れたし、研究所での仕事も波に乗ってきた。母さんと一緒に夜遅くまで頑張ってる。休日は辺りを散策したりしているよ。とても綺麗な街でね、ポストカードを入れておいたから、後で見ておいて。今回この手紙を書いたのは、恭介に父さん達の最近の事をお知らせしたかったのと――ちょっとお願いしたい事があるからなんだ。恭介のお友達を数人、此方に送って欲しいって研究所の人に頼まれてね。まあ、ただの観光じゃなくて、お仕事を手伝って欲しいからなんだけど。勿論渡航費用や宿泊・食事等の手配は此方でするし、報酬は出すとの事だよ。時間が空けば観光もさせて貰えるってさ。詳しい事はメールで送っておくから、それを参照してね。分からない事があったら、メールなり電話なりで連絡して欲しい。それじゃ、宜しくね。最後に……身体には気をつけて。わがままを言って圭吾君を困らせたりしない様に。父さんより』……わがままなんて言ってないよね、僕」


 更科は無言で恭介から目を逸らした。それを横目に、恭介が脇に置いたポストカードを取り上げる。笑みを浮かべながら写真を見詰める恭介をちらりと一瞥すると、更科は溜息を吐いた。


「メールを確認すれば良いんだな?」


「ああ、宜しくね」


 にこりと微笑む。頭を掻くと、更科はリビングから出て行った。


ふむふむ



日曜にDX2の桐生家キャンペーン2本目をやってきました。

ここのところ銀雨TRPGにどっぷりだったのでルールをかなり忘れてましたが。

ハヌマーン×バロールの殴りキャラで行きました。

侵食率100%越えじゃないと使えないくせに一気に32も上がるコンボとか

我ながらやっちまったなと思いましたが、

2倍振り3倍振りを考えれば普通にアリですな……

前のキャンペーンで使ってたのがノイマン×ソラリスの支援オンリーで

かつ生還者持ちのキャラだったのでどうにも慣れんとです。


PC2でPC1を狙うキャラにするはずだったのに、気付けばNPC方面に……

ああいう関係が凄くツボったんじゃよ……!(鼻血)

はてさて、これからどうなるやら。主に開催日的な意味で。


【戯れなる語り部】第3話は7/26(土)の夜に開催予定です。6月ではありません。

何というか……いろんな意味でgkbrな面子だ……!(ヒィ)




リンク貼ってくれないのかな……(チラチラッ)(謎)

微妙に不調なので後で手を加えるかもですが、一応。


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「カーナちゃん♪」


「苗字で呼びなさい」


 とある研究所内の、一面が白で統一された広いフロント。何時もの様に呼び掛けてくる満に、カナは何時もの様に即答で返した。彼女のジト目を余所に、満の顔に子供の様な屈託の無い笑みが浮かぶ。ちちち、と声に出しながら人差し指を左右に揺らすと、彼はその指を突き出した。


「もー、カナちゃんはカナちゃんだってばー。可愛いんだからそんなにツンツンしなーいのっ」


 ぷにっ。べしっ。頬に突き立てられた指を、カナは速攻で叩き落とした。大袈裟に指を振るう満を横目に、まるで汚れを拭うかの様にハンカチで何度もその部分を擦る。ハンカチを仕舞うと、彼女はくるりと踵を返した。


「とっとと来なさい、バカ」


 かつかつとヒールを鳴らしながら、フロントから繋がる白い廊下に向かって足早に歩いていく。のんびりとそれに着いて行きながら、満は赤と白のボーダー柄のシャツをぱたぱたと仰いだ。


「あ、カナちゃーん、何か冷たいもの貰えると嬉しいかなー? ほら、外すっごく暑くてさーそん中をずっと歩いてきたからさー。てか、ホントもうちょっと近いところに移動してくれるともっと助かるんだけどー」


