●善財童子(ぜんざいどうじ)
(※画像は「仏教珍籍刊行会」発刊 『新纂仏像図鑑. 天之巻』より)
弁才天に近侍する「弁才十六童子」の中の一尊。
別名を「乙護童子」。
弁才十五童子とする場合は、この尊は除く。
古代インドは福城(古代チョーラ朝の都)の長者の息子で、
生まれた際に種々の財宝が自然と湧き出るため善財童子と
名付けられたとする。
福城の沙羅中にて文殊菩薩と会見した際にその弟子となり、
修行として様々な知識人の元を訪ね歩いた末に53の知識を
得て法界に入った。
また様々歴訪の際、27番目に観音大士(観音菩薩)に遇った
という因縁により、観音菩薩の脇侍として像を安置するにも
至った。
弁財十六童子としては、右手で袋の口を握り、左手で袋を
支える姿で模され、観音菩薩の脇侍としては、天衣を着て
多くの宝珠を掲げる姿で模される。
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以上のような尊です。
これまでの十五童子とは比べ物にならないくらい仔細が
書かれてありました。
どうやらこの尊だけは実在の人物のようです。
「法眞山 妙昌寺」さんのHPは、十五童子のみ説明が
書かれてありますので、こちらの尊に関しては説明文は
ありませんでした。
名前の通り、良い財宝を得るご利益がありそうです。
でも、その為なんですかね、弁才天の童子の中に含めない
場合があるのは。
15童子には既に財徳の御利益があるとされる「金財童子」が
いますので、御利益被りになるからと・・・。
とはいえ、子細こそわかっても、
金財童子と同様、真言は分からないんですけどね。
印形は前回同様、外獅子印とありました。
よく分からない方は前回を参照、または
画像検索しますと結構出てきますので、そちらを参考に。
他は九字法で検索しても出てくるかと。