家族全員がコロナ感染し
みんな無事に治癒したんやけど
わたしだけ後遺症が残ってる
動くと咳が止まらんくなって
息苦しい
マスクが辛くて
マスクを着けて動くだけで
息が浅くて早くなる
どうしたもんかなーって思いながら
自分ではどうにもならん状態に
嫌気がさす
施設勤務に戻れず
かといって
農業にも出られん
咳がすごいから
野菜の出荷にも出られん
排菌は止まってるそうやけど
(主治医の先生がおっしゃってた)
咳き込みながら
野菜を納品されたら
お店の人もお客さんも嫌やろし
家のことをやろうと思っても
布団を担ぐだけで
息が上がる
台所に椅子をもってきて
ごはんを作ったり
座ったまま洗濯物を畳んだり
出来ることだけ続けてる
ご近所さんがやってきた。
我が家のクラスターが明けてから
来客は少しずつ戻り
いまは1~2日置きに
誰か来てる
わたしが働いていないことは
近所の方はみんなご存知
家に車が止まったままやし
回覧板を持ってきた人や
自転車で通りかかったおばちゃんが
チラチラみていくから
父さんと母さんに
なんでわたしは仕事に行かんのかと
あからさまに聞いてくる人もいる
両親は「体調が戻らんから
心配なんやけどな」
と言ってくれるけど
聞いた人たちは
好奇心の目でこちらを見る
一見すると
熱もないし
どこか痛いわけでもない私は
咳さえ出て居なければ
さぼっているように
見えてるかもしれんな
ド田舎で
嫁は労働力と認識されがちな風土
家で遊んでいるなんて
言語道断
高齢の両親が畑に出ているのに
嫁は家の中でふらふらしとる
園のご厚意で
闘病中は利用して構わんと
おっしゃってくださったため
子どもたちは保育園へ行っているけど
それにもなんだか
罪悪感をおぼえる
毎日どうにか
気持ちを切り替えようって思うけど
寝て起きると
また「あー・・」ってなる
周囲との結びつきが浅ければ
ここまで人の目が気にならんで済むのかな
でも
そんなわたしの気持ちを
暖かく
優しく
汲み取ってくださる方もいらっしゃる
父さんの友人のおっちゃんが
魚を持ってきてくれた
「これ食べたら元気になるわ」
別のおじちゃんは
タケノコを持ってきてくれた
「そろそろ今年のも終わりやから
とれたらすぐにまた
持ってきてやる
たくさん食べて
子どもと一緒にすくすく育ったらいいわ」
母さんの友だちのご近所さんは
養鶏場で卵を買ってきてくれて
「卵は精がつくからいいんよ
栄養取ってはよ元気になってな」
明らかな好奇心で見る人もおるけど
心配してくださる方もいる
父さんと母さんが
時間をかけて気づいてくれた
人間関係に
今日もわたしは救われてる
ありがたい
もうすぐ母の日
ありがとうを伝える日