「知らないわよ」


 振り返りもせずに一蹴する。その後ろで、満はがくりと項垂れた。


「カナちゃんは冷たくなくて良いのに……まあ、カナちゃんはずっとこの中に居るから分かんないかも知んないけど! 格好からして暑そうだし!」


 びしりと指差した先のカナは、黒い厚手のタートルネックに白衣と言う、凡そ夏とは思えない服装を身に付けている。小柄な体を翻すと、彼女は微笑を浮かべて満へと歩み寄った。そしてその指先を捻じ曲げる。


「あぎゃあっ!?」


「人を指で指しちゃいけないって、お母さんに教わらなかった?」


「ご、ごめんなさ……!」


 長身を丸めて指先を擦る満を放置して、カナは再び歩みを進めた。突き当たりを曲がって、更に奥へと向かう。ふと、彼女は足音が続かない事に気が付いた。ちらりと後方を振り返る。満の姿は無い。深く溜息を吐くと、彼女は胸元から携帯電話を取り出した。内線番号を打ち込み、耳元に当てる。


「……ああ、忙しいところに御免なさいね。ちょっとあのバカの為に冷たいものを持って来てくれないかしら。ええ、茶でもコーヒーでも何でも良いわ。あ、あと何か菓子でも。23号室に居るから。――うん、宜しく」


 携帯電話を閉じ、仕舞う。その時、遠くからぱたぱたと足音が聞こえてきた。程無くして、廊下の角から満が顔を出す。きょろきょろと辺りを見回すその瞳がカナに向けられる。ぱっと浮かんだ笑みを見詰めながら、カナは肩を竦めた。


「ごめん、ごめーんってばっ」


 両手を合わせ、ぎゅっと目を瞑る。そんな満を一瞥すると、カナは足を踏み出した。遅れて、足音が続く。


「……手間の掛かる奴」


「え? 何か言ったー?」


「何でも無いわよっ」


 僅かに頬を赤らめながら言う。微妙な距離を保ったまま、2人は廊下の奥へと消えた。



***************



「いやいやいやー、この間の記事、高めに買ってくれるところがあってさー! これで少しの間食い扶持に困る事は無くなったよー♪」


 あっという間に中身が半分になったコップをテーブルに置くと、満は満面の笑みを浮かべた。持っていた鞄を開け、ひっくり返さんばかりの勢いで中を探る。再びの笑みと共に、彼はそこから1枚の領収書を取り出した。自信たっぷりの表情と共に差し出す。それを受け取ると、カナはそこに書かれた金額に目を通した。

「何度言ったか知らないけれど、そんなに困窮してるならウチに正式に参加すれば良いのに」


 溜息と共に肩を竦め、金額が書かれた面を伏せてテーブルに置く。テーブルに頬を付けて伏せると、満はニヤリと笑った。


「いやいや、やっぱ俺ってば『サンプル』である前にジャーナリストだからさー」


「ロクに使って貰えない底辺記者のクセに、エラそーに」


 両腕を組んで、背を反らしながら満を見下ろす。その言葉に、満は体をぷるぷると震わせ、両手で顔を覆った。しくしくしく、と呟きながら、背を丸めて俯く。


「確かにその通りだけどー、どストレートはキッツいよカナちゃーん」

「苗字で呼べって言ってるでしょ。……まあ良いわ。野垂れ死んだら回収してあげるから。検体として」


「うん、その時は宜しくね~♪」


 両頬に手を当ててにへらと笑う。軽薄とも取れる満の表情を、カナは眉を寄せて見詰めた。肩を竦めて立ち上がる。部屋の端を囲うように置かれた書類棚に向かうと、彼女はそこから2つのファイルを取り出した。


「で、今回のネタなんだけれど……これも上手く掴めれば結構な食い扶持になるんじゃないかしら?」


 片方を自らの手元に置き、もう片方を満に向けて差し出す。それを受け取ると、満は無言で中に綴じられている書類に目を通した。コップを取り上げ、中身を啜りながら読み進めていく。数ページ進んだところで、彼はページを捲る手を止めた。僅かに目が見開かれる。

