今年の為替見通し | グデーリアンの投資ブログ

グデーリアンの投資ブログ

トレードではなく資産運用の観点での投資ブログ。
銘柄選びや運用成績だけでなく投資に対する考え方や自分の失敗、成功談なども踏まえてお話しできればいいなと思っています。

各企業の、2025年3月期通期の想定為替レート平均は1ドル=約144円とのことです。

今より10円ほど円高を想定しているということで、円安による物価高を心配している層にはいいニュースです。

しかし、対ドルで1円の円安が主要企業の経常利益を0.4%押し上げる(1円の円高で0.4%押し下げる)ということですから、株価についてはネガティブな要素です。

 

出典:www.nikkei.com

 

米国の利下げ予想をFedWatchToolで見ると、9月と12月の2回、米国は利下げとの見方になっており、この通りであれば日米金利差は年内に小幅ながら縮小することになりますから、その分円高になるのは既定路線で、後は程度の問題です。

 

■FedWatchTool

現在、9/18のFRB会合で、0.25ベーシスポイントの利下げを49%の参加者が、12/18日の会合で0.25ベーシスポイントの利下げを36.3%の参加者が予想しています。

 

この通りに利下げが行われたとして実際どこまで円高になるかはわかりませんが、上場企業の予想としては今年は5年ぶりに純利益は減益予想、前期比4%減とのことです。(1円で0.4%とすれば、10円ので4%ですから、大体計算合いますね)

過去の日本株は、経常減益になった分株価も下がって、結局行ってこいのレンジ相場という市場でしたので、とすると、今回も?と思ってしまいます。

 

 

 

 

 

ただ今までと違うのは、企業の株主還元方針の強化、NISAによる個人投資マネーの流入などポジティブな要因もあるので、これが減益分をどう相殺してくれるか次第で、株価の見通しも変わって来そうです。

 

3月期決算を眺めていると、今年は減益予想ながら、配当は増額という企業も結構あります。

そういった銘柄の中には減益予想を嫌気して株価が下がっているものもありますが、増配も相まって配当利回りがいい感じの水準になってきた銘柄もちらほら。

日本製鉄4.88% NTT3.43%等は妙味が出てきたと思います。

(ただ、テクニカル的にはまだ下げ止まっていない感じもありますので、インするタイミングは検討が必要かと思います。)

 

もし今年の減益で株価が失速しなければ、日経のPERは16倍を超えてきますから、今までの日経はPER16倍で頭打ちという見方も変わってくるかもしれません。

米国並みとはいかないまでも、欧州並みに、17~18倍くらいまでは普通に買われる市場になってくれたらうれしいのですが。

 

 

 

 

 

 

■参考までにNTT日足チャート

ろうそく足では安値圏で長い上髭が出ましたが、いまだ絶賛バンドウォーク中なので、終了までは手を出してはいけなさそう。

サポートになるような移動平均線は、200日線まで全て抜けちゃっています。

今期の14%減益予想と、政府のNTT株売却見通し、毎年している自社株買いのアナウンスがなかったことなどが売られている原因かと思います。

この下げに、新NISAで買い始めた初心者の投げ売りも出ていそうですし、現在の信用倍率70倍も足かせになっていると思います。

ただしこれにより、一時3%を下回った配当利回りは、3.5%近くまで上がってきましたので、高配当株の長期投資に必要な逆張りにはいい環境になりました。