街角を行く
アオザイに似た白い服を着た女性が、新宿の過ぎ行く夏をアジアン風景に変えてゆく。新宿は、こういうシーンが増えたと感じる。
先日の仕事帰り。カメラ店のジャンクコーナー、EOS650が数台並べてあった。一個300円…一台というより一個と表現した方が似つかわしい扱いだ…。300円か…高くはないが、今さら必要か。
と…そこへ店員がジャンクカメラを沢山入ったカーゴを運んできた。中でも、目を引くのがEOS 5が縦シャッター付で1000円。それが六台。さらにα850の美品ジャンクも1000円だ。
うぅ…舞台写真を始めた十数年前、機材候補に上がったカメラ達が1000円均一。
何だか泣けてくるが仕方ない。またミノルタXDが二台あって、見たところ使えそうな雰囲気だ。
特にブラックの台は、メカシャッターも切れが良く『生きている』一台だった。
でもさ…同じ買うなら、ミノルタSR1sが欲しい。全ての購入を諦めて、ふと…先程の650を見た。
『俺は、まだ使えるぜ…』
300円の底値だし、なにしろ栄光あるEOS シリーズの始祖カメラだ。買って罰も当たらないだろう。
冗長に購入の経緯が長くなった。ブラックテープをロゴに貼りクレイモデルの様に様換えして街角スナップに持ち出す。
使うレンズは、ジャンクを自主修理したEF35~70ミリの旧式タイプ。白濁したレンズ箇所を分解して清掃。意外にクセがなく使いやすいレンズなので、仕事のブツ撮りに転用。
大抵、白濁したジャンク品なので自主修理が可能ならばお勧めレンズだ。
この日も、都会は雨。
空は晴れた
今朝の新聞を見て関東地区の水害惨状に驚く。実家のある地域も市内に避難勧告が出ている、と両親からメールがあった。それほどの惨状なのか…と、テレビを見た。東日本震災のリプレイを再現したように、見渡す限り家々が水没している。
災害で全てを失う状況は、あまりに辛い。こちらが無事であったとしても、いずれは事態は回って被害を負う必要もあるのだ。それは明日の不安でもあるし、今日の憂いだ。
大災害が来れば全部の社会かリセットされるから、失うものが少ない貧乏人より、色々とある資産家ほど辛いはずだ…という意見もある。以前、弁護士希望の友人(幼馴染みだったが…)、『可愛い女の子に生まれたばかりに、男に強姦されるのは仕方ない。第一、その二十歳前後の状況下で処女は少ない…』と発言した男がいた。
私は、そいつが国試に不合格となる事を密かに祈った。笑って冗談と聞けるほど私の心は広くないし、大人の会話として聞き流すのも無理だった。
災害や不幸を知り、言葉を発した時に人間の底辺が見えてくる。発言には気を付けた方が良い。知識はあるが教養がない…と言われる事は避けたいものだ。若い時代は『面白いヤツ』で済むが、老人になると『単なるバカ丸出し』になる。
そして、今日は、9・11だ。あの事件も、もとを考えれば、他民族の幸福・不幸とは何であるのか。その思考が、お互いに阻害された結果が生んだ惨劇だと思う。