「へー、カナちゃん達と似たような事をしてたところなのかぁ」


「表向きは新興宗教団体で、実情はそんな感じだったらしいわね。でも代表が馬鹿に交代してからは、金と欲に塗れた集団に成り下がっちゃったみたい。潰れる前にウチに移ってきた研究者も居るし」


 手元の書類を手繰りながら、コーヒーを啜る。書類から顔を上げた満の目が怪しく輝いた。口の端が上に釣りあがる。それを隠す為か、彼はそれを手で覆った。


「ほほー、金と欲、か……何か『宜しくない事』もしちゃってたりしたのかなあ?」


「……どうやらその様ね。今回そこに巣食ってるのは、そこに居た『サンプル』の成れの果て。快楽の渦に落ちたゴースト、リリスだから」


 満が、くるりとカナから顔を背けた。


「リリスかー、それは是非お会いしてみたいなー……ぐふふふ……あいたぁっ!?」


「真面目に聞きなさい、この変態っ!」


 大きな音を立てて、満の長身が床に落ちた。硬いファイルの角がクリーンヒットした後頭部を擦りながら、ごろごろと転がる。床の辺りから聞こえてくる呻き声を余所に、カナはコーヒーを一口啜った。微かに上がった息を整える。


 その目の前、テーブルの端に、満のものらしき手が置かれた。その手に力が篭る。呆れた様に眉を寄せるカナの視線の先に、後頭部に手を添えたままの満の顔がぬっと現れた。


「チョー真面目に聞いてんじゃん俺! まあカナちゃんに怒られんのは嬉しいからOKだけどさー☆」


 テーブルに伏せて、だらしなく笑う。唖然とした表情でそれを見詰めると、カナは額に手を当てた。自らの手元にあるファイルを取り上げ、席を立つ。

「…………。取りあえず情報は渡したから、後は好きにしなさい」


「はーい」


 片手を挙げて答えると、満は何事も無かったかの様に鞄を弄り始めた。先程領収書を探す際にぐちゃぐちゃになった中身を整え、貰った資料を入れ。棚に資料を収めて席に戻ったカナは、一口コーヒーを啜った。満の様子を見ていた瞳が、ふと何かを思い出した様に微かに見開かれる。


「あ、それと。アンタ、この間の事件であっち側の子達に姿を見られそうになったんだって?」


「あー、いや~……うん」


 楽しげに作業を進めていた手が、ぴたりと止まる。ぎこちない動きで、視線が宙へと向けられた。今までとは明らかに違う歯切れの悪さに、カナはジト目を向けた。


「気を付けなさいよ。この間も他所の団体が彼等の仲間に研究所を襲われたらしいから。そんな不注意で此処を潰されるなんてゴメンだわ」


「う……キヲツケマス」


 しょぼん、と肩を落としながら、満は作業を再開した。カナは、頬杖を突いてその様子を見詰めた。カナのコップからコーヒーが無くなる頃、満がふと顔を上げた。

「でもさー、カナちゃんみたいな能力持った人って向こうには居ないのかなー?」


「居るでしょ」


 カナは即答した。当然と言わんばかりの声色。鞄を脇に置くと、満は彼女を真直ぐ見詰めた。

「もしそういう人に此処視られたらどうするの?」


「その時は戦うしか無いわね。……大丈夫、私達には『あの力』があるから」


 そう言うと、カナは満から視線を外した。その口元に笑みが滲む。その横で、満は自らの胸をどんと叩いた。

「そうだねー。まあ、もしそうなったら俺も戦うから心配しないで!」


「……余計に不安になるのは何故かしら」


「酷ーい」


 両手で顔を覆って、大袈裟に悲しんでみせる。カナは無言で目を逸らした。程無くして、がた、と物音がした。カナの視線が満へと戻る。彼は鞄のジッパーを慌てた様子で閉めると、肩紐を肩に掛けた。

