日光東照宮陽明門の謎(2)壺に入った子供の像は、家康の転生の姿? | パオンのブログ

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最初から続いている不思議な話です。
読まれていない方は、ブログのテーマ・「まとめ」から
読んで見て下さい。

第二話 / 陽明門に描かれた壺に入った子供は、家康の転生の姿?

 

第一話から続いています。

読まれていない方は、是非、一話からお読み下さい。

意味が、繋がらない場合があります。

 

<<< 第二話 目次 >>>

 

●葵紋と、桃太郎伝説

●姫路城と、八角

●穢れの世界を通り産み出される生命

●葵と桂の木が表す輪廻転生

御仮殿の蝉と生命の再生

  **復活の儀式と、三猿

<<< <<< >>> >>>

 

【葵紋と、桃太郎伝説】

 

天台密教は、教義を伝導するにあたり、庶民にも分かり易く童話に折り込んだとされます。

陽明門の「壺に入った子供が川で流される」図は、まるで桃太郎伝説です。

 

私にそう思わせるのは、

桃太郎伝説のある岡山県は、伊香一族や、菅原道真の伝説が残る地域であり、少し前の記事でも書いた様に、伊香一族は、賀茂神社と天台宗に繋がるからです。

 

愛知県犬山市にも桃太郎伝説が残ります。

その場所も、岡山同様に鍛冶屋に関わる場所で、

桃太郎神社は、白山平と呼ばれる地にあり、白山と繋がりが感じられ、鍛冶遺跡があります。

岡山の伝説の鬼の温羅(うら)も、鍛冶に長けていて重なるのです。

これは、日光の寒川郡の「寒」の字が鉄に由来する事から、日光にも繋がるのではと思うのです。

 

そして、犬山は、東山道にあり、天台密教とも関わっていると推測でき、東照宮も同じです。

 

【姫路城と、八角】

また、徳川幕府が始まった頃に新たに築城された姫路城の鬼門の瓦に、桃が描かれている事も、そう思わせるのです。

長く、賀茂の氏子の本多氏が城主だった事もそうで、この城は、陰陽道の吉凶の寸法で造られている特徴を持ち、

そして、「白山」と繋がるかのように、城は白く聳えているのです。

また、城内にある八角形のお菊の井戸が、白山の祭神の菊理姫の「菊」へ、導くパズルのピースとしたかのようです。

それは、名古屋城でも感じるからです。


八角が表す「易」や、「陰陽道」が、八度の角度(江戸城から東照宮のライン)にも導いているのです。

それは、四話で書く名古屋城からの繋がりにも見られるのです。

 

葵紋の善光寺で知られる本多家も、賀茂の直系の氏子であり、

家康も賀茂の氏子である事が、葵紋の陰陽道と、東照宮の思想を切り離して考える事はできないのです。

 

陽明門の「子供」としてのキーワードが当たるのは、

上賀茂の「雷」の神であり、火の神です。 

賀茂の氏子も賀茂の子供と言え、氏子である家康も「賀茂の子供」となるのではないでしょうか。

賀茂の「賀」は、以前の高賀神社の紐解きで「泉」であるとし、賀茂の祭神からも、「火の神を、泉(賀)で守る」と受け取れるのです。

高賀神社の紐解きはコチラ

この形は、それぞれの場所で語られてはいませんが、隠された役割のように見えて来るのです。

 

イザナミの子供を秘めた麻績(おみ)神社と重ねるなら、それは、穢(けがれ)の世界の女神の子供であるのです。

夫のイザナギも、黄泉に妻のイザナミに会いに行き、この世に戻ると、日向灘の海で穢れを落とします。

その時、天照大神などの神々を産み出します。

男神の神が産み落とすのではないはずです。

穢れに包まれた子供を、聖なる海の水で浄化した事により、現世に出現させたと私には映るのです。

 

【穢れの世界を通り産み出される生命】

昔、酒蔵には女性は入れませんでした。

それは、女性は穢(けがれ)を持つとされたからです。

子供が生まれる事は、穢の世界から出てくる事を意味していると思われ、桃や、壺でバリアを作り通って来る事が想像できます。

実際、子宮は、体に取り入れた毒素を排出する臓器で、そんな極悪な環境下に10ヶ月余り、生まれる子供はいるのです。

 

【葵と桂の木が表す輪廻転生】 

体内の臓器の字は、「月」編から成り、月の世界(夜)を通って来ると言え、北向観音や、中禅寺の桂の木は、月に生える木と言われることからも、陽明門の「陽(太陽)」とは真逆の世界を意味しています。

 

徳川家の葵の対極にある植物は、桂である事もそうです。

賀茂の祭り、葵祭でも、山車の飾りつけは、桂と葵なのです。

この2つの植物は、陰陽の象徴であり、男女の性器を表しているとされます。

 

日光東照宮は、名前からして、東から昇る太陽を表しています。

これを葵と、桂に重ねてみると、生命の営みを、太陽の巡行に重ねたものが見えてきます。

太陽が西に沈み、月と星の世界を通り、再び光を照らしながら現れる様です。

エジプトの墓に描かれた女神ヌードと同じです。

狛犬のルーツがスフィンクスなら、

繋がった思想があっても不思議ではないはずです。

西の地の底に沈む太陽は、夜の女神の口から体内に入り、星に導かれ、東の位置にある子宮から産み落とされます。

女神ヌートの体内は、星の世界で描かれています。

女神ヌートから飛び出す太陽。

 

 

【御仮殿の蝉と生命の再生

この様な思想を表す物が、東照宮にはあります。

社の修復の時、一時的に神様を移す御仮殿があり、その落とし錠には、セミが型どられています。

古代中国ではセミ型のヒスイを亡くなった人の口に含ませたとされ、殻を脱いで空へ羽ばたいて行く事から、仙人にたとえられたと解釈されていました。

これは、新しい世界への登場と言えるのではないでしょうか。

それに似た儀式がエジプトにもあります。

 

***復活の儀式と、三猿

古代エジプトでは、王が死後、復活するための「口開けの儀式」が行われます。

それは、杖を口に入れ、開き、蘇った時に「喋れる」「食べれる」「見える」ようにするためと言われます。

東照宮の「三猿」のようですね。

古代エジプトと繋げるのは、飛躍しすぎと言われるでしょうが、この先で紐解く、東照宮が江戸城から真北にないことからも繋がるのです。

 

少し話が逸れたので戻します。

 

御仮殿は、古くなった社を、人生の終焉と捉え、地の底に沈んだ太陽とセミを重ね合わせ、殻を壊し現れる姿を、陽明門に描かれた、壺を壊し現れる子供に表現したのではないでしょうか。

もし、そうであるなら、これは、何を表しているのでしょうか?

恐らく、家康の転生を願っているものと思うのです。

転生されるのが家康かは、日光東照宮で一番神聖な場所を見れば理解できると考えるのです。

 

その場所は、奥の院の家康の霊廟です。

それは、第三話で