HOODのブログ -85ページ目

今まで、ありがとうごさいました。


ふと目覚めた夜中、夜明けに能『井筒』を謡いたくなる時がある。

意味もなく布団の中で謡い始め、無意識のうちに終わる。

また、誰か亡くなったんだろうか…。

叔父が死去した夜も、夜更けに目覚めて井筒を謡っていて、その朝に訃報を知った。

『ケンちゃん(私の名)…何か最後に、僕に謡ってくれんかな』…去ってゆく叔父に、そう言われたような感じがする。


死者に贈る言葉もないけど、『本当にありがとうごさいました』


ありがとうございました。


さようなら

訃報


夕方、十年来お世話になった方の訃報を頂いた。

この半年、だいぶ弱られていたから理解しているような気分で聞いていたが、たぶん葬儀は辛いものになるだろう。


ありがとうございました。

人生、お疲れさまでございました。

別れを告げる私に、氏は『まだ、あんたは先が長いから頑張んなさい…』と仰られるように思う。

たぶん私も不適材



適材適所という言葉がある。一方で不適材配置という人事もあると聞く。個人的好みで仕事をさせないためらしい。


高所恐怖症の航空機パイロット、狭所恐怖症に悩む潜水艦の乗組員、先端恐怖症の寿司屋…など、体質的に向かない人もいる。


名古屋からの帰路、沿線を見たかったので『こだま』を利用した。始発なので座れるし、弁当を食べても文句は出ないだろう。一号車最後尾に並び、新幹線の入線を眺めていた。

ふと、同じように入線を待つ乗務員の車掌氏の表情が見えた。何やら不満げに舌打ちをし、顔が青ざめている。

その表情が気になったので車内改札の際に尋ねてみた。


車『自分、この車両苦手なんですよ…』

私『相性がおありで?』

車『自分、車酔いが激しくて…このN700系は揺れるから…』

私『何だか、不幸な組み合わせですね』

車『…』苦笑する車掌氏。言われてみればレールを踏みつけて真っ直ぐに疾走する新幹線の印象からは遠くて…こいつは体調次第では気分が悪くなるな。私は乗り物酔いはしないので平気ではあったが、新幹線と言えば『ズズズ♪ズズ…』と走る安定感があったのに、N700系は在来線と大差ない。
小刻みに揺れる車内で平気で弁当を食い
、夕暮れの東海道を眺めながら昼寝を楽しむ。私のズボラな性格は写真家には不向きだと思えるし、作品作りも下手だ。

仕事の適材適所、思えば大きな理由なんて存在しないんだろうね。