「マズイ、そろそろ行かないと打ち合わせに遅れちゃう! んじゃ、カナちゃんまたね!」


「苗字で呼びなさい……って、ほら、忘れ物!」


 そう呼び止めて、満に彼の携帯電話を投げてやる。満はすぐに足を止めて振り返った。投げられた携帯電話を見事にキャッチする。扉の向こう側に消える寸前、彼は満面の笑みでカナに向けて手を振った。


「あーりがとー! じゃね、バイバイカナちゃん!」


 そんな声と共に、彼は乱暴に扉を閉じた。その向こう側から、続いて大きな靴音が聞こえてくる。それはやがて小さくなり、消えた。静寂に包まれた一人部屋に佇むカナは、扉を見詰めながら溜息を吐いた。


「全く……」


 呆れた様に小さく呟いて、立ち上がる。そのまま、彼女は再び書類棚に歩み寄った。そこから1つファイルを取り出し、中の書類をぱらぱらと捲る。最後まで目を通すと、彼女はそれを小脇に抱えて戸口に足を向けた。かつ、かつ、とヒールが音を鳴らす。


「……その時までには、準備を終わらせておかないと、ね」


 その言葉は、ヒールの音に紛れて消えた。笑みを浮かべてひとつ頷くと、彼女は部屋を出て行った。


ふむふむ



http://t-walker.jp/srp/report.cgi?id=2


と言う訳で、早速載ってました。
取りあえずプロローグとエピローグを載せてもらえたので満足。

PCリストとか追加させて貰えないかなー。


Forget-me-notも終了し次第投げるつもりなんで頑張ろうぜ。

第3話も考えなきゃなぁ(やる気モリモリ)


ふむふむ


どうやら富の方でセッションのログを集め始めたようなので(⇒更新情報

参加メンバーと話し合った結果、

【戯れなる語り部】忘れ去られたドールマスターのログを出す事になりました。

ぶっちゃけ後ろの人はアドリブに弱いので

ログ読み返してもたまにあばばばばな感じなんですけど大丈夫なんだろうか。

一応リプレイも書いてますんでそっちを是非……!


で、散らばったログを1つのファイルに纏めてみたんですが。

プロローグとエピローグ合わせると、184kbに達しました。

知り合いの計算によると、

184kb=2バイト文字なので約90000文字=原稿用紙約200枚強

初GMでこの量って、先が思いやられますね!


まあきっと編集&掲載は送られた中からの選抜だと思いますので

載るかどうかは分かりませんが、載ったら是非読んでやってください。



************



Forget-me-notはやりたいネタは既に固まってますが

これをどう繋げていくかに悩んでいます。


今回は参加メンバーがTRPGに足を一歩踏み入れた方が半数なので

あまり考えさせない方がいいかなあと思いつつ

忘れ去られたドールマスターでメンバーが情報に関してあれこれ考えるのを

横目で見る楽しさにも気付いたりして(何)


うーむ。


ふむふむ


んな埃だらけの所に本置いてたらダメになるじゃん。

仕事中にちまちま書いた文章なんてこんなもんです(ダメ)

適当に脳内補完してください。


取りあえず7/12の21時くらいから開始予定。

天狗さんの都合的な問題で7月いっぱいに終わればいいかなーと。
キャラを作ったら茶でも此処でも書いておくと良いよ?>参加面子


今回もいい感じにドロドロかもしれない。何故だ。

「僕の記憶が正しければ、絶対あの棚にあるんだよね」


「……そんな曖昧な根拠で此処を開けるのか」


「うん」


 広い屋敷の地下室前。鉄で出来た重厚な扉に手を突いて、更科はがくりと項垂れた。その手には、扉のものらしい鍵が握られている。その明らかに不満げな表情を横目に、恭介は口元に指を当てた。


