空売り8000億はもう多い水準じゃない。本当の空売り増の目安は? | グデーリアンの投資ブログ

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今のような指数の上昇では、空売り残が意識されることがよくあります。

 

売り方の買戻しによる踏み上げ相場ですね。

 

で、これには売り残が多くなければいけないのですが、その基準とされるのが空売り8000億円。

 

でもね、市場の売買代金って年々増えているのですよ。

今年についてはまだ2カ月ありますが、一日当たり6兆円を超えくる見込み。

 

そりゃそうですよね、株価が上昇しているのだから同じ取引量でも売買代金は上がっていきます。

 

にもかかわらず、基準とされるのは空売り残8000億円。

 

これ、おかしいよねと前回のブログで書いています↓

 

ではね、いくらなら空売り残が多いのか?

 

 

 

 

 

これについては、いつの時期の株価を基準に、またはいつの時期の売買代金を基準に8000億円が妥当と見るか次第で変わってくるのですが、仮に1日4兆円の売買代金で8000億の空売りが「空売りが多い」基準だとすると、割合では20%。

売買代金の増加に合わせて20%を掛けると以下のように「多い」基準の偏移がわかります。

 

これを見ると、2024年の段階で1.2兆円、2025年の10月末の段階で1.3兆円の空売りが、いわゆる多い水準という事になり、今年前半までの株価では丁度その半分の1,25兆円が20%のラインになります。

 

 

 

 

 

こう見ると、現在の株高は空売りの踏み上げとは無関係という事になります。

 

ただ、そんな中でも9/26の週には空売り1,5兆円という週がありました。

 

8000億円からするとかなりの異常値ですが、売買代金の20%としてみれば、それなりに妥当と言えそうですから、こういった数字は来年以降もちらほら出てくることになると思います。

 

なので1,5兆円という数字を見ても、ネッシーかツチノコでも見たような反応はしないようにしたいです。

 

では空売り8000億という数字に意味はないのかというと、投資家心理として定着した額という事では無意味ではなさそうです。

8000億でみんなが騒ぎ出せば、意識されてセンチメントが変わりますからね。

 

でも実際には相場に与えるインパクトは減るわけですから、何度も1兆円超えの空売り残が集計されるたびに、象徴としても意味合いも次第に薄れていくのだと思います。

 

と、何年後になるかわかりませんが、空売り8000億説に修正が入る前に、今のうちにログ残しておこうと思ったのでした。