「ぶっちゃけ寺」を見て(2)。[輪王寺と、琵琶湖の不思議な関係] | パオンのブログ

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最初から続いている不思議な話です。
読まれていない方は、ブログのテーマ・「まとめ」から
読んで見て下さい。


前からの続きです。

日光の輪王寺にある
大猷院(だいゆういん)には、霊廟を護ってい

る四夜叉を安置した四夜叉門があります。

鬼が護っているとは珍しいですね。

この四夜叉は、青面金剛に従っているとされます。

その夜叉に
烏摩勒伽(うまろきゃ)と言う珍しい仏様がいます。

この仏様と、天台密教の明王の中の、
烏枢沙摩明王(うすまさみょうお

う)
と、同じではと閃きました。以前書いた、大垣の近くの来振寺の記事

で珍しい形で出てきた明王です。


この明王の特徴は、五大明王の中で中心的な明王とされ、炎の神で、

この世の一切の汚れを烈火で浄化する力を持ち、もう一つ面白い特徴

があり、
男女の性別を逆転できる力も持ちます。

日光二荒神社は、大黒様の家族を祭り神とし、その一家の長は大黒

様だから、北を表す大黒様は「男性」です。

しかし、輪王寺の琵琶湖を模した池の北の女峰山は「女」。

この矛盾も、上記の明王から理解できます。

また、同僚の大黒様の印しを多く持つ人は、女性ですが、この人は、自

分は、「おやじ」のような男性の性格を持っていると、口癖のように言っ

ています。確かに、容姿は美しい女性ですが、仕草が、「おやじ」のよう

に見える時があります。


烏摩勒伽夜叉(うまろきゃ)
は、中心的な役割は無いので、むしろ

烏枢沙摩明王(うすさま)は、夜叉の中心にいる青面金剛が近いでしょ

う。

聖獣を見れば、これの矛盾が理解できるのではないかと思います。

それは、真中の「
金の龍」と、東の「龍」が共に「龍」と言う形と、同

じなのではないでしょうか。この
剛の名前にも見られるように感

じます。

聖獣が色を持っている
ように、四夜叉門の夜叉も、色とりどりの鬼達な

のです。

聖獣も、獣なのに四方を守護しています。

今まで書いてきた記事で、「中心」と言う言葉は、「北極星=大黒様」を

意味しています。

空海の奥儀「明星に祈れば、願いは叶う」の明星は、金星と一般的に

は言われていますが、私は、「北極星」ではないかと思っています。



今日の記事は、少し長くなりますが、一気に日光の不思議を見て行き

ます。

もう一つ、この番組で、とても、興味深く感ずる場面がありました。

それは、今まで見た事の無い造りの観音様でした。



[中禅寺の御本尊「立ち木観音」(十一面千手観世音菩薩)]

この観音様は、根の生えた木を日本刀で削った、根っこの付いた


木で作られた観音様です。

まさに、根が付いている形は、マヤ文明の「世界樹」です。

この紐解きの時、善光寺と結びつけました。

日光にも、やはり、繫がっているようです。

この観音様は、一刀ごと、三回祈る「一刀三礼」と言われる、時間と祈

りを込めた観音様です。

この観音様の特色は、干支の子(ね)年生れの方を一生守護するもの

ですが、干支で、ねずみは、一番最初です。

私の解釈は、こうです。

千手観音、弁財天からは、衆生(人々)分け隔て無く守護する仏であ

り、神です。

ですから、特定の人に願いを守護すると言うのは添いません。

「十一面」とされている事から、「大いなる一」、そして、この地が日光で

「猿」・「大国様」・「琵琶湖から推測して北斗七星」のキーワードが見ら

れる事から紐解くと、「端午の節句」の「端(たん)=はじまり」が見えて

きます。

それは、猿楽と言う平安時代の芸能から紐解いていかないといけませ

ん。それは、後日とします。

本筋に戻します。

桂の木は「月に生える木」とされる事や、竜宮の前にある木から、やは

り、琵琶湖の竹生島に行き着きます。

もう一つ、この中禅寺の特徴から、それは、見えてきます。

この寺に、波之利大黒天堂(はしりだいこくてん)があります。「波之利」

は、「なみのり」と読めます。

それは、能・竹生島に、翁が、「月が、湖上(琵琶湖)に高く浮ぶなら、

月のウサギ
が、波を走るだろう」と言う場面があります。

「ウサギが、波を走る」と言うトンチのような光景、そのアンサーが、こ

波之利大黒天なのではないでしょうか。

大黒様と、ウサギは、因幡の白兎の話や、大神神社で祀られている

「大黒様」と「ウサギ」でも分かります。

そして、中禅寺には、愛染桂の木のご神木が有ります。

ここも、昭和初期の有名な「愛染桂」と言うドラマの舞台になった場所と

されます。

今年初めに書いた、スカイツリーと、将門と、七夕を扱った記事でも「愛

染桂の木」が出てきました。

その場所は、信州の「北向観音」です。

「愛染」と言う言葉は、名古屋の西隣の甚目寺観音の「愛染明王」に、

スカイツリーの紐解きで、結びつけました。

愛染明王は、「愛欲・煩悩」を否定しない明王で、「火」に関わる明王で

もあり、水を好み、それは、まさに「愛欲」に渇いている事も意味してい

ます。

有名な古の建造物の構造は、一つの宗教観からきていて、各々がつな

がっていて、それは、一つの流れのある記録としては残していません。

今までに紐解いてきた事が、どんどん埋まっていくことは、私の紐解き

の流れが当たっている事を意味しているように感じます。

しかし、先週見た、NHKの「歴史秘話ヒストリア」が、もっと違う真実が

あるのではと思わせました。

それは、秀吉の朝鮮遠征でした。

これと、繋げる不思議の紐解きは、少し、危険な臭いを漂わせている

のです。

次回をお楽しみに。