「そうそう、梅雨が明けたら中の物を虫干ししなきゃね」


「そうだな」


 深く溜息を吐くと、更科は諦めの表情で鍵を扉の鍵穴に挿した。がちゃり、と錠が回る音が辺りに響く。ドアノブを引くと、重い軋みと共に扉が開いた。同時に生暖かい空気が一気に噴出す。それをまともに浴びて、彼は思わず顔を顰めた。


「やっぱり1年近くも締め切っていればこうなるよね」


 涼しい顔をしながらもカーディガンの袖口で口と鼻をしっかりと覆った恭介が、扉の奥へと一足先に足を踏み入れる。軽く咳き込みながら、更科はその背後で壁のスイッチを押した。室内に明かりが灯り、音を立てて天井の換気扇が動き出す。


「まあ、虫干しの時に皆の前でこうならなくて済むんだから、良かったじゃない」


「何処がだ」


 何とか呼吸を整え、壁を背に凭れ掛かって腕を組む。その様子にくすくすと笑みを漏らす恭介をジト目で睨みながら、更科は溜息を吐いた。


「此処にはお爺様の本しか無いからなあ……面白い本も沢山あるんだろうけど、中々用事は無いかな」


 恭介が部屋中にぐるりと視線を巡らせた。何処を見渡しても視界に本が入る程、部屋は本で塗れている。ふむ、とひとつ唸ると、恭介は足を踏み出した。ぱたりぱたりとスリッパを鳴らしながら、所狭しと並べられた天井まで届く書棚の間を歩いていく。ぼんやりと投げていた視線を足音の方向から外すと、更科は欠伸を噛み殺した。


「……で? こんな所に何を探しに来たって?」


「”勿忘草”」


 本の向こう側からの問いに、恭介は即答で返した。


「郷倉信二って言う、大正時代の作家の作品だよ。文才豊かな人だったんだけど、どうにもチャンスに恵まれなかったらしい。多分余程の文学マニアの人じゃないと、名前すら知らないんじゃないかな? 当然どの本も悉く絶版になってしまっていてね。お爺様も探すのに苦労したって言っていたよ」


 書棚に詰められた本の背表紙を目で追いながら、部屋の奥に向かって歩いていく。すっと棚の端に細い指を滑らせると、指先に淀んだ灰が纏わりついた。苦笑いを浮かべて、恭介はその指先に息を吹き掛けた。


「その郷倉信二は若くして突然精神を病み、それから程無くして入水自殺を果たしてしまってね。その死の直前に書かれたのが、”勿忘草”なんだ」


 ひとつの書棚の前で足を止める。そこに詰め込まれた本の中に、郷倉信二の名が刻まれた物が幾つかあった。それぞれの背表紙をじっくりと見ながら、恭介は言葉を続けた。


「細やかな情景描写は美しく、登場人物達の心の揺れを繊細に描くとお爺様も大絶賛だったその作風は、この作品においては全くと言って良い程崩壊してるんだ。いや、これは最早小説とは言えないかな。誰かに宛てた手紙……にしても言葉が纏まってなくて意図が不明瞭なんだけど。……あ、あった」


 そう呟くと、腕を精一杯伸ばして目当ての本を取り出した。その表情に笑みが浮かぶ。ぱらぱらとページを捲って中身を確認すると、恭介は踵を返した。書棚の間を抜けて、更科の視界内に姿を現す。


