●金剛軍荼利菩薩(こんごうぐんだりぼさつ)
(※画像は「仏教珍籍刊行会」発刊 『新纂仏像図鑑. 地之巻』より)
(左が蘇悉地院の図像 ・ 右が金剛手院の図像)
梵名は「跋折羅軍荼利」。
軍荼利明王が、金剛軍荼利・蓮華軍荼利・甘露軍荼利と
三種ある三部軍荼利の中の一尊で、胎蔵界曼荼羅の
蘇悉地院に於ける南端の第三位に住する尊と、同じく
胎蔵界曼荼羅の金剛手院に於ける金剛薩埵の左下に
位置して使者と為す尊の二尊ある。
蘇悉地院の像は白黄色にして両手を刀印の如くし、
指頭を下にして胸のあたりに置いて赤蓮華に座す。
金剛手院の像は忿怒形にして三股杵印を結び、腕を
交叉さす。
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上記のような尊です。
軍荼利明王の別の姿ということですが、wikipediaには、
金剛界曼荼羅に於ける三種のうちの一尊とありまして、
自分が参照した本の内容とは異なります。
自分が参照した本は古いものなので、現在は研究が
進み、wikiのような内容になっているのかも知れません。
まぁ、立場が明王より上の菩薩に格上げになっただけで、
基本は軍荼利明王と同じということでよいでしょう。
となれば、大聖歓喜天様(ガネーシャ)、およびビナヤカたち
支配するだけの力もお持ちであるということになりましょう。
恐らくご利益も同じ、
「煩悩除去」・「無病息災」・「延命」ということで。
真言は不明ではありますが、
軍荼利明王と同じでよいということであるならば、
胎蔵 軍荼利真言の
「オン・アミリティ・ウン・ハッタ」
金剛 軍荼利真言の
「オン・キリキリ・バザラ・ウン・ハッタ」
を唱えてもよいのかも。
印形も同じで良いならば、以下(↓)のような形で。