この物語は【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅の続編です
[導き手はゼラニウム]
改めて木蓮の作成したリスラム王家の家系図をレポートに見てみよう
その家系図は改めて見て物凄い気の遠くなる代物だった
そこからリスラム王家の1000年もの家系図が練り上げていたのだこの家系図によると永遠の命を持ったリスラム初代の王、木こりのゼフリュス
その息子のシルバティカには3人の娘が居た 長女:コスモス 次女:アマリリス 三女:ベランドナリリーこの3姉妹の内の長女のコスモスは彼女が父のシルバティカに宛てた手紙によると
リスラム領内から離れて留学したらしい
その手紙には
[親愛なるシルバティカお父様 お元気ですか?私は元気です
リスラムは良いところですが どうしても外の世界が見たいと云う私のワガママを許してくださり有難うございました
外の世界はまだまだ戦争の爪跡が残る所が多く
吸血種達が復興に向けて協力しあってました
私の転入先のクランで出会った男の子のアレクのお父様のアドルフ様が お祖父様と同じ様に庭師をされているのです
ですがお仕事は先の大戦の戦没者のお墓の管理者なのですが
どうしてお墓を庭園の様にしているのか訪ねてみました
すると「千年続いた戦争で亡くなった人達を弔い慰める為にお墓に花を咲かせているのだよ」と仰ってました
「アレクのお祖父様はヴェルフリと云う永遠の命を持った吸血主の英雄だったのですが
戦争末期に突如その姿を消してしまったのですって」
アレクが星々が落ちてきそうに瞬く或る 深夜、
私(コスモス)に「良いものを見せてあげる」と霊園墓地に連れて行ったのです
アレクは夜空を見上げ夜空に向かって両手を拡げていて
私は何をしてるか訪ねると
「コスモスは死んだ人達は何処に行くと思う?と聞き返され」
「分からないわ」と言うとアレクは
「死んだ人達は天の星々に旅立つんだよ」と答えたんです
「だから僕たち霊園墓地の庭師は旅立つ死者への餞けに花を贈って居るんだ
それをどうか届いておくれと天を両手を拡げて願いを込めているんだ」
「そうなんだ」納得した私もアレクを真似て隣で天に向かって両手を拡げて
「星々に想いを届いて」と宇宙を意味する花の名を冠した私[コスモス]の願いに
オーロラが応えてくれて満天の星々が天を覆う程のカーテンの様に拡がりました
私(コスモス)の想いが届いたのだと肌で感じました]
ゼラニウム「その光景は世界中の記録に残されているが
この時のモノだったのか…」
こうしてコスモスの起こした奇跡の光景を目の当たりにしたアレクはコスモスに
霊園墓地を僕と一緒に守って欲しいと想いを告げ
そのまま そこで出逢ったアレクと云う青年と恋に落ち結婚したらしい事が分かった
アレクとはヴェルフリ-ストラウフの孫
つまり《霊園庭師ストラウフ家》の系譜でアレンやソフィの先祖に当たる血筋に繋がった
ゼラニウム「血の戦争終結の条件のクラウスがFURMPを全て消滅させる際
ゼフリュスを最後の最期にしたのは
彼が最愛の永遠の友と認めた吸血種であるからだと推測出来るが
ゼフリュスの子孫の[コスモス]が
永遠の吸血種のヴェルフリの子孫の[アレク]と結ばれ
その子孫が[アレン]、そして[ソフィ]へと
クラウスが友となりたいと云う血脈が受け継がれて居るのかも知れない」
[続く]