私(リリー)は脱衣所と云う所で服を脱ぐのだけれど
人前で服を脱ぐ事が無かったから恥ずかしくて躊躇してる間に
百合子はさっさと服を脱いで真っ白に湯気で煙ったオフロに消えて行った
『リリーも早くおいでよ~
気持ちいいよ~』
「ちょっと待ってよ
恥ずかしいし」
『湯気で真っ白だから何も見えないから平気よ~』
確かに白い…
真っ白で何も見えない
思い切って純白の服を脱ぎ捨てて百合子の声のする方へ恐る恐る行った
『ユリコ~何処~』
『足元に居るわ
あ、危ないから浴槽の縁に気を付けてね!踏み外して湯船に落ちたら大変よ」
え?足元?床にお湯?
ホントだ…浴槽と云うモノを初めて見たわと云う事は…
あ…すぐ近くに湯舟から頭を出した百合子が居て目があった
湯煙越しだけどそれでも恥ずかしいな
『リリーも湯舟に早く浸かってよ
掛け湯してからね?』
全て初めての事だから一から十まで教えて貰いながらだったけど
ユブネと云うお湯に浸かるのも
何もかも新鮮だった
でも全身がポカポカして気持ち良かった
おふろから上がって濡れた身体拭いてたら
目の前の大きい鏡に写る二人の姿が改めてそっくりで
裸で居ても何の抵抗も無くなっていた
そして「貴女が私で私が貴女…」
とボソッと呟いた
二人は頭の先から足の先まで同じ姿の異種族の互いの事が愛おしく想った