「勿論そんな内容だから、何処の出版社にも断られたんだろうね。見ての通り、手作りなんだ」


 更科の元へと歩み寄りながら、恭介がひらひらと本で仰いでみせる。僅かな厚みしかない、一見で素人が制作したものだと分かる粗末な造りの本であった。


「こんな本、一体何処で見つけたんだろう。お爺様って本当に変わった人だよね」


「――それで? それがさっきの『話』と何の関わりがあるんだ?」


 興味に顔を輝かせる恭介を横目に、更科は退屈を滲ませた声色で尋ねた。恭介は本から顔を上げぬまま眉を寄せた。


「更科、君は誰かに恋をした事はあるかい?」


「は?」


 急な問いに、思わず素っ頓狂な声が上がる。更科は顔を逸らすとひとつ咳払いをした。


「……話が全く見えないんだが」


「まあ、その辺は皆に集まって貰ってからお話しようかな。それじゃ、準備を宜しく頼むよ」


 ぱたん、と本を閉じると、恭介は戸口へと歩いていった。廊下へと出る直前、更科へと向き直る。その顔に浮かんだ笑みを見て、更科の顔が僅かに紅潮した。


「何だその笑みは!」


「何でもないよ?」


 くすくすと笑いながら、廊下へと姿を消す。憮然とした表情で暫くその場に立ち尽くした後、更科は肩を落として戸口をくぐった。


ふむふむ


と言う訳で、【戯れなる語り部】忘れ去られたドールマスターは

シナリオクリアと言う運びになりました。


計3日間、多分合計30時間……オンセ3倍の法則があるとは言え

掛かりすぎにも程があるよな俺ら。ごめんなさい。

でも町の人に話を聞いたりする過程でいろいろ駆け引きがあったりなんなりで

GMとしてはとても楽しいシナリオになりました。

時間さえ掛からなければ……!


1度回してみた感想。


・カードが本当に良く回る

・神秘のアクトワードは使い辛いのが多くないですか?

・エフェクトが便利(詠唱変化とかコンビネーションとか)

・何気にLucky!が良く出る

・お陰で「幸運度で回避」アビが当たりません

・でもこちらのゴーストは全員が喰らいました

・リアルラックの低さに定評のあるGMですから

・行動順最後のPCの見切り+クリティカルは鬼だと思うんですよ

・通常攻撃で280ダメージとかナニソレ

・あとグレーンカイナーは鬼。

・お陰で物語が進むごとにどんどん能力値やHPが増えました

・ラスボスは能力値換算だとLv55オーバー相当のスペックでした

・でもPC1人を眠らせただけで誰にもダメージを与えられませんでした

・あ……れ……?


判定方法は間違ってないと思うんですけどねー。

まあ良いや、次は頑張ろう(かぽーんかぽーん)


取りあえず参加者はお疲れ様でした。

リプレイは追々書いていきますので暫くの間お待ちを。


第2話は只今考え中です。

今回が妙にドロドロしていて暗かったので、

もう少し軽いノリに出来れば良いかなと。大正浪漫で。


そしてPBWですが。

TRPG関連以外は暫く休止する事にいたしました。

ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

暫くの間はTRPGをゴリゴリやって、気力が回復し次第復帰しようかなと。


それではこの辺で。


第1稿。


****************************************************



「僕が悲観的過ぎるのかな」


 空が夜の帳に包まれた、夜半過ぎ。豪奢なシャンデリアによって暖色に染められた広いリビングに、恭介の呟きが響いた。雑巾を滑らせる手を止めた更科が、ふと顔を上げる。視線の先の恭介はソファに仰向けに横たわり、首だけを傾けてテレビにぼんやりとした視線を投げていた。言葉は続かない。雑巾を手にしたまま、更科は恭介の下に歩み寄った。


「何の話だ?」


「この事件で協力してくれた、銀の髪の――水月さんと言ったかな? 彼女に言われた事をずっと考えてたんだけれど」


 テレビに目を遣ったまま、恭介が言葉を返す。その視線に釣られる様にして、更科は恭介からテレビへと目を移した。流れていたのはニュース番組だった。画面の向こう側に居るスーツ姿のアナウンサーが、淡々と原稿を読み上げている。その周りに表示された字幕に、更級は小さく溜息を吐いた。


