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【般若心経 オリジナル現代語訳 その2 観音菩薩の言葉 ① 〜すべては不確かなものである〜】
(原文)
舎利子(しゃりし)
色不異空 空不異色(しきふいくう くうふいしき)
色即是空 空即是色(しきそくぜくう くうそくぜしき)
受想行識 亦復如是(じゅそうぎょうしき やくぶにょぜ)
(オリジナル現代語訳)
「サーリプトラよ、
形あるものと空(くう)はまったく異なるもののように見える。
けれど、それは同じものである。
形あるものは絶えずその形を変えてとどまることはなく、やがてその形もなく、
その本質はエネルギーであり、エネルギーのゆらぎが集まることよって形あるものができている。
形あるものは空であり、
空によって形あるものができている。
形あるものだけでなく、人間の五感もまた空であり、
五感による認識も、思考もまた同じエネルギーのゆらぎなのである。
そして形あるものも認識によってはじめて形あるものとして存在する。
故に、すべてのモノの存在は不確かなものであり、
人間の脳が見せる幻(まぼろし)とも言えるのだ」
舎利子(サーリプトラ)は釈迦の弟子の中で、智慧(ちえ)において第一番目という存在だったようです。
それ故に、この智慧の完成である般若波羅蜜多を説く般若心経に登場するのかもしれません。
手塚治虫の「ブッダ」では、サーリプッタとなっていて、目玉がぐるぐる渦のようになっているのが印象的でした。
釈迦も教団を任せようと思うほど信頼していたようですが、残念ながら釈迦よりも先に亡くなってしまいます。
お釈迦さまですら苦悩されていたんですね。
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