
凄い相場でしたね。
日経平均は+1088円の51307円で引け。
2.17%のプラスでした。
が・・・
多分、含み益出てる人はほとんどいないですよね。
というのも先日決算発表したアドバンテストが+4000円のストップ高。
日経平均寄与度が+1077円
つまり、アドバンテスト1社の上げが、ほぼ日経平均225の上げとイコール。
指数が2%以上あげてるにもかかわらず、アドバンテストを持っていなければ、恩恵はほとんど受けられていません。
ちなみに上昇43銘柄、下落182銘柄です。
ほんと、これを日本株の代表指数として扱うのってどうなんですかね?
何で日経平均なんでしょう。
もっとほかの指数ないのかしら。
今日みたいな日は、日経平均のアーキテクチャの悪さが目立ってしまいます。

📐 日経平均の構造的な歪みとは?
1. 株価加重平均型
-
日経平均は「株価の単純平均」で構成されており、株価が高い銘柄ほど指数への影響が大きいです。
-
例えば、アドバンテストやファーストリテイリングのような株価が数万円に達する銘柄は、1銘柄で数百円以上の寄与度を持ち得ます。
2. 構成銘柄の選定基準
-
東証プライム市場の中から「流動性」「業種バランス」などを考慮して選ばれますが、時価総額や経済的影響力とは必ずしも一致しません。
-
そのため、実体経済や企業規模を反映しづらいという批判もあります。
3. TOPIXとの乖離
-
TOPIXは「時価総額加重平均型」であり、市場全体の動向をより正確に反映します。
-
日経平均が大幅高でも、TOPIXが横ばいまたは下落しているケースは珍しくありません(まさに本日がその例です)。


📉 TOPIXの構造的な課題
1. 銘柄入れ替えがほぼない(浮動株比率の更新も限定的)
-
TOPIXは「東証プライム市場全銘柄」を対象にしており、新規上場や上場廃止がない限り構成銘柄が固定されがちです。
-
そのため、業績不振や流動性低下などで実質的に市場影響力が低下した企業も指数に残り続ける傾向があります。
2. 時価総額加重型の限界
-
時価総額が大きい企業ほど指数への影響が大きくなるため、一部の巨大企業(例:トヨタ、ソニー、キーエンスなど)に偏る。
-
これは日経平均の「株価加重型」とは逆方向の歪みですが、実質的には同様の偏りを生むことがあります。
3. 浮動株比率の反映が遅い・不正確
-
TOPIXは浮動株比率を調整しているものの、更新頻度が年1回程度と遅く、実態と乖離することがある。
-
企業の大株主構成や自己株買いなどで流通株式が変化しても、指数に反映されるまで時間がかかります。
4. セクター偏重のリスク
-
日本市場特有のセクター構成(製造業・金融・不動産など)により、指数全体が特定業種の景気に左右されやすい。
-
例えば、銀行株が一斉に下落するとTOPIXも大きく下がるが、実際には他業種が堅調でもそれが打ち消される。


📉 なぜJPX400の5年リターンが低いのか?
1. 過去5年間の市場環境
-
2018〜2022年はコロナショックや米中摩擦、ウクライナ戦争、インフレ・金利上昇など外部環境の逆風が多かった。
-
JPX400は「質の高い企業群」に絞っているため、景気敏感株やバリュー株の急騰局面では出遅れやすい傾向があります。
2. 指数の構造的特性
-
JPX400はROEやガバナンスを重視するため、成長性よりも安定性・効率性を優先します。
-
そのため、短期的なテーマ株やAIブームのような急騰相場には乗りにくい傾向があります。
3. TOPIXや日経平均との比較
-
TOPIXは市場全体に広く分散しており、大型株の復調や銀行・商社の上昇を取り込めた。
-
日経平均はアドバンテストや東京エレクトロンなどの値がさ株の急騰により、短期的に高リターンを記録。




