「ねえリリー?
貴女の真っ白なケープのお洋服着てみたいんだけど良いかな?」
「え?どうして?」
「私は貴女になりたいのよ
リリーは私のお洋服を着て貸してあげるから」
「面白そうね
じゃあしばらくの間、取り替えっこしましょう」
こうして百合子は私の服を着た
そして私も人間の服を着た
これも初めての体験
着替え終わった二人は改めて不思議な気持ちになり
百「私が目の前に居る」
リリ-「私が目の前に居る」
二人同時に同じ事を言ってしまい
また二人して笑ってしまった
百合子はもう上機嫌で部屋に戻る間中踊っていた
「素敵~私ヴァンプになったのよ~」
何だかこんなに弾けた自分の姿が恥ずかしかった
百合子は部屋に戻ると
更に上機嫌にヴァンプごっこを楽しんだ
「さあ!!お嬢様!!我がクランへようこそ!!」
百合子が自分の部屋をクランと言って私を招待したが
私の見た光景は
確かに昔のクランの私の部屋そのもの
そして目の前に私が居る
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230528/15/nuimauk/92/f6/j/o1080091315290579241.jpg?caw=800)
まるで幽体離脱
身体から魂が抜け出て外から身体の外から私を見てるみたい