『――発見された白骨化した遺体は、連絡の取れなくなっていた浦辺雅彦さんのものと断定され――』


「僕は、運命は変えられないって思ってる」


 更科の視線が、恭介へと戻される。クッションを抱えると、恭介は身を捩る様にして身体をテレビの方に傾けた。


「もし運命が変えられたとしても、結局は『そう言う運命だったから』そうなったとしか思えないんだ。僕達は運命を予報する者と定義付けされているけれど、その定義だって人が勝手に決めた事だ。結局は何処かに居る神様が決めたレールの上を歩かされているだけに過ぎない」


「……ただの屁理屈だ、そんなものは」


 肩を竦めて言い切る。その言葉に、恭介は一瞬目を丸くした。


「はは、やっぱりそうかな?」


「そうだ」


 短く返すと、更科は元居た位置に戻った。雑巾を広げ、家具の上を滑らせる。ニュースは次の項目に移り、やがてアナウンサーの一礼によって終わりを告げた。短いCMが明けると、名も分からないタレントが多く出演するバラエティ番組が始まった。特に表情を動かすでもなく、恭介はただそれをじっと眺めている。それを横目に、更科は作業を進めた。


 雑巾を布巾に持ち替え、黒のダイニングテーブルを拭く。作業を終えて離れようとしたその時、恭介が口を開いた。


「君は、能力者になって良かったと思うかい?」


 更科は手を止め、テーブルに手を突いて恭介を見詰めた。


「良いかどうかは置いておくとして、今此処で生きてるのが蟲のせいなのは確実だな」


「そうだね。蟲達の力が無ければ、君の命はあの時絶たれていた」


 恭介の表情に笑みが戻る。何処か懐かしむ様な口調。更科は微かに眉を寄せた。


「……お前はどうなんだ」


「見たくも無いものが見えちゃうし、お陰で外に出られなくて変な事を言われちゃうのが困っちゃうね。でも、代わりに皆から面白いお話を聞かせて貰えるから、其処は良いのかも知れない。それに――」


 首を回して、笑みで細めた猫の様な瞳を更科に向ける。


「この能力があったお陰で、君と言う大事な存在を救う事が出来たんだ。……とでも言えば満足してくれるかな?」


 再びテレビへと向けられた口元から、くすくすと小さな笑い声が漏れた。呆れた様に眉を寄せると、更科は肩を竦めた。


「少なくとも、『運命だから』と最初から諦めるのは逃げでしかないだろう。全ての手段を尽くした後に言うならまだしも」


「何事も頑張って努力すれば、叶える事が出来るのかな?」


 急に声がくぐもった。更科が視線を向けると、恭介は身体を丸め、顔を埋める様にしてクッションを抱えていた。その表情からは笑みが消え、見開かれた瞳はクッションの一点を見詰めている。白く華奢な手が、クッションを掻く様に掴んだ。


「努力すれば、僕もゴーストを恐れる事無く生きていけるのかな? どうやったらそうなれるのか、僕には皆目見当がつかないけれど。それとも、この能力を完全に消す方法も、頑張って探したら見つかるのかな?」


「知るか。さっきも言っただろ、そういう事は何もかもやり尽くしてから言え」


「……そうだね」


 ひとつ溜息を吐くと、更科は雑巾と掃除道具を手にリビングを出て行った。首だけを起こしてその後姿を見送った恭介は、苦笑に似た笑みを浮かべると其処から目を逸らした。


「頑張って努力すれば、か。……君のご主人様はどうだったんだろう?」


 上半身を起こし、枕元に置かれていた1体のアンティークドールをそっと持ち上げる。首元に金のリボンを身に着けたそれの栗色の髪に細い指を通しながら、澄んだ翡翠の瞳を見詰めた。


「全く、難しいものだよね、この世の中は」


 足元に転がっていたリモコンを拾い上げ、テレビとシャンデリアの電源を落とす。窓から差し込む光を頼りに、恭介はアンティークドールを優しく抱えて窓際へと向かった。ガラス戸を背にしてきちんと腰掛けさせ、服や手足を整え、髪を撫でてやる。月明かりに照らされて美しく佇む姿に満足げに微笑むと、彼は静かにその場を立ち去った。