金利上昇とこれから組む住宅ローン | グデーリアンの投資ブログ

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トレードではなく資産運用の観点での投資ブログ。
銘柄選びや運用成績だけでなく投資に対する考え方や自分の失敗、成功談なども踏まえてお話しできればいいなと思っています。

以前、住宅ローンの繰り上げ返済を知人に相談された時のアドバイスとして

 

「その金で銀行株買ったほうがよい」

 

とアドバイスした話をブログで書きました。

 

金利上昇は、お金を貸す側の銀行にとっては稼ぎが増えることを意味しますので、ポジティブです。

予想に反して、金利が上昇しなければ銀行にとってはネガティブ材料ですが、その場合借り手の支払利息も増えないので、住宅ローンを組んでいる人にとっては銀行株を持つことはリスクヘッジになる、との考え方です。

 

メガバンクの配当金は、株価が上昇してしまった今でも3%程度はありますから、0.25%単位の支払利息の上昇の対策のために、手数料迄払って繰り上げ返済をするよりも、利息は払いつつ配当金を受け取ったほうが利回りは高くなります。

 

もちろん、急激な金利上昇は銀行側の貸倒れが増え、与信費用がかさんで逆に業績悪化という可能性もあるので、上記はあくまで一般的な範囲での話です。

 

今のところ、思惑通り金利上昇に伴い、メガバンクの株価や配当金は右肩上がりです。

まだ銀行株を持っていない人が今すぐ購入というのがいいかは難しいところですが、調整局面があれば、狙うに値するとは思います。

 

ただしかし、これは、既に住宅ローンがあった人のこれからの対策でした。

 

 

 

 

 

では、これから住宅ローンを組む場合はどんなことを想定しておくべきか?

最近は、今後の金利上昇で受託ローン破産する人が増えるとか騒ぎ立てている人も出てきていますから、ちょっと怖いですよね。

 

これから住宅ローンを組む場合、どんなことを想定しておけばいいでしょうか?

 

一番気にしなければいけないのは、自身の返済能力なのは金利がどうこう関係なくいつの時代も変わりません。

 

ではその前提が出来ているうえで次に気になるのは、やはり金利がどうなるかですよね。

 

これは正確なことはだれにもわかりませんが、金利が経済と連動しているのは確かですから、この先経済がどうなるかで金利と利息がどうなっていくのかは予測が出来ます。

 

 

 

  まず、金利がなぜ上がっているのか?

1、インフレ

デフレ経済を脱却して、インフレを起こしたい国の思惑が、失われた30年を経てやっと現実的になってきたました。

給与が増え、購買意欲が高まる=需要が増えることで、物の値段が上がりインフレが起きます。

 

物価の上昇率が高くなりすぎると家庭の経済は苦しくなりますから、今度は購買意欲をある程度抑えなくてはいけません。

 

デフレ経済の日本では今まで、金利を下げてお金を借りやすくし、購買意欲を高めようとする「金融緩和」を行ってきましたが、今度はその逆で引き締めを行って、供給に対して需要を抑えることで物価の上昇を抑えることが必要になって来ます。

 

政策金利の適正値が2%とか2.5%とか言われていますから、今後はその近辺に向けて金利は上昇していく可能性があります。

 

2、円安

インフレについては日本より、米国はじめとする世界各国のほうが、この数年深刻な状態でした。

そのため、例えば米国では政策金利を現在5%程度まで上げています。

米国では、インフレが次第に落ち着いてきたためこの金利を少しずつ下げ始めてはいますが、金利がまだまだ安い日本と比べれは非常に高金利です。

 

この金利差が、円安の主な要因となっています。

つまり、預金をしても、国債を買っても大して利息の付かない日本円よりも、高金利のため高い利息がもらえる米国のドル、どちらで運用したいかと言われると、ドルなわけです。

このように一般的にも金利の高い通貨は買われ、安い通貨は売られますので、日本円は売られ続けて円安が進んでいます。

 

 

 

 

 

輸出企業の多い日本では、株価についてはポジティブと取られ得られることの多い円安ですが、製品を輸入する際には大量に円を払わないといけないので、輸入品の価格が増加してしまいます。

 

小麦も石油も、多くの製品を輸入に頼っている日本の場合、円安は家庭のお財布事情を直撃します。

 

そのため、日米の金利差を縮小する必要がありますが、これには日本側も金利を上げていく必要があります。

 

 

さてこのように、金利はある意味上がっていく宿命のように思いますが、どこまでも上がり続けるのかというと・・・まあそのかのうせいはあります。

 

では変動金利の住宅ローンの支払いにも影響が出るようになるほど上がる場合、どのような経済の状態になっているかというと

 

 

 

 

 

 

  今後の金利上昇の理由

 

1、好景気

好景気が続き、実質賃金が上昇し続け、経済が金利上昇に耐えられる状態と、日銀が判断した場合金利は適正なところ、2~2.5%程度には上がる可能性はあると思います。

 

2、インフレが止まらない

米国のように、高インフレが続き、仮に経済を殺してでもインフレを止めなくてはならない状態になった場合、一時的にでも高金利に、例えば米国同様に5%を超える金利になる可能性があると思います。

 

 

 

 

 

 

さて、一部の人が最近騒ぎ立てているように、それぞれのケースで、住宅ローンの支払いが出来なくなり、破産する人が増えるかですが。。。

 

好景気により金利が上昇する場合、自身の給料も増えているということです。

もちろん、恩恵を受けれる業種、受けれない業種様々ですが、これは金利がどうこう関係なく、いつの時代でも一緒なので、返済がどうこうではなく、稼げる仕事をしなくてはいけないのに変わりはありません。

 

なので、好景気で給与が上がる想定で考えれるなら、金利上昇は気にすることは無い、という結論になります。

日銀の姿勢も、実体経済の上昇の確認が、金利上昇のトリガーと言っていますしね。

 

 

 

 

 

もう一つ、景気が良くないにもかかわらず金利を上げなくてはいけない場合。

この場合、極端なケースでは、ハイパーインフレが想定されます。

このケースでは、第一次大戦後のドイツがそうであったように、スーツケースいっぱいの札束を払わないとコーヒー一杯も飲めないような物価の上昇と現金価値の下落が起こります。

 

まあそこまで行くことはあり得ないとは思いますが、分かりやすくハイパーインフレの状態を考えると

 

今まで大量の資産を貯めていた人にとって、その資産はある日突然、コーヒー一杯の資産に目減りします。

一方で、負債を抱えていた人にとっては、その負債がコーヒー一杯程度のはした金の負債に目減りします。

 

なので、実はこの場合、数字上は返済は楽になります。

数字上と言ったのは、このインフレによって勤め先が倒産するなど収入減が無くなるケースが出てきますから、それによって返済が出来なくなる人は出てくると思います。

 

もちろんこれはハイパーインフレの話ですので、緩やかなインフレであれば、長期的には経済にはポジティブになるとかんがえられ、これから住宅ローンを考える人でも、やることは今までと変わらず、自身の環境の中で無理のない返済プランをシミュレーションすること。

 

これが出来ていれば「住宅ローン破産」のような文字を過度に怖がることは無いのでは?と思いますがいかがでしょうか?

 

 

 

    

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