「発達障害」ってお聞きになったことはありますか?
残念なことですがマスコミ等で注目されるのは、犯罪事件が起こったときです。
奇怪な重大犯罪が起こった際、犯人は「発達障害」であったとクローズアップされたりします。そのせいで、発達障害の子どもを持つ両親は世間からの偏見の目に晒されたりします。
先日の新聞でも「発達障害児は犯罪予備軍」といった誤解がはびこっているという指摘がなされていました。
それなら自分には関係ない、と思っているあなた!
もし、あなたが友人や家族からよく「あなたは空気が読めてないよね」と言われたり、
片付けができない
物をよく忘れる
人の表情が読めない
人の目を見るのが怖い
変更するのが苦手
人と接するのが苦手
こだわりがある
授業中立ち歩いていた
などがあるとしたら、あなたも発達障害かもしれません。
発達障害とは、大きく分けると
精神遅滞(MR)
広汎性発達障害(PDD)
学習障害(LD)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
に分かれます。
まず、AD/HDからお話しますが、その前に何故AD/HDがそんなに問題になっているのでしょうか。
不注意は危ないですが、多動は言い換えれば活動的であり、輝かしい功績をあげた過去の偉人たちの中にもAD/HDが疑われる人物はいます。特に子どものAD/HDが問題になっています。それは授業中動き回るから深刻な問題になっているのではありません。
DBDマーチと呼ばれている経過があります。
それは、
「AD/HDの中で強い攻撃性を示す約4割の子どもが学童期に反抗挑戦性障害の診断基準を満たし、その約3割の子は思春期に入る前後から行為障害を呈する。さらにその一部は成人以降社会的に予後不良な経過をたどる」
というものです。つまり1割近くが行為障害になる可能性があるということです。子ども時代に気付かれず大人になってしまったケースで、困っておられる方も多いはずです。
AD/HDは3つのタイプに分けられます。
① 不注意優位型
② 多動性―衝動性優位型
③ ①と②の混合型
以前、「片づけられない女たち」という本が出て話題となりました。これは大人のADHDのうち、特に①の不注意を主としたものです。
このほかに、「のび太・ジャイアン症候群」という本も有名です。
例えば、ジャイアンは衝動的で、学校では集中力がなくて落ち着きもなく、感情の起伏が激しいタイプで多動性が優位な②のタイプであり、一方で、のび太はおとなしいが集中力がなくて忘れ物をよくするなど不注意も目立つ①のタイプと言えるでしょう。
もし、あなたがお父さん、お母さんや学校の先生を喜ばせようと、一生懸命何かやろうとします。でも何度やっても上手くいかない、空回りしてしまう。
そんなとき、「やっぱりお前は何をやっても駄目だな」と両親や先生から言われ続けたら、どんな気持ちになるでしょうか?「自分なんて価値のない人間だ、何をやっても無駄なんだ・・」と思って投げやりになってしまいませんか?
