
よく言われる、日経平均のレンジ幅は、PER13倍から16倍。
(大暴落時を含めると下限は11倍なので、11~16倍なんていう時もありますが、通常であれば下限は13倍もしくは14倍程度)
で、リーマンショックの後からの株価チャートに、PERのレンジ幅を当てはめてみると以下のようになります。
緑の帯が、下限PER13倍~上限16倍で、赤の線が日経平均株価です。
どうでしょう?
確かに、アベノミクスの上昇期ですら、この帯の内側にほぼほぼ収束しています。
(コロナショックとかの時期は、EPSバグるので、PERもおかしくなりますからここはあまり参考になりません。)
こう見ると、去年の7月までの株高はレンジ上限のPER16倍を抜け、PER17.5倍をつけていましたし、今の株高はPER18倍。
これはバブルか?すわ逃げ場か?
という煽りも出てきておかしくありません。

ただ一方で、もうちょっと短期のチャートでみると、その煽り、本当に?って思えてきます。
下のチャートは、緑の帯はPER15.5倍~PER18.5 倍と、レンジ変えて表しています。
これを見ると、23年頃迄はPER15.5倍で頭を抑えられていました。
PER16倍が上限というのがまだ生きていて、レジスタンスになっっていたように見えます。
ところが、去年の株高でPER15.5倍を超え更にPER17倍を超えると、8月の暴落から回復した後、このPER15.5倍が下限としてサポートとして機能しているように見えます。
勿論、4月のトランプショックでは一旦ここを割るのですが、その後の回復局面では、再度PER15.5倍水準の切り上がりに沿って、PER15.5倍を下限にしつつ株価も上昇し始めます。
これが日経平均PERのレンジ下限が切りあがってきているのでは?と僕が期待している根拠です。
期待しているだけで、どうなるかはわかりませんけどね。
しかし、下限だけが切りあがって上限が切りあがらなければ、PER15.5倍~PER16倍という非常に狭いレンジ内の動きになってしまいますから、上限も切り上げなくてはいけません。

という事で、PER15.5倍~PER18.5倍を仮に切りあがったレンジと見ると、今の45000円はしっかりレンジに収まります。
まあここが天井付近という事には変わりありませんけど、EPSがこの所少しずつ上がってきて、PERの水準も右肩上がりになってきていますから、もう少し上値余地はあるかもしれませんね。
インフレが定着し、企業にとっては、寝ながら鼻〇そほじっていても理論上は勝手にEPS、BPSが切りあがるいま、いまだにPER16倍上限を根拠にするのが本当に正しいのか?
という所は、頭の片隅に置いておいた方がいいように思います。
そんな急に変わるかはわからないですけどね。
でも僕については夢を見たいという思いもあって、PER15.5~18.5のレンジに早晩切りあがる想定で相場を見ています。
ちなみに、米国を見ると、リーマンショックではSP500もPER11倍程度まで下げたとされていますが、コロナショックでは14倍程度とされています。
日経は両方の暴落とも11倍程度まで下げたのに、なぜ米国指数は下げにくくなっているのか?
という事に対しての一つの見方としては、一つは10年前よりもインフレが進んだ米国と、デフレが脱却できなかった日本との差と言えるかもしれません。
だとしたら、今後日本もインフレが進むなら・・・
まあこれ、実際にインフレが進むかどうかではなく、投資家が今後インフレが進むと見ているかどうか?がカギですね。

あ、でも夢、という事でいうと、夢のある定期的な間欠泉チャートだった丹青社。
先週末の決算で、再度の間欠泉噴出とはならず。
決算は悪くはなかったんですけどね、期待値が明らかに高すぎたので仕方ないですね。
夢を見すぎるのは良くないですね。
まあ下落で配当利回りは4.9%まで上がってきたので、買いは入ると思うので心配はしていません。
ただ、1,7月決算の銘柄なので、9月権利取りとは無関係なのは注意。
むしろ権利落ち後の資金のローテで10月以降上がってくれればいいな。


