街角スナップ
何かを写真として構成したい、自分でテーマを決めたり…行くあてもなく都内を歩いてスナップしたりする。
スナップ撮影は、私のテーマである能の舞台撮影とは違う手法だし、さして緊張もなく気が張らない。しかし、スナップ撮影など作品仕事ではない…と言えば嘘になる。
写真はリアルリズムだと人は云う。
確かにリアリズムではあるけど、常に撮影者の意識において加工されている。
リアリズムの視点だけでは、おそらく撮影者の哲学とか理念は作品に反映されないだろう。
リアルであることが『高い芸術性』に結びつくとは限らない。自明の理だ。
リアルを追求しただけの写真とは、結局は続かないものだと思う。
作者本人のエゴイズムが昇華、反映されて初めて『世に問う作品』になるのだろう。
そういう意味で、私は人物撮影が一番好きだ。少なくとも、二人分のリアル&エゴが作品に写るのだから、次に何が起こるか判らない撮影の醍醐味を感じる。
スナップ撮影の楽しさは、時に思わぬ出会いがあったりするからなのだ。
そして人との作品において大切な感性…それが『相手に触れる真実』だと私は信じている。
規範とか正義が好きな人は『無駄に人に触れない』ものだ。そして、人の中にある真実を排除する。
もし、人を写した作品写真が真実を見落とした場合、現実以下の味気ないものだ…すぐ消せる画像ばかりでは、つまらない。