AD/HDの子どもは、ちょうどそんな感じです。彼らに悪気はありません。しかし、周囲には不注意・衝動的・暴力的にうつり、誤解され続けます。そして、たまたま上手くいっても、「そんなの出来て当たり前だ」と褒めてもらえなかったりします。
「あそこの子はどんな育て方されたのかしら・・」「甘やかし過ぎだ」ときに親の育て方のせいにもされてしまいます。親もどんどん自信を失っていきます。
AD/HDを含めた発達障害は誤解を受けやすい病気であり、しかも、その誤解により新たな二次障害を生みやすい病気といっていいでしょう。
他者から認めて貰えないことは、AD/HDの子どもに限らず当てはまることです。「承認されない」ということは、大きな心の傷に繋がります。誰でも他者から認めて貰いたい、尊敬されたい、という気持ちがあるのです。
一言でいいんです。
「よく、頑張ったね」 と。
この一言で人はどれだけ元気になれるのか。特に子どもはそれが大きいのです。小さな子どもは親が世界の全てです。親から「いい子だね~」と声をかけてもらうために頑張ります。
承認され、認められて始めて自分を大切にでき、そして他者を尊重して成長していけるのです。承認を受けないと、自分を大切に思えないのです。
さて、AD/HDの診断基準です。<不注意>または、<多動性><衝動性>の項目で「7歳まで」に6つ以上該当すれば、診断がつきます。
<不注意>
(a)学業、仕事、またはその他の活動において、しばしば綿密に注意することが出来ない、不注意な過ちを犯す。
(b)課題または遊びの活動で注意を持続することがしばしば困難である。
(c)直接話しかけられた時にしばしば聞いていないように見える。
(d)しばしば指示に従えず、学業、用事、または職場での義務をやり遂げることが出来ない。
(e)課題や活動を順序立てることがしばしば困難である。
(f)学業や宿題のような、精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。
(g)例えばおもちゃ、学校の宿題、鉛筆、本、道具などの課題や活動に必要なものをしばしばなくす。
(h)しばしば外からの刺激によって容易に注意をそらされる。
(i)しばしば毎日の活動を忘れてしまう。
<多動性><衝動性>
(a)しばしば手足をそわそわと動かし、またはいすの上でもじもじする。
(b)しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。
(c)しばしば、不適切な状況で、余計に走り回ったり高いところへ上ったりする。
(d)しばしば静かに遊んだり余暇活動につうことができない。
(e)しばしば“じっとしていない”またはまるで“エンジンで動かされるように”行動する。
(f)しばしばしゃべりすぎる。
(g)しばしば質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう。
(h)しばしば順番を待つことが困難である。
(i)しばしば他人を妨害し、邪魔する。
あなたはどうでしたか?
実はADHDについては、まだまだ分かっていません。
生まれつき多動、衝動的で親の苦労の甲斐無く、どんどん非行に向かう一群があります。
それはADHDと診断されますが、やはり何かが典型的な例とは違います。
生まれつきの犯罪予備軍と言った概念も実はあるのです。誤解と偏見が多数ですがそれをはっきりと反論できないのも事実です。
残念なことですがマスコミ等で注目されるのは、犯罪事件が起こったときです。
奇怪な重大犯罪が起こった際、犯人は「発達障害」であったとクローズアップされたりします。そのせいで、発達障害の子どもを持つ両親は世間からの偏見の目に晒されたりします。
先日の新聞でも「発達障害児は犯罪予備軍」といった誤解がはびこっているという指摘がなされていました。
それなら自分には関係ない、と思っているあなた!
もし、あなたが友人や家族からよく「あなたは空気が読めてないよね」と言われたり、
片付けができない
物をよく忘れる
人の表情が読めない
人の目を見るのが怖い
変更するのが苦手
人と接するのが苦手
こだわりがある
授業中立ち歩いていた
などがあるとしたら、あなたも発達障害かもしれません。
発達障害とは、大きく分けると
精神遅滞(MR)
広汎性発達障害(PDD)
学習障害(LD)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
に分かれます。
まず、AD/HDからお話しますが、その前に何故AD/HDがそんなに問題になっているのでしょうか。
不注意は危ないですが、多動は言い換えれば活動的であり、輝かしい功績をあげた過去の偉人たちの中にもAD/HDが疑われる人物はいます。特に子どものAD/HDが問題になっています。それは授業中動き回るから深刻な問題になっているのではありません。
DBDマーチと呼ばれている経過があります。
それは、
「AD/HDの中で強い攻撃性を示す約4割の子どもが学童期に反抗挑戦性障害の診断基準を満たし、その約3割の子は思春期に入る前後から行為障害を呈する。さらにその一部は成人以降社会的に予後不良な経過をたどる」
というものです。つまり1割近くが行為障害になる可能性があるということです。子ども時代に気付かれず大人になってしまったケースで、困っておられる方も多いはずです。
AD/HDは3つのタイプに分けられます。
① 不注意優位型
② 多動性―衝動性優位型
③ ①と②の混合型
以前、「片づけられない女たち」という本が出て話題となりました。これは大人のADHDのうち、特に①の不注意を主としたものです。
このほかに、「のび太・ジャイアン症候群」という本も有名です。
例えば、ジャイアンは衝動的で、学校では集中力がなくて落ち着きもなく、感情の起伏が激しいタイプで多動性が優位な②のタイプであり、一方で、のび太はおとなしいが集中力がなくて忘れ物をよくするなど不注意も目立つ①のタイプと言えるでしょう。
もし、あなたがお父さん、お母さんや学校の先生を喜ばせようと、一生懸命何かやろうとします。でも何度やっても上手くいかない、空回りしてしまう。
そんなとき、「やっぱりお前は何をやっても駄目だな」と両親や先生から言われ続けたら、どんな気持ちになるでしょうか?「自分なんて価値のない人間だ、何をやっても無駄なんだ・・」と思って投げやりになってしまいませんか?
AD/HDの子どもは、ちょうどそんな感じです。彼らに悪気はありません。しかし、周囲には不注意・衝動的・暴力的にうつり、誤解され続けます。そして、たまたま上手くいっても、「そんなの出来て当たり前だ」と褒めてもらえなかったりします。
「あそこの子はどんな育て方されたのかしら・・」「甘やかし過ぎだ」ときに親の育て方のせいにもされてしまいます。親もどんどん自信を失っていきます。
AD/HDを含めた発達障害は誤解を受けやすい病気であり、しかも、その誤解により新たな二次障害を生みやすい病気といっていいでしょう。
他者から認めて貰えないことは、AD/HDの子どもに限らず当てはまることです。「承認されない」ということは、大きな心の傷に繋がります。誰でも他者から認めて貰いたい、尊敬されたい、という気持ちがあるのです。
一言でいいんです。
「よく、頑張ったね」 と。
この一言で人はどれだけ元気になれるのか。特に子どもはそれが大きいのです。小さな子どもは親が世界の全てです。親から「いい子だね~」と声をかけてもらうために頑張ります。
承認され、認められて始めて自分を大切にでき、そして他者を尊重して成長していけるのです。承認を受けないと、自分を大切に思えないのです。
さて、AD/HDの診断基準です。<不注意>または、<多動性><衝動性>の項目で「7歳まで」に6つ以上該当すれば、診断がつきます。
<不注意>
(a)学業、仕事、またはその他の活動において、しばしば綿密に注意することが出来ない、不注意な過ちを犯す。
(b)課題または遊びの活動で注意を持続することがしばしば困難である。
(c)直接話しかけられた時にしばしば聞いていないように見える。
(d)しばしば指示に従えず、学業、用事、または職場での義務をやり遂げることが出来ない。
(e)課題や活動を順序立てることがしばしば困難である。
(f)学業や宿題のような、精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。
(g)例えばおもちゃ、学校の宿題、鉛筆、本、道具などの課題や活動に必要なものをしばしばなくす。
(h)しばしば外からの刺激によって容易に注意をそらされる。
(i)しばしば毎日の活動を忘れてしまう。
<多動性><衝動性>
(a)しばしば手足をそわそわと動かし、またはいすの上でもじもじする。
(b)しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。
(c)しばしば、不適切な状況で、余計に走り回ったり高いところへ上ったりする。
(d)しばしば静かに遊んだり余暇活動につうことができない。
(e)しばしば“じっとしていない”またはまるで“エンジンで動かされるように”行動する。
(f)しばしばしゃべりすぎる。
(g)しばしば質問が終わる前に出し抜けに答えてしまう。
(h)しばしば順番を待つことが困難である。
(i)しばしば他人を妨害し、邪魔する。
あなたはどうでしたか?
実はADHDについては、まだまだ分かっていません。
生まれつき多動、衝動的で親の苦労の甲斐無く、どんどん非行に向かう一群があります。
それはADHDと診断されますが、やはり何かが典型的な例とは違います。
生まれつきの犯罪予備軍と言った概念も実はあるのです。誤解と偏見が多数ですがそれをはっきりと反論できないのも事実です。