●婆蘇仙(ばそせん)
(※画像は「仏教珍籍刊行会」発刊 『新纂仏像図鑑. 天之巻』より)
「婆藪仙」とも書く。単に「婆蘇」、「婆藪」とも。
サンスクリット名は「Vasu」。
「観音二十八部衆」の中の一尊。
殺生の罪を犯したために生きながらに地獄に落ち、
無量の罪苦の責を受け続けていたものだが偶々、
華聚菩薩(けしゅうぼさつ)の大光明力により救われて
地獄を脱した。そして仏門に入り、釈迦如来の元へ
詣でるとその志に感じ入り、以後は一切衆生のため
方便力(仏の知恵による働き)を説いて、功徳を以って
救う尊となった。
胎蔵界曼荼羅では、虚空蔵院に於ける千手観音の
左脇侍とされる。
==============================================
今回、以上のような尊です。
マイナーな尊ですが、wikipediaによると吉祥天様の兄
という天部であり、且つまた古代インドの「ヴァシシュタ」
という賢者だともしています。
ただ、自分が参照した本には、その記述は無かったので
上記には書きませんでしたが。
・・・・何れにしましても、これ以上の仔細は分からなそうです。
上記に出てくる華聚菩薩でさえ、どちら様なのか不明です。
でも、今回はかなり詳細が書かれてある方でして・・・・
今回以降、
真言不明どころか事績もほぼ不明の仏尊が当面、
続いていきます――のでご了承ください。
で、
ご利益は「守護」でありましょう。
が、
表題にありますように真言は不明、ましてや結印までも不明です。