インフレの起こる理由 | グデーリアンの投資ブログ

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インフレとその怖さについて、以前何度か書きましたが、ではなぜインフレは起こるのでしょう?

 

過去のインフレ関連の記事はこちら

インフレと投資について | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)

 

 

 

 

 

■需給

インフレの起こる要因の一つは、需給です。

供給量よりも需要が増えれば品薄になります。

品薄になれば売るほうは値段を上げます。

 

単純に言えばこうなのですが、この需給の変化は、好景気でお金を手に入れることができる人が増えることで起こります。

 

しかしその他にも、例えばコロナショック時には仕事が無くなった人が短期間で急増したため、各国政府がお金を刷ったり国債を発行したりして国民に配りました。

 

すると、仕事をしていない人でもお金を手にする人が増えます。

そういう人たちは、供給する側に回っていないのに消費するのですから需給は悪化しインフレが起こるのです。

 

前者は一般的な景気サイクルで起きますが、後者は国によって半ば強引に引き起こされた好景気であり、その副作用が、今まさに起きている世界的なインフレです。

 

 

 

 

 

■国策銀行のコントロール

このように、国策銀行(日本でいえば日銀)がお金の供給量をコントロールするすることで、景気を誘導することができるのが今の資本主義経済圏の国々です。

 

昔、まだ紙幣にそれほどの信用がなかったころは、紙幣はいつでも金(ゴールド)と交換できるという保証がありました。

ゴールドは採掘量がある程度決まっているので、むやみに増やすことができない為、ゴールドと交換しなくてはならない決まりの紙幣も、むやみに増やすことができませんでした。

 

しかし現代ではドルや円、ユーロのような基軸通貨を主に、通貨は一定の信用があるためゴールドのような保証を裏付けとする必要はなくなりました。

 

そのことによって、国策銀行は、いくらでも紙幣を刷ることができるようになり、かじ取りを間違うことで極度のインフレも起きるようになりました。

 

ただし、最初にお話しした通り一定のインフレは好景気と一体ですから、経済をよくするためには必要な現象のため、日銀も継続的な2%のインフレを目標として掲げています。

 

 

■政府の思惑

経済をよくするのは、国の大事な政策です。

経済がよくなれば、会社からは法人税、個人からは所得税の税収が増えますから、国を運営する政府としては当然ですよね。

 

しかしもう一歩踏み込んで考えると、国が過去に発行した国債(既発債)は、過去の金利のまま(固定金利)利息を支払い続けます。

日本は低金利(ゼロ金利)が長く続いているため、国が支払う既発債の利息は非常に少ないです。

もしこの支払う利息が1%なのに対して、2%のインフレが起きて税収が2%増えたらどうでしょう?

徐々に支払いよりも収入が増えていきますよね。

国債による借金が大量にあると言われている日本が、国策としてしなくてはいけないのは、やはり継続的なインフレなわけです。

(ただ急激に利上げを行って欧米のような過度のインフレを起こすと、経済的なダメージもさることながら、国としてはこれから新規発行する国債の支払い利息も増えてしまい、本末転倒になってしまうため、急激な利上げはない・・・というのが大方の見方です)

 

 

 

 

 

■今後の日本は

以上のことを考えると、今後の日本は、普通に行けばデフレに戻るよりもインフレが続くと考えるのが自然です。

 

値上がりが一時的なもので、何もしなくても今だけ乗り切れば、物価も戻って、とか思ってるあなたは、今こそ考えてみるべきなのではないでしょうか?

 

インフレって。。。

過去の記事にも書いた通り、何もしないでいると

↓こんなことにもなってしまいかねません。

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