
金の成る木、金のニワトリを産む卵、マネーマシン
色々言い方がありますが、どれも投資での不労所得をインカムによって得る方法の例え。
個別株でポートフォリオを築き、増配によって配当を増やしていくというのが最も配当利回りが高くなる方法ですが、個別株の場合には銘柄の入れ替え等を常に自分で行ってリバランスしていく必要があります。
株の好きな人であれば特に面倒に思うことではないと思いますが、そうでない場合、年中ずっと株と向き合ってるのは苦痛かもしれません。
銘柄入れ替えについても、基本はポートフォリオ全体で利回りを考えればいいので、個別の株について成績は気にすべきではないのですが、自分で選択した株ですからどうしても気になる人もいるでしょう。

と魅力的に見える一方で、意外と高配当投資は難易度が高めと言われる所以ですが、最近では投資信託を使って、高配当投資が出来るようになって来ました。
元々は米国ETFに高配当ETFと分類される、VYM、HDV、SPYDなどがあり、年3%~5%の分配金と3カ月ごとの支払い、0.1%を切る低い信託報酬、銘柄によってはキャピタルも出る、などの理由から一部で人気でした。
特に対比して見られることの多い投資信託は、分配金支払い型については2%を超える信託報酬の物が多く、日本の投資信託はぼったくりと言われることが多くありました。
ところが最近、SBIや楽天などで、信託報酬の安い、魅力的な分配金支払い型の投信がラインナップされてきています。
面白いのは、これらの投信は分配金支払いを4半期ごとに設定することでNISAでの買い付け対象にし、支払い月自体も、1,4,7,10月のもの、2,5,8,11月のもの、3、6、9、12月のものと、意図的に銘柄ごとにずらしてあります。
なので、これら投信を3種類以上組み合わせれば、NISAでは対象外とされた毎月支払い型の投信を疑似的に再現することも可能です。
実は私も、家族の口座では個別株の管理は難しいので、これらの投資信託の定期買付けを行っていますので、銘柄を紹介してみたいと思います。

■SBI−SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
協会コード 8931123C
信託報酬 0.099%
決算日 1、4、7、10月の10日
分配金利回り 4.54%
騰落率 +20.44%(過去一年)
構成銘柄について色々と難癖の付くことの多い日本株の高配当ファンドですが、比較的堅実かつ安定していると思います。
騰落率がちょっとよく見えすぎていますが、ここ数日の日経平均の連騰があったせいかと。
この分は少し差し引いてみたほうがいいかもしれませんが、それでも十分な成績かと思い、組み込んでいます。

■SBI−SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(年4回決算型)
協会コード 89318242
信託報酬 0.1238%
決算日 2、5、8、11月の20日
分配金利回り 1.75%
騰落率 +11.39%(過去一年)
米ヴァンガード社のETF、VIGをベンチマークにした投信。
他と比べると分配金利回りが低いですが、元のベンチマークのVIGが配当額ではなく、連続10年以上の連続増配銘柄を集めた銘柄で、増配率と元本の伸びと配当のバランスが非常にいい人気のETF。
他の2種類の投信とバランスを取るつもりで、分配金よりもキャピタルが出やすいこの銘柄を選んでいますが、ここ1年はあまり成績良くありませんね。
2、5、8、11月分配の投信では分配金を重視するならVYMがベンチマーク「SBI−SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」辺りを選んでおけば、分配金利回りは2.78%に。
他にも分配金偏重ならSPYDがベンチマークの「SBI−SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・F(年4回決算型)」なら分配金利回りは4%になりますが、この場合元本はほぼ伸びなくなります。

■SBI−SBI欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
協会コード 8931C242
信託報酬 0.099%
決算日 3、6、9、12月の20日
分配金利回り 5.84%
騰落率 +17.37%(過去一年)
少し前から欧州株が見直されていて、特にドイツDAXのパフォーマンスは非常に高くなっています。
元々欧州株は配当金が高い傾向にありますから、好調な欧州株市場を背景に、高い分配金を貰いつつキャピタルも狙えると思い、この銘柄を選んでいます。
欧州への投資が日本からでは限られているので、そういう意味でも丁度いい投信かと思います。
3、6、9、12月分配の投信では、米本国で人気のSCHDをベンチマークにした「SBI−SBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)」なんかもありますが、鳴り物入りで去年登場した割に、成績はいまいち。
ただ、長期で見ればこちらもきっと上がってくるのではないかと思っています。

以上の三つを合わせると、12か月毎月分配になり、分配金利回りは平均で4.04%になります。
銘柄入れ替えも個別株とは違って勝手に行ってくれますので、その手間分の信託報酬が0.1%程度とすれば十分及第点ではないでしょうか。
また今回はSBIの投信の紹介になりましたが、楽天でも競ってほぼほぼ同じような投信が出ていますので、同じような戦略を立てることは可能かと思いますので、ご興味ある方は確認してみてください。


