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愛媛県埋蔵文化財センターでは、今治市新谷森の前遺跡の発掘を行っているが、来る3/2(土)pm1:00~3:00に現地で説明会を開催する。(センター新谷事務所 ℡ 0898-47-2344)


弥生・古代・中世の遺構が出土している。弥生時代のものとしては後漢初期の細線式鏡の破片(分割鏡)なども出土しているが、注目すべきは何と言っても弥生後期前半の壷の上胴部に描かれた龍の図。


二頭の龍が描かれていて、一匹の目は単眼、他の一匹は両眼と微妙に違いがある。


何と言っても素晴らしいのは、龍の体躯が長躯で、それに細長い、脚や角がつくなど、これまでの弥生龍図と比べ、飛び抜けてリアルに描かれていることである。


このような図を描くには相当に大陸龍の知識か伝達を入手していたに違いない。


畿内などに出土する龍図はどこが龍かと頸を捻らざる得ない物が圧倒的。龍というより、ブタなムカデというか、芋虫に手足を付けたような表現で、龍の情報伝達が薄く、酷い聞き書き程度で描かれた物。


北部九州は龍の図が少ないのは多量の四神鏡が実在するからであり、それが少ないか無い西瀬戸内では隣接地としてタップリ情報をもち、遠い畿内ではうつろな情報しか届かないという大陸との地理差を明確に示している。


愛媛県埋蔵文化財センターホームページに紹介されていますよ。


九州VS畿内なんて二つの地域だけを比較してもその相対差がよく説明できないことがよく判るよ。

電車賃を惜しまず、見に行こう。


しもちゃんのブログ この上胴部に二匹の龍の絵

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しもちゃんのブログ 龍の絵のアップです。右は両目です。

2/23に鬼北町の近永公民館で表記の会が開かれた。


内容は

・事例報告

  「史跡等妙寺旧境内の災害とその対処」 幡上敬一(鬼北町教育委員会)

  「史跡松山城・城山の災害とその対処」 栗田正芳(松山市教育委員会)

  「史跡宇和島城の災害と植生による毀損」廣瀬岳志(宇和島市教育委員会)

  「史跡能島城跡の毀損と植生」田中謙(今治市教育委員会)


・講演

  「史跡を活かすための植生管理」江崎次夫(愛媛大学名誉教授)


・シンポジウム

  コーディネーター  下條信行(愛媛大学名誉教授)

 

でした。60人ほどの参会者でしたが、福岡からの参加もあり、どうも各地で悩みを抱えているらしい。
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 これは同町の史跡旧等妙寺境内でおきた土砂崩れの復旧と史跡全域の整備の過程からその原因を探り、今後の対策に役立てようとの考えから立案されたもので、県内の種々の史跡災害経験を有する事例を集め、共有のうえ、多くの人にも知って貰おうとの試みなのである。


これはこれまで結構見落とされてきた視点であり、全国各地で同様の災厄に悩んでいる課題でもあるので2回に渡って紹介と解説をします。

西予市教育委員会が普及事業で行っている石庖丁つくりに参加


昨年来の継続実習であるが、昨年疑問に感じた問題をクリアーすることも含まれている。昨年の疑問は何故伊予の石庖丁は形作りがまま成らず、大きさが小形になるのだろうかということと穿孔がこんなに難儀なのだろうかということでした。


それは同じ結晶片岩を使う畿内南部の石庖丁はなぜ、あんなに細長に奇麗に作れるのであろうかということでありました。

 それで同じ構造線上にある伊予(肱川)、阿波(鮎喰川)、紀ノ川の結晶片岩で石庖丁を実際作って見ることにしたの。


紀ノ川はまあ楽勝でしたね。まず成形は畿内らしく直線刃半月形にするため、背部に打裂を加えアール状に加工するんだけど、その一打の反応が好ましく、長さ3cm位、幅0.5~1cmで細かく割れてくれるため、アールが思い通りの形になった。石材は柔らかく、粘着的であった。穿孔もチャート礫を割ったドリルでやったが、割に素直にあいた。


阿波のは畿内よりすこし難儀した。材がすこし堅いようであるが、これも想定内で完成。


伊予のはやっぱし最難儀でした。まず周縁成形の一打が、長さ6~7cm、幅1~1.5cmにもなり、予定のサイズを変更せざるを得なくなり、同時に不格好なものになった。紡錘形を目指したのが針魚みたいになってしまった。どうも伊予の結晶片岩は硬く、走行方向に一挙に割れるようである。それに石英の斑が多すぎる。

 硬いがため、穿孔の難儀なこと。穿孔の度合いはキャリパーで測りながら進めるが、やったと思ってはかってもその進み具合は0.1~0.2mm単位で、ため息ばかり。何度ドリルをあらたにしたか。


なんぼやっても一孔もあかず、一時は投げ捨てかけた。昨年も空けることができず、これで2連敗かと暗澹たる気持ちになった。

 ところがである、松山市考古館に孔あけ名人、魔の手をもつKJ君という人がいて、な・なんと7分で空けるという。さっそく、教えをうけ、再挑戦。今度はサヌカイトドリルを使用。坂出市金山からとってきて、貯蔵していたそれから剥片をつくり、さいどう挑戦。時間はかかったが、2孔とも完遂。涙の挑戦でした。

でも伊予のそれを1時間以内で空けて人もいるとのことだが、どうなっているんだろう。
しもちゃんのブログ (上)紀ノ川産・直線刃半月形、(中)阿波鮎喰川産、(右)伊予肱川産で、伊予は穿孔途中であきらめた。

しもちゃんのブログ 紀ノ川産の製作途中。外縁成形をやっているんだが、あの細かさで書き取りが可能。思うような形にできますよね。

しもちゃんのブログ 伊予産の外縁調整。どんなに注意して細かくやっても一発でこの大きさで割れ。手が付けられない。

しもちゃんのブログ 魔の手の持ち主に教えられて、伊予産にも二孔があいてやっと完成。

しもちゃんのブログ 親子もなにも一生懸